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ボクシングでも通用?(寺尾)

2009-03-22 10:29:29 | 他スポーツ
引退してずいぶん経ったので、寺尾?誰?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大相撲の元関脇です。回転の速い突っ張りが売り物だった力士で、上位相手には善戦するもなかなか勝てないという力士でした。ただ、この回転は当時、話題になりました。その手数はボクシングでも通用するのではと、スポーツ紙に特集が載ったほどです。

ただ、寺尾の立派なところは、善戦止まりに終わらなかったことです。寺尾は先に上位に上がった兄、逆鉾と同時に上位に並び、史上初の快挙である兄弟同時関脇を成し遂げます。また、寺尾は全盛期の貴乃花に対抗する気迫を見せた力士でもあります。負けたときに悔しがってさがりを叩きつけたことや、貴乃花に土をつける頑張りを見せたことが記憶にあります。

また、寺尾の立派なところはもう一つあり、力士寿命の驚異的な長さです。寺尾が活躍していた時代は大相撲の大型化時代でしたから、軽量の寺尾は常に負傷のリスクを抱えていましたが、寺尾は負傷にも強かったです。たぶんいろいろなところを傷めていたと思いますが、それをまったく表に出さず、当たり前のように土俵に上がり続けました。

その結果、39歳まで現役を続けた寺尾は、人気力士として常に大きな声援を浴びる力士でした。見た目もかっこよかった寺尾には、女性ファンも結構いましたし、小さな体で上位相手に真っ向勝負を挑む果敢さにも、ファンは結構いました。

ただ、そんな寺尾も、体調を維持するために、夜は常にぐっすり寝ないといけないというプレッシャーがあり、子供と同じ部屋では寝られなかったそうです。引退して何かいいことがあったかと聞かれると、「子供と同じ部屋で寝られる」と答えていました。今は、寺尾も親方になり、弟子の豊真将を幕内に送り込むまでになりました。

豊富な稽古量と、気合で一時代を脇で支えた寺尾ですが、彼は現役時代のインタビューで新入幕当時に「自分は主役にはなれないから、最高の脇役になりたい」と語っていました。その目標はかなったのかもしれません。千代の富士に吊り落としを食らったり、貴乃花との気迫のこもった一番など、今でも記憶に残る力士です。
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