Another Green World / Brian Eno (1975)
ブライアン・イーノの1975年発売のオリジナル・アルバム「Another Green World」。以前から時々聴いているイーノ。自分の世代だとすでにアンビエントとか、プロデューサーとしての彼の方が馴染みがある。こちらはロキシー・ミュージック(Roxy Music)を脱退してソロに転向して3枚目の作品ではあるが、ロック色は薄れ、だんだん環境音楽的なアプローチが増えつつあった頃の作品。なのでヴォーカルが入っている曲は少ない。当時同様のアプローチに傾いていたキング・クリムゾン(King Crimson)のロバート・フリップ(Robert Fripp)や、元ヴェルベット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)のジョン・ケイル(John Cale)、ジェネシス(Genesis)のフィル・コリンズ(Phil Collins)らが参加している。
冒頭の数曲の展開はまだロックらしさが残っていて、詳しくないがジャズ系だというPercy Jonesのフレットレス・ベースとノイジーなギターの組み合わせがかっこいい。ただその後は所謂ロック構文は消え、彼独自の音世界になっていく。もちろんイーノはヴォーカルの無い曲でも、ほぼ全ての楽器演奏に加えて電子機器の操作も行っており、その才能を余すところなく見せつけている。アナログ全盛の75年当時のシンセサイザーがどんな具合だったのか、このアルバムにどれだけ形を残しているのかは分からないが、当時”アンビエント”なんてワードは使われていなかったはずだし、かなり異質なものとして聴かれたんじゃないだろうか。今聴いても全然古びていないのが凄い。
ネット・ショップにて購入(¥530)
- レーベル : E.G. Records
- ASIN : B000003S0U
- ディスク枚数 : 1
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます