ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Madcap Laughs Again! (MOJO Magazine) / Various Artists

2013年06月13日 | プログレッシヴ・ロック

Madcap

The Madcap Laughs Again! (MOJO Magazine) / Various Artists (2010)

英洋音楽誌「MOJO」の2010年3月号付録はシド・バレット(Syd Barrett)の1970年の名盤「The Madcap Laughs(邦題:帽子が笑う…不気味に)」を様々なアーティストがカヴァーしたトリビュート盤。ラインナップは、「ほほぅ、なるほど」と言えるような面々で、ジャンルこそ違え、通して聴いてもバラバラに感じないのは基になったアルバムの強いオーラがあればこそか。7にはロンドン・パンクの雄ダムド(The Damned)のキャプテン(Captain Sensible)が。彼はラヴ(Love)をカヴァーしたり、こういうの好きなんだよね。

前回紹介した「Rebel Music」でもそうだったが、この頃のMOJO誌のアートワークは拘りまくっていて、そのセンスたるや数多の正規レコード会社が出す編集盤の安易なものとは一線を画す素晴しい出来。今回のこの盤は表ジャケこそやや地味だが、CDのレーベル面がいかしている。オリジナル・アルバムのレーベルはEMI傘下でもプログレ系に強い傾向があった「Harvest」。そのレコード・レーベル面はこちら↓ 

Madcap3  

そして今回のコンピのCDレーベル面はこちら↓

Harvest2_2 

知らない人には分からないが、知っている人がCDケースを開けると思わず「ニヤっ」としてしまうこの小さなこだわり。 いいねぇ。さすがです。

オークションにて購入(¥136)

 

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Rebel Music (MOJO Magazine) / Varitous Artists

2013年06月12日 | 雑誌付録CD

Rebel_music 

Rebel Music (MOJO Magazine) / Varitous Artists (2008)

英洋雑誌「MOJO Magazine」の2008年11月号付録は「SONGS OF PROTEST AND INSURRECTION(抗議と反乱の歌)」をテーマとして編集・選曲されていて、ジャケットはフォントも含めてクラッシュ(The Clash)のCombat Rockの裏ジャケ風(いちいちやる事がニクイね)。ちなみにコレ↓

Clashcombatrock1206 

クラッシュはもちろん、フォーク、ソウル、レゲエなどの多分に政治的な曲を14曲収録。ラストのクラッシュのライヴ・テイクはCDとしてはここだけで聴けるもののはず(DVD「Revolution Rock」からのテイク)。どの曲もアプローチは様々だけれど、「体制」というものに歯向かう反骨心があり、特に搾取される側の人間の音楽であったレゲエという音楽の出自の側面が印象に残る。

レゲエという音楽はともすればジャマイカの民族音楽と紹介されがちで、その出自はなかなか一般的には理解されていない。今となっては民族音楽という側面もなきにしもあらずだが、そもそもはナイヤビンギなどの土着の宗教音楽に、アメリカ大陸からラジオなどを通して流れてくるR&Bやソウル・ミュージックが結び付いた新しい音楽。甘いラヴ・ソングが歌われる一方で抑圧される側の人間の反抗が歌にされて民衆の支持を得た。そういう自分も最初は歌詞なんて注目していなかったから、のんびりしたリズムの南国音楽だと思っていた。最初に買ったレゲエのレコードはなんだっけ。ボブ・マーレー(Bob Marley & The Wailers)の「Live!」だったかな?

