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日本共産党兵庫県委員会で働いています。

究極の追随外交 日米首脳会談の危険① へつらい 米で厳しい目

2017-02-18 13:49:31 | 国際政治
究極の追随外交 日米首脳会談の危険① へつらい 米で厳しい目

「これだけ米大統領におべっかを使う外国の首脳は、今まで見たことがない」―。
米ニュース専門放送局MSNBCのアナリスト、デビツド・コーン氏はツイッターに10日の安倍晋三首相とトランプ米大統領のやり取りの様子について、こう投稿しました。

入国禁止を容認
同日の日米首脳会談後の共同記者会見で安倍氏は、トランプ氏について「厳しい選挙戦を勝ち抜き、選出された」と持ち上げ、トランプ氏とのゴルフを「本当に待ち遠しい気分」と語りました。
安倍首相は、米国内外から激しい非難や撤回の声が上がっているシリア難民やイスラム教圏7力国出身者の米国への入国を禁止する大統領令について質問されてもいないのに「難民・移民政策はその国の内政問題でコメントは差し控える」と事実上容認。日本政府側の説明によると、首脳会談でも大統領令はまったく話題にならず、安倍氏はトランプ氏の掲げる「偉大な米国、強い米国」を歓迎しました。



安倍首相の訪米を報じるワシントン・ポスト紙電子版

対比的に報じる
トランプ氏の大統領令には、国連事務総長、ドイツのメルケル首相、欧州連合(EU)のトゥスク大統領などから懸念の声が上がっています。米メディアは、日本の首相の姿勢について、他の国々の首脳と対比する形でその異常性を伝えました。
米タイム誌(電子版)10日付が付けた見出しは「安倍首相はトランプ大統領の心をつかむ方法を示した。へつらいである」でした。
ワシントン・ポスト紙は安倍首相について「大統領就任前にトランプ氏と会見した世界で唯一の首脳」と紹介。首脳会談で「安倍首相は億万長者のビジネスマンにおべっかを使いながら、米国が“ますます強くなること”を歓迎すると語った」と報じました。
同紙は「トランプ大統領との個人的な結び付きを強めようとする安倍首椙の強い決意は他の国の首脳とは対照的だ」と指摘しています。
ニューヨーク・タイムズ紙も「摩擦を後ろに置き、トランプ氏は安倍氏を抱擁し、緊密な関係を築けたと述べた」と、その親密ぶりに注目しています。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏は、今回の日米首脳会談について、「国際的に見て、日本が対米隷属を優先し、いかに自分の見解を述べられない国であるかを証明した。大統領令について『コメントは差し控える』というのは隷属そのものだ」と話しています。

その“隷属”が日本の安全保障や経済にどんな結果をもたらすのか―。早くも懸念の声が聞かれます。(ワシントン=洞口昇幸)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年2月14日付掲載


たとえ軍事同盟どうしの国であろうとも、ヨーロッパの諸国は言わなければならいことに発言する。
日本のトランプ氏への「おべっかい」ぶりはアメリカのマスコミにも異常に映る。