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ポジションシャッフル(3/7FC東京対新潟)

2009-03-11 20:37:18 | 他チーム
この試合、前半はFC東京の狙いが形になりかけていました。前目でパスを出した方が持ち味が出る梶山を攻撃的MFに置き、ボランチも今野に攻撃の裁量を与え、後ろを金澤にカバーさせるという新布陣は、少なくともFC東京の方が狙い通り戦っているという印象を与えるものでした。

ただ、劣勢だった新潟には新加入のジウトンのドリブルがありました。これでボールをキープしてチャンスを作ると、前半終了間際のCKがジウトンの頭に合い、新潟は意外な先制点を入れます。

このリードを守りに行かないところが今年の新潟の変化で、今年の新加入FWの大島、ペドロ・ジュニオールを矢野とともに両方スタメンで出す3トップには正直驚きましたが、前半はこの3人が自分のポジションを意識し過ぎてサイドに固定され、4バックのFC東京なら十分守れる相手に見えました。

しかし、後半の新潟は、このポジションの規制を緩めたようです。左に固定されていたペドロ・ジュニオールが右サイドに走ったり、右サイドで持ち味が出なかった矢野が中に入ってきました。

昨年までの新潟のサッカーはサイドハーフにボールを集めるクロスサッカーでした。ただ、その象徴だった点取り屋のアレッサンドロが退団したことで、サッカーそのものを変えてきました。思い切って縦に走るペドロ・ジュニオールは、間違いなく新潟の攻めに変化をつけたことでしょう。

4点中2点はセットプレーだったとはいえ、大島が相手DFに果敢にチェックしてボールを奪ったり、ペドロ・ジュニオールがDFラインの裏を積極的に狙ったりと、今季の新潟は攻撃のパターンが様変わりしています。もちろん、中盤が3枚しかいませんから、松下やリシャルデスの守備の負担は重いでしょうが、序盤は台風の目になる可能性も秘めています。

相手が4バックを守備専念にさせたりと言った対策は立てられると思いますが、ペドロ・ジュニオールのドリブルも短い距離なら効きます。一人抜くことができれば、サイドアタッカーとしては十分合格点ですから、これは使い方が良かったというべきでしょう。
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