オークションにて購入(¥136)

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The Roosters / ザ・ルースターズ

2013年06月11日 | ロック(日本)

Roosters

The Roosters / ザ・ルースターズ (1980)

ルースターズ(The Roosters)のファースト・アルバム。リアルタイムでは聴いていなくて、以前はシングル曲を聴いた事があるだけだった。ただヴォーカルの大江慎也の名は若かりし頃に愛読していたサブカル雑誌「宝島」にしょっちゅう出ていたので知っていた。その後、ルーザー(The Loser)にギターの下山淳が参加することになり後追いで色々知ることになる。

当時、自分が雑誌の写真やジャケット写真からイメージする大江慎也の声は暗く、そしてか細く掴みどころのない感じだった。随分あとになって実際に彼らの曲を聴くと、その声は思いのほか力強く、若さにあふれたもので意外だった覚えがある。若かりし頃のこのファースト・アルバムでも思い切りストレートにラヴ・ソングを叫んでいる。曲はカヴァー曲が多く、そのラインナップやタイトルからも初期のローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)に大きく影響を受けているのは明白。どの曲もストレートなカヴァーで、1980年という発売年(すでにパンク以後で日本ではニュー・ウェーヴ真っ盛り)を考えるとかなり異質だ。でも同時期にシナロケ(Sheena & The Rokkets)も同様のアプローチだったか。オールド・ウェーヴのニュー・ウェーヴ的解釈。そう考えると「ニュー・ウェーヴ」の本質ってそういう所か…。ディーヴォ(Devo)しかり、2トーン・スカ(2 Tone Ska)しかり。このアルバムのなかでもスカのリズムを刻む「ロージー」はやはり白眉。

自分が中古で買ったこのアルバムは「CD選書1500」というシリーズの中の一枚。90年代頃には各社がこういった形で日本のアーティストの過去のカタログをCD化したが、音にガッツがないし、ジャケットやレーベルなんかも簡略化されたものが多く、その内容は別としても愛着が湧かず好きじゃなかった。でもそれしかなかったので何枚も買ったな。

オークションにて購入(¥728)

  • CD (1993/10/21)
  • Disc: 1
  • Label: 日本コロムビア
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    Alive Ⅱ/ Kiss

    2013年06月10日 | ハードロック・へヴィーメタル

    Kiss2

    Alive Ⅱ/ Kiss (1977)

    まさに絶頂期のライヴ+新録音曲アルバム。12、13、14は武道館での録音。当初は全て武道館での録音でライヴ盤を発売する予定で、すでにタイトルや発売スケジュールまで決まっていたという。最後の5曲はスタジオ録音。ライヴ・テイクでも4人でヴォーカルを分け合っていて、当時のバンドの力関係が変化してきているのが分かる。内容は保証付きのゴキゲンなロックン・ロール。

    自分はリアルタイムではなく、完全に乗り遅れて聴いたので、あまり詳しいストーリーまでは知らなかったが、最初に聴いた時でも雑誌などで目にしていたド派手な出で立ちとステージ・ギミックに対して、シンプルでストレートなロックン・ロールとのギャップに驚いた覚えがある。

    こうして聴いてみるとアルバムとしてはやっぱり最後までライヴ・テイクで行ってくれた方が良かっただろうと思うが、当時のキッスは人気絶頂で様々な事を求められていたから、プロモーション的にもそうせざるを得ない事情があったんだろう。

    中古店にて購入(¥500)

  • CD (1990/10/25)
  • Disc: 2
  • Format: Import
  • Label: Polygram Records
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    大衆居酒屋 末廣屋 @名古屋市中区・大須

    2013年06月08日 | 名古屋(中区)

    Photo

    名古屋では伏見の「大甚本店」と並んで有名な大須の老舗大衆居酒屋。創業は何年なのか知らないが、建物は建て替えたそうでさほど古くない。でも店先に掲げてある看板はさすがに貫禄がある。この日はまだ明るかったが、そこは15時開店の人気店、すでに中は一杯の人であふれかえっていて空席見当たらず。ここの店はおばちゃん達が店先まで出てきて親切に席まで誘導してくれる感じでもないので、とりあえずカウンターの中のお兄さんに、外で待つ旨告げて少々待機。普通なら居酒屋で並ぶなんてせずに他所へ行くが、チラッとすぐ空きそうなテーブルを見つけたのでちょっとだけ我慢。程無くして中から人が出てきたので中へ。もちろんここも入れ込みなので相席。おばちゃんが席を開けてくれたと同時に燗酒とつまみを一品注文した。

