なんとも長い題名の本です。
目次をパラパラと見ると、お薦めのサプリがたくさん出ているし、
私が苦手としているスムージーのレシピも……
でも、下記の文章を読んで、好感を覚えました。
P.131 分子栄養学を学び、食生活や栄養素(サプリメント)で病気や体質を
治せると知ってからは、西洋医学だけに頼るのは良くないことだと
考えるようになりました。
(中略)医者は「体の仕組みを理解して薬で症状を軽減してくれる人」
ではありますが、「根本的に治してくれる人」ではないのです。
私自身は、身体の不調はOver Doing(食べ過ぎ、やり過ぎ、考え過ぎ)が原因と思うので、
中庸を重んじる東洋医学が身体好きです。外科疾患は西洋医学に頼りますが、
日常生活は東洋医学を旨として暮らしています。
なので、著者のように、両方の考え方を受け入れ、実践している人は好みのタイプです。
目新しい言葉をメモします。
P.43 フードアレルギーの分類
①即時型アレルギー:IgE抗体を介したアレルギー反応
食べてすぐにかゆみが出たり、口の中がイガイガしたり、
呼吸困難などに陥る……
②遅延型アレルギー:IgG抗体を介したアレルギー反応
特定の食品を摂取した後、6~24時間経過してから
徐々に症状が出てくるもの。
疲労感、倦怠感、消化管の不愉快感、関節の炎症、副鼻腔炎、頭痛、
湿疹など、即時型と比べるとはっきりとした自覚症状がないことが多く、
また、多岐にわたる場合もあります。
不定愁訴のようなはっきりとしない症状が多いこともあり、
その食べ物がアレルギーを引き起こしていると知らずに食べていることが
ほとんどです。
P.44 上記症状は、細胞の炎症などによってミトコンドリア機能が低下することが原因。
ある特定の食べ物が腸内で正常に分解されずに炎症を起こすことで、
前述のような症状が出てくる。
IgG抗体によるアレルギー反応は”病気”ではないため、
日本のアレルギー学会ではこの診断の有効性を認めていない。
医者の間でも賛否両論あるのが事実です。
この検査は保険適用外で、検査機関も日本にはなく、全て海外で行われている。
そしてそのような事実を踏まえても、私は遅延型アレルギー(IgG抗体)検査は
病気を未然に防ぐ予防医学の観点からとても有効で、大切なものと考えている。
値段は、保険適用外なので、だいたい4~5万円で、100~200の食品に対する検査ができるそうです。
私は今のところ不定愁訴がないので、受ける気は起きませんが、常に不調を抱えている友人や、
生徒さんには、薦めてみようと思います。
著者は2015年の検査で、パン酵母、乳製品全般、卵黄などにアレルギー反応が出たそうです。
が、IgG抗体は、アレルギ源である抗原を3~6ヶ月程度摂取しないことによって抗体が減り、
アレルギー反応が出なくなるそうです。つまり頑張って半年間がまんすれば、
また食べることができるのです。
P.46 良くも悪くもIgG抗体の反応は食生活によって変化するので、
一度行った検査の結果がずっと有効であるわけではありません。
なるほど……
じゃあ、私にとって、この検査は不要です。
でも、原因不明の不定愁訴に悩む人たちには是非薦めたいと思います。