冬鳥たちが旅立ち始めたこの時期、鳥見は寂しい限りだ。その分、普段あまり目を向けない留鳥に暖かい眼差しを向けたい。どこに行こうか深刻に悩んだ結果、マイフィールドのヤマセミをスタートにして、山形市の霞城公園に行くことにした。マイフィールドだけではたぶんスカの可能性大だし、霞城公園だったら何がしかの鳥さんはいるだろうという胸算用だ。まずは、左沢の少年自然の家の池に行った。3日前行ったときにヤマセミに会っているので、たぶん大丈夫でしょう。池の手前まで来ると、「ケレッ、ケレッ、ケレッ」とヤマセミの声がする。「よし、OK。」声が近いので、そうっと探すと、手前の枯れ木にとまっていたが、こちらの姿が見えたのかすぐ飛んでしまった。やはり警戒心が強いようだ。姿が見えないよう腰をかがめながら垳の上に上っていった。 何とか飛ばれずにすんだ。2羽一緒にいたので、すでにつがい形成の時期に入っているようだ。しかし、ほどなく1羽が飛んでしまった。これはまずい・・・と思ったが、もう一羽はしばらく留まってくれた。池のカモたちは、オナガガモが中心で、マガモ・コガモが混じっている。崖の上からはかなり距離があるので、もう少し近づこうと移動したところで、池の奥の方に飛ばれてしまった。しばらく待っていると、手前の枯れ木に2羽なかよく止まってくれたが、レンズを向けたところで飛ばれ、山の向こうに行ってしまった。仕方なく、車に戻ることにしたが、途中でホオジロ類の声が聞こえた。辺りを探すと、地面から木の枝に止まった。頭に黄色の冠羽が・・・。ミヤマホオジロだ!ここで出会ったのはかなり久しぶりだ。しかし、先を急ぐように移動していった。写真は撮れなかったが、出会えただけでもうれしい。気分よく、次は山形市の霞城公園だ。いつものように体育館わきに車を止め、土手に上った。紅梅の写真を撮る女の人がいた。そこは素通りして歩いていったが、全然鳥が出ない。野球場わきの紅梅のところに来た時、ツグミの声がした。何もいない時はツグミでもうれしい。それからは結構出てくれた。まずはアカゲラ♂♀。 そしてアオゲラ、これも♂♀。アカゲラとアオゲラが一本の枝に一 緒に止まった。2羽を比べると、アオゲラの方が大きいのがよく分かる。「紅梅に鳥」のカットをねらったが、これがなかなか難しい。ムクドリやアオゲラ、モズが紅梅ゾーン
にやってきたが、撮れなかった。 ところで、このモズ♂。尾羽がない。どうしたのだろう。あのクルクル尾羽のないモズなんて・・・、クリープの入っていないコーヒーみたい?時々草むらに下りてえさを取っていたので、命には別段影響はなさそうだが、長い距離を飛べるのかなぁ?そろそろお昼なので、車に戻ることにする。大手門のところに来た時、下の道路わきの桜並木の方から「キョロン、キョロン」みたいな声がした。おぉっ、これはアカハラか?シロハラか?と、探しに行ってみたが、声の主を見つけられなかった。土手に戻り、しばらく歩くと、シメを見つけた。結構人懐っこい(?)シメで、かなりの近距離だった。 しばらくシメに相手してもらったので、車に戻った時には1時を過ぎていた。車の中で昼食をとった後、また、紅梅のところに行ってみたが、もう鳥は出なかった。今日は、この時期にしては結構いろんな鳥たちと出会うことができた。良かった・良かった。
【出会った鳥たち】(大江町)ヤマセミ♂♀・ミヤマホオジロ・カシラダカ・ホオジロ・カケス・シジュウカラ・オナガガモ・マガモ・コガモ (霞城公園)アオゲラ・アカゲラ・ツグミ・シメ・モズ・ムクドリ・ヒヨドリ・キジバト・カルガモ