    老舗の居酒屋では酒の種類はあまりたくさん置かない所が多い。もちろん酒にこだわって何種類も試す事の出来る店もそれはそれで楽しいが、「うちはコレとコレだけ」っというのも潔くていい。ここなんかは特約の蔵が3つもあるので異例か。でも燗酒を頼むと銘柄は特に指定されずに出てくる。東京の老舗居酒屋や蕎麦屋でもそうだが、そういう店(ただし人気店に限るが)はだいたいその何でもない銘柄の安い燗酒がなぜかやたらと旨い。雰囲気や値段、つまみも影響していると思うけど不思議だなぁ。

    この日相席になったのはお歳を召した品ある女性とスーツを着た若いサラリーマンという少し変わった組み合わせの二人。こういう店の常で少し会話を交わすと、奥様社長と出入りの新米業者のよう。こういう店が初めての男の子に奥様があれこれと世話を焼いていて微笑ましい。全く知らない人としゃべる事が苦手な人は相席のこういう店はつらいかもしれないが、結構面白いもんですよ。

    ここのように店内が賑やかで細々と面倒を見てくれない店では、上手く声かけしないといつまでたっても注文や追加が出来ない。コンビニ、ファミレス対応に慣れた人達にはある程度習熟と忍耐が必要。実際に相席の二人はなかなか注文出来ないでいた。でもすぐ慣れるし、慣れると居心地もぐっと良くなります。おばちゃんの動きをよーく観察して(笑)タイミング良くつまみを一品追加し、お勘定。(勘定は燗酒とつまみ2品で¥1200程度)

    この後の記事はこちら

    大衆居酒屋 末廣屋(すえひろや)

    名古屋市中区大須3-16-4

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    Thanksgiving Day / Ray Davies

    2013年06月07日 | クラシック・ロック

    Ray

    Thanksgiving Day / Ray Davies (2005)

    アメリカで発売されたレイ・デイヴィス(Ray Davies)の5曲入りEP。このEPでなければ聴けないミックスもあるらしい(詳しくありません)。一応この後に発表されたアルバム「Other People's Lives」の先行シングルという位置づけになるのかな。

    ホーンの使い方がスタックス・ソウルを彷彿とさせるような表題曲を初め、マリアッチのような2など充実した内容の5曲。98年発表の3や4が入っている。どんな曲調でもレイが歌うと「イギリス」を感じさせるものになるのはさすが。国宝級。

    残念ながらキンクス(The Kinks)の再結成はもう無いが(無いよね?)、昨年のロンドン・オリンピックの閉会式で歌ったりとソロでの活動は続いている。2007年を最後にオリジナル・アルバムが出ないのは心配だが…。この充実した内容のEPのように、少ない楽曲でもいいから発表して欲しいものだ。

    ブックオフにて購入(¥500)

  • CD (2005/11/22)
  • Disc: 1
  • Format: EP, Import
  • Label: V2 North America
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    More Light (Special Edition) / Primal Scream

    2013年06月06日 | オルタナティヴ・ロック

    Ps

    More Light (Special Edition) / Primal Scream (2013)

    プライマル・スクリーム(Primal Scream)通算11枚目のオリジナル・アルバム。そんなに経っていないように思っていたが前作からはや5年。その間には「スクリーマデリカ(Screamadelica)」再現ライヴなどの活動があった。この新作のスペシャル・エディションはボーナスCD付き。通常盤と値段が変わらなかったのでこちらを購入。

    彼ららしさは残しつつ、いわゆる弾けたようなロックンロール・チューンは見当たらず、どちらかと言うとダーク・サイドといった風情。前作からの繋がりも残っている。音楽的にはとても充実していて、それぞれの曲のクオリティは高く力作です。いいよ、このアルバム。最初に聴いたときに思い浮かべたキーワードは「トム・ウエイツ(Tom Waits)」。あそこまで泥臭くないにせよ、曲調や一種の気だるさにトム・ウエイツのような独特の雰囲気が感じられた。

