私が常々憤り、歯ぎしりし、悩んでいる問題が以下に取り上げられ、
解決策には行きつかないけれど、説得力を持って論じられています。
p.166 解決策はひとつしかない
「あらゆる女が職場に出て、平等な扱いを受けて、
給料を得て、自分の生活を支えるだけでなく、
税金や公共料金の担い手として、男並みにそれも払う。」
(デンマークの社会学者エスビン・アンデルセン)
p.147 BB(=貧乏ばあさん)予備軍ともいうべき、専業主婦とか
無業の主婦というのは、労働の免除という特権をもっていると
思われがちですが、実は家庭責任を負わされて、
夫と社会から労働を禁止されていると言ってもいい。
今でも妻が働くときに夫の許可がいる。
許可がいるってことは禁止されているってこと
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p.174 サラリーマンや公務員の妻に適用される国民年金
第3号被保険も問題です。年金は払った人が受け取るのが
原則ですが、サラリーマンの妻は年金を払わずに
年金を受け取ることができる。
(上野千鶴子)1986年から実施されたこの制度のために
サラリーマンの妻は非正規雇用でいいとなってしまった。
この制度のために女たちは年収103万円、130万円の壁に
直面する。
低賃金、低年金とし、ひいては妻を夫や舅姑の介護に
縛りつけることになった。既婚の女性たちが介護の担い手に
なるご褒美に、専業主婦にこの基礎年金をあげようという
ロジックが隠れていた。
40代以上の無業の主婦を介護役割から逃がさないように。
p.175 (樋口)今も女性は非正規雇用が多い
(上野)日本の女性の生産年齢人口の7割が働いていて、
そのうちの6割が非正規雇用です。
非正規の平均年収は200万円前後。
賃金の安さがまんま年金に反映されるので、
BB(=貧乏バアサン)は今後も増え続けます。
女性の働き方を変えなければBBは決して減りません。
その対抗策が次ページに:
p.176 もし、年金を含めた世帯の収入が最低生活費として
定められた13万円よりも少なければ、生活保護を申請
してほしい。
高齢の貧乏ばあさんのセキュリティネットは生活保護です。
生活保護水準以下の低年金の場合は、保護費との差額を
補償してもらえます。年金が7万円しかなかったら
6万円もらえます。
p.177 (中略)生活保護を受けると、
医療費と介護保険料が無料になるというのも助かります。
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