ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

麺屋 和 @岐阜県可児市 (※閉店)

2013年06月03日 | 岐阜県(中濃)

このブログでラーメンに触れるのは初めてだが、実はラーメン店はかなり廻っている。愛知、岐阜、三重の評判店はほとんど行っているし、以前は東京に行った際も結構廻ったものだった(今はもうしない)。5年位前まではまだ東京と中部地方には流行とクオリティの浸透に時間差があり、圧倒的に東京が勝っていたが、ここ何年かで随分その差は埋まってきたように思う。いわゆる「豚骨魚介」、「つけ麺」、「濃厚・ガッツリ」ブームは東海地方にも押し寄せ、席巻したのは御承知の通り。

ただこれだけ食べてくると、量的な「ガッツリ」系は卒業。「濃厚」系もあまり食指が向かなくなってくる。歳のせいももちろんあるだろうが、巷に同じような味の組立の店が増え過ぎた事が一因になっていると思う。流行りが来たとみるや猫も杓子も…という感じで店舗が増殖し、客足が落ちつくととたんに模様(宗旨?)替えか閉店。だから続けて訪問している店はそこにしかない「何か」と「センス」がある店のみに限られてきている。現在、自分が何度でも通いたいと思える店は愛知(三河までは行かないので対象外)、岐阜、三重合わせても12店程度かな。

この麺屋「和」は池下からの移転。池下時代は未訪問。店内はキッズ・スペースもあるが、席数はカウンター8席程度、テーブル2卓とさほど多くない。基本の種類は醤油、塩、つけ麺でその時々に限定メニュー(味噌、鶏そばなど)が加わる。ここのラーメンで感心するのはそのどれもがオリジナルな味だという事。少なくとも自分は他所でこういう味の組立のラーメンを食べた覚えがない。醤油だと生姜が、塩だと大葉が、つけ麺だと酢(バルサミコだとか)の風味がじんわりと効いていて旨い。過剰でない味付けなのも好み。ひとつだけのメニューが特別ならよくある事だが、基本メニューのどれもがっていうのはなかなか無いと思う。小さめの器で盛り付けも繊細で、穂先メンマや三つ葉、紫玉ねぎなどの使い方も上手い。油はやや大目だけれど、どのメニューでもするっとお腹に落ちていき、素材の香りが鼻腔に残る。見た目ちょっと武骨な感じの店主の調理や対応はとても丁寧で、無駄がなく、そうした味のこだわりに対してもむやみに多弁でないのがいい(もちろん訊かれるとしっかり説明しています)。今風の過剰な味付けのラーメンに飽きた人には特におすすめ。

ちなみにここ、給仕の女性店員が居るが水はセルフ・サービス。ただ、いつも店主がその説明を客にわざわざしているので、忙しい時はまだしも暇な時はコップの水くらい運ばせれば、と思う。

 

麺屋 和 (かず)

岐阜県可児市塩1277-2 サンヴィレッジ101 

コメント
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