    マニ(Mani)がストーン・ローゼズ(The Stone Roses)に復帰で脱退したため、ベースはマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)のデビー(Debbie Googe)に交代。

    アルバム毎に音楽スタイルを大きく変えるのが彼らの専売特許のようになったが、今から思うと91年の「Screamadelica」と97年の「Vanishing Point」から02年の「Evil Heat」までの3枚のアルバムが大きく舵をエレクトリックな方向に持って行った時期だと言える。この時期の評価がかなり高かったので特にその印象が特に強いが、個人的には特にその2000年頃の彼らにあまりのめり込めなかった。ベタかもしれないがロック・チューンが好きなんだな、自分は。今でも「Movin' On Up」、「Rocks」、「Jailbird」、「Country Girl」なんかが好きです。

    amazonにて購入(¥1,354)

  • CD (2013/5/14)
  • Disc: 2
  • Format: CD, Import
  • Label: First National Imp
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    The Best Of / The Power Station

    2013年06月05日 | エイティーズ

    Ps

    The Best Of / The Power Station (2003)

    ロバート・パーマー(Robert Palmer)、デュラン・デュラン(Duran Duran)の二人、シック(Chic)のトニー・トンプソン(Tony Thompson)で結成された80年代のスーパー・グループの廉価ベスト盤。あの時代の音楽を聴いていた人なら一度位耳にしたことがあると思う。最初ヴォーカリストは色々なアーティストを曲ごとに起用する予定だったらしい。ロバート・パーマーを起用したのはなかなか渋い選択だったが、この後に彼自身もMTVで大ヒットを飛ばすことになる。グループ名はニューヨークの音楽スタジオ名から。当時ドラムスのトニー・トンプソンの叩く音は「パワー・ステーション・サウンド」とも呼ばれて引っ張りだこだったように記憶している。

    このアルバムはEMIの廉価企画で10曲のベストというくくりで発売されたもので、誰が選曲したか分からないがかなり煮え切らない残念な内容(笑)。ま、オリジナル・アルバムが2枚しかなく、メンバーも入れ替わったり、ライヴではマイケル・デ・バレス(Michael Des Barres)を起用したりとベスト盤を編集するにはちょっと駒が足りないか。でも曲順やらなんやらでもうちょっと良い物が作れただろうに、という出来。でも曲自体はかっこいいし、音も悪くない。それでも今買うならDVDや12”シングル・ヴァージョン入りのファーストのデラックス盤を買うのが良い選択かと。

    オークションにて購入(¥250)

  • CD (2003/6/24)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: EMI Special Products
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    Heavy Mod (Mojo Magazine) / Various Artists

    2013年06月04日 | 雑誌付録CD

    Heavy_mod

    Heavy Mod (MOJO Magazine) / Various Artists (2009)

    このブログでは何度も紹介している英音楽誌「MOJO Magazine」の2009年1月号付録CD。今回のテーマは「Heavy Mod」。ややハードロック寄りの重いリフを含む60年代の曲のコンピレーション。その筋では有名なバンドばっかりの豪華15曲を収録。あいかわらずこういうコンピではイギリス人のセンスに脱帽です。

    01  The Move - Walk Upon the Water
    02  The Yardbirds - Shapes Of Things 
    03  Caravan - Place Of My Own
    04  Deep Feeling - Pretty Colours
    05  Deep Purple - Emmaretta
    06  The Creation - How Does It Feel to Feel 
    07  13th Floor Elevators - Slip Inside This House
    08  Aphrodite's Child - The Four Horsemen
    09  Blossom Toes - I'll Be Late for Tea
    10  Small Faces - Song Of A Baker
    11  The Pretty Things - Baron Saturday
    12  David Axelrod - Holy Thursday
    13  Humble Pie - Growing Closer
    14  The Attack - Mr. Pinnodmy's Dilemma
    15  Bubble Puppy - Hot Smoke and Sassafras

