「18歳選挙権」問題の続き。今、多く語られているのは、若い世代、特に高校生に、どのような「主権者教育」を行っていくべきかといった議論である。そこでは、政治を理解することは大事だから、若い世代もきちんと理解しなくてはいけない。学校もきちんと教えないといけないといった論調になりやすい。そう言われると、これは反論が難しいから、何となくそういう風になっている。
一方では、高校生が政治集会に参加することの是非、届け出制にするとかしないとか、そんな議論もある。多くの高校生は忙しい上に関心もないから、どうせ参加しない。そういう意識がある生徒がいたら、届け出なんかしないで参加するだろうから、意味がない。昔から、デモに行く高校生もいた。しかし、政治集会やデモって何なのだろうか。選挙権があるんだから、政治に関する合法的な集まりに参加するのは自由じゃないかと思うが。
そういうようなつまらない議論をしているうちに、「若者支援政策」を競い合うという本来あるべきことが起きてない。240万人もの新有権者が生まれるのだから、そういう有権者向けの政策が出てこないとおかしい。若い世代は、あらゆる政策を全部勉強するよりも、「若者政策」で判断すればいいのではないか。農家だったら農業政策で判断するのは当然だろう。特に参院選は、大きな団体は推薦候補を擁しているから、自分たちの代表を当選させる活動をする。若い世代は年齢的に立候補できないから、自分たちの代表を送り込めない。でも、「若者支援政策」を基準にすることはできる。
「若者支援政策」とは何だろう。一つは「就労支援」だけど、それ以上に緊急性が高いのは「高等教育への支援策」、もっと簡単に言えば「大学教育の無償化」である。アメリカ大統領選で、民主党のサンダース候補は「公立大学の無償化」を主張して若い世代の支持を集めているということだ。それと同じように、日本でも大学教育への支援を掲げる政党がなぜ出てこないのか。民主党政権時代の経験から、国民の方も「財源はどこにあるのか」というシビアな目がある。財源をはっきりさせないと無責任と言われて逆効果になりかねない。
そういう恐れがあるから、野党側も打ち出せないのかもしれない。僕だったら「米軍への思いやり予算より、若い世代への思いやり予算を」と言いたいところだが、実際に政権を取ったら米軍思いやり予算を減額することは確かに難しいだろう。実現性に加えて、イデオロギー的反発も予想されるから、そういうことは言わないほうがいいのかもしれない。でも、若い世代の人々は言う権利がある。アメリカ軍を「思いやる」んだったら、なんでもっと若い世代への「思いやり予算」がないのかと。
一挙に高等教育の無償化は難しいとしても、奨学金の給付化、あるいはせめて日本学生支援機構の有利子奨学金の無利子化。すでに貰っている人も含めて、せめて利子をなくす程度の支援はできるのではないか。今は奨学金の利子も昔の感覚で考えられないほど低い。利率固定型と利率見直し型があるようだが、0.1%から0.6%程度になっている。もっとも育英会時代の奨学金を受けていた人には、1%以上の利子も残っている。これは現在の金利水準からすれば、高すぎるのではないか。
そういうことを「民主党」は主張しないのだろうか。本来だったら、民主党政権下でほとんど唯一とも言える今も基本的に継続されている「高校無償化」(今は所得制限が付けられたが、それでも多くの高校生は無償となる)を宣伝しないのだろうか。高校生には受けるはずだと思うのだが、「民主」の名前もなくなるかもしれないんだから、もう政権時代のことは触れられたくないのかもしれない。別に何党でもいいのだが、総合的な若者支援政策を打ち出した党に、若い世代が投票すればいいのではないか。そして、本来は安保問題以上に緊急性の高い学費や奨学金の問題でこそ「学生緊急行動」を組織するべきだ。圧力団体なく自発的に政策を打ち出す政党はそんなにはないのが現実なのだから。
一方では、高校生が政治集会に参加することの是非、届け出制にするとかしないとか、そんな議論もある。多くの高校生は忙しい上に関心もないから、どうせ参加しない。そういう意識がある生徒がいたら、届け出なんかしないで参加するだろうから、意味がない。昔から、デモに行く高校生もいた。しかし、政治集会やデモって何なのだろうか。選挙権があるんだから、政治に関する合法的な集まりに参加するのは自由じゃないかと思うが。
そういうようなつまらない議論をしているうちに、「若者支援政策」を競い合うという本来あるべきことが起きてない。240万人もの新有権者が生まれるのだから、そういう有権者向けの政策が出てこないとおかしい。若い世代は、あらゆる政策を全部勉強するよりも、「若者政策」で判断すればいいのではないか。農家だったら農業政策で判断するのは当然だろう。特に参院選は、大きな団体は推薦候補を擁しているから、自分たちの代表を当選させる活動をする。若い世代は年齢的に立候補できないから、自分たちの代表を送り込めない。でも、「若者支援政策」を基準にすることはできる。
「若者支援政策」とは何だろう。一つは「就労支援」だけど、それ以上に緊急性が高いのは「高等教育への支援策」、もっと簡単に言えば「大学教育の無償化」である。アメリカ大統領選で、民主党のサンダース候補は「公立大学の無償化」を主張して若い世代の支持を集めているということだ。それと同じように、日本でも大学教育への支援を掲げる政党がなぜ出てこないのか。民主党政権時代の経験から、国民の方も「財源はどこにあるのか」というシビアな目がある。財源をはっきりさせないと無責任と言われて逆効果になりかねない。
そういう恐れがあるから、野党側も打ち出せないのかもしれない。僕だったら「米軍への思いやり予算より、若い世代への思いやり予算を」と言いたいところだが、実際に政権を取ったら米軍思いやり予算を減額することは確かに難しいだろう。実現性に加えて、イデオロギー的反発も予想されるから、そういうことは言わないほうがいいのかもしれない。でも、若い世代の人々は言う権利がある。アメリカ軍を「思いやる」んだったら、なんでもっと若い世代への「思いやり予算」がないのかと。
一挙に高等教育の無償化は難しいとしても、奨学金の給付化、あるいはせめて日本学生支援機構の有利子奨学金の無利子化。すでに貰っている人も含めて、せめて利子をなくす程度の支援はできるのではないか。今は奨学金の利子も昔の感覚で考えられないほど低い。利率固定型と利率見直し型があるようだが、0.1%から0.6%程度になっている。もっとも育英会時代の奨学金を受けていた人には、1%以上の利子も残っている。これは現在の金利水準からすれば、高すぎるのではないか。
そういうことを「民主党」は主張しないのだろうか。本来だったら、民主党政権下でほとんど唯一とも言える今も基本的に継続されている「高校無償化」(今は所得制限が付けられたが、それでも多くの高校生は無償となる)を宣伝しないのだろうか。高校生には受けるはずだと思うのだが、「民主」の名前もなくなるかもしれないんだから、もう政権時代のことは触れられたくないのかもしれない。別に何党でもいいのだが、総合的な若者支援政策を打ち出した党に、若い世代が投票すればいいのではないか。そして、本来は安保問題以上に緊急性の高い学費や奨学金の問題でこそ「学生緊急行動」を組織するべきだ。圧力団体なく自発的に政策を打ち出す政党はそんなにはないのが現実なのだから。