三重県桑名市の「上げ馬神事」で有名な「多度大社」。以前に訪れたことがあるが、神事で使われる馬が駆け上る急傾斜の坂にびっくりした覚えがある。近年、動物愛護の観点から色々と取り沙汰されているが、果たしてどうなるやら。昼食に寄ったのは多度大社近くの「大黒屋」。以前にも訪れたことのある創業享保年間(1710-1736頃)という凄い歴史のある鯉料理の店だ。以前は電話をしてから出掛けたが、この日は飛び込みで入ってみた。入口に脱いである靴からいくと、広い敷地内に先客が1組だけ居るようだ。給仕の男性(主人かな?)に声を掛け、準備が出来る間少しだけ待って案内された。靴を脱いで上がると広い敷地と庭が見渡せる(写真下4枚)。
前回と同じ入口近くの部屋に通された(奥へ案内すると給仕が大変なんだろうな)。前回と同様「ランチ」をお願いする。前回は”洗い”(正確には「あらい膳」)だったが、今回は”煮付け”(「煮付け膳」)にしてみた。名物の「八壺豆(やつぼまめ)」をポリポリとやりながら出来上がりを待つ。真冬はさぞかし寒かろうが、この日はいい天気だったので両側の襖を開け放しても爽やか(写真下・訪問11月)。
まず供されたのは鯉の「白子」。以前は「うろこ、すり身だんごのから揚げ」だったので変わったのかな。ねっとりとした口当たりで旨い。次は「鯉こく」。西京味噌でとろっとしていて鯉のあらが使われている。柚子皮か少し柑橘が効かせてあっていい感じ。次に出た「煮こごり」には舞茸が入っている。そして「煮付け」が登場。付け合わせはちくわぶと山芋。「煮付け」には玉子も入っていた。味付けは絶妙で、濃過ぎずしっかりと鯉特有の風味を残していて旨い。これにお重の飯碗に入ったご飯と香の物、それに水菓子のオレンジが付く。最後に出たコーヒーはアレだったが、料理には今回も満足。前回と内容が少し違っていたのも良かった。食事後には前回見せてもらうのを忘れた皇族方が利用した洋室も見学させてもらった(写真下4枚)。
表にそう車は通らず静かで贅沢な空間。これを飛び込みで利用出来るのだから素晴らしい。出来れば次は長い廊下を奥に進んだ別の部屋にも入ってみたいものだが、1人だと無理だろうなァ(妻は多分鯉料理が苦手だろうし)。(勘定は¥2,200)
以前の記事はこちら (1)
鯉料理 大黒屋
三重県桑名市多度町柚井1799
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