    「Mod」というジャンル分けはイギリスやアメリカでも定義が難しく曖昧なようだが、ビート・バンド然とした曲からほぼサイケデリック、プログレッシヴ、へヴィー・ロックと呼べる曲までの選曲。でもタイトルの「Heavy Mod」から感じる印象よりはサイケな曲が多い。この辺りの選曲基準が日本とは違うところで興味深いです。有名どころからメジャーではないけれど外せないバンドのラインナップ。その後のアーティスト達に与えた影響も強いバンドが多い。選曲がマイナーなのでこういうコンピで聴かなかったら一生耳にする事がなかったかもしれない楽曲も。個人的には4、9、12、15あたりは完全に初めてかな。コンピ・アルバムを買う醍醐味はこんな所にあります。でもこれ市販CDだったらたぶん大して売れないよね(笑)。 

    オークションにて購入(¥136)

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    麺屋 和 @岐阜県可児市 (※閉店)

    2013年06月03日 | 岐阜県(中濃)

    このブログでラーメンに触れるのは初めてだが、実はラーメン店はかなり廻っている。愛知、岐阜、三重の評判店はほとんど行っているし、以前は東京に行った際も結構廻ったものだった(今はもうしない)。5年位前まではまだ東京と中部地方には流行とクオリティの浸透に時間差があり、圧倒的に東京が勝っていたが、ここ何年かで随分その差は埋まってきたように思う。いわゆる「豚骨魚介」、「つけ麺」、「濃厚・ガッツリ」ブームは東海地方にも押し寄せ、席巻したのは御承知の通り。

    ただこれだけ食べてくると、量的な「ガッツリ」系は卒業。「濃厚」系もあまり食指が向かなくなってくる。歳のせいももちろんあるだろうが、巷に同じような味の組立の店が増え過ぎた事が一因になっていると思う。流行りが来たとみるや猫も杓子も…という感じで店舗が増殖し、客足が落ちつくととたんに模様(宗旨?)替えか閉店。だから続けて訪問している店はそこにしかない「何か」と「センス」がある店のみに限られてきている。現在、自分が何度でも通いたいと思える店は愛知(三河までは行かないので対象外)、岐阜、三重合わせても12店程度かな。

    この麺屋「和」は池下からの移転。池下時代は未訪問。店内はキッズ・スペースもあるが、席数はカウンター8席程度、テーブル2卓とさほど多くない。基本の種類は醤油、塩、つけ麺でその時々に限定メニュー(味噌、鶏そばなど)が加わる。ここのラーメンで感心するのはそのどれもがオリジナルな味だという事。少なくとも自分は他所でこういう味の組立のラーメンを食べた覚えがない。醤油だと生姜が、塩だと大葉が、つけ麺だと酢(バルサミコだとか)の風味がじんわりと効いていて旨い。過剰でない味付けなのも好み。ひとつだけのメニューが特別ならよくある事だが、基本メニューのどれもがっていうのはなかなか無いと思う。小さめの器で盛り付けも繊細で、穂先メンマや三つ葉、紫玉ねぎなどの使い方も上手い。油はやや大目だけれど、どのメニューでもするっとお腹に落ちていき、素材の香りが鼻腔に残る。見た目ちょっと武骨な感じの店主の調理や対応はとても丁寧で、無駄がなく、そうした味のこだわりに対してもむやみに多弁でないのがいい(もちろん訊かれるとしっかり説明しています)。今風の過剰な味付けのラーメンに飽きた人には特におすすめ。

    ちなみにここ、給仕の女性店員が居るが水はセルフ・サービス。ただ、いつも店主がその説明を客にわざわざしているので、忙しい時はまだしも暇な時はコップの水くらい運ばせれば、と思う。

     

    麺屋 和 (かず)

    岐阜県可児市塩1277-2 サンヴィレッジ101 

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