尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

四万温泉への旅行

2016年12月22日 23時45分28秒 |  〃 (温泉)
 群馬県の四万温泉に旅行してきた。群馬県にはしばらく個人で行ってなかったけど、実は前にずいぶん行ってる。四万温泉は特に大好きで、泉質もいいし、街歩きもいい。有名な「元禄風呂」がある積善館は素晴らしかった。「四万たむら」や「四万やまぐち館」も行ってるので、しばらくご無沙汰していた。久しぶりに行ったけど、やっぱりいいなあ。今月出た石川理夫「本物の名湯ベスト100」(講談社現代新書)では9位に選ばれている。でも、僕はトップの草津温泉より好きで、関東圏随一と思ってる。

 今回行ったのは「花の坊」というところで、温泉街の中心からはちょっと離れてる。年末の休日だから客は少ないだろうなと思ってたけど、他には誰もいなかった。たまにそういう時もあったけど、源泉かけ流し(だと思う)の広い湯を独り占めして申し訳ないような感じ。風呂の周りは畳敷きで、風呂の底は石が敷き詰められている。滑らなくていい。飲泉所もあって、4万の病に効くという名湯を飲める。

 宿の写真はあまり撮らなかった。着いた時はノンビリ気分で忘れてるし、チェックアウト後は何しろ客一組なのでずっと見送ってくれるから、すぐ出てしまった。(レンタカーで行った。)特に何をしようということもない「ノンビリ湯治」だから、いっぱい寝て元気回復。天候は年末とも思えぬ暖かさ。2日目はまず奥の日向見(ひなたみ)地区で、国指定重要文化財の日向見薬師堂を見る。何度か見ているのに忘れてる。1598年に真田信幸の武運長久のため建てられた、群馬県最古の建築物
   
 上の2枚目の写真を見ると、建物が二つある。奥の方が薬師堂で、その手前は「御籠(おこもり)堂」。薬師堂建造16年後に作られ、参拝する人が籠って祈りを捧げた。4枚目の写真は、薬師堂真ん前にある共同浴場「御夢想の湯」。無料なので入ってみた。小さくて熱いけど、源泉そのまま。その後町中に行って、河原の駐車場に停めて町歩き。新湯川沿いに「たむら」や「積善館」がある。下の写真は積善館の本館。下が元禄風呂だと思う。「たむら」の方に入っていくと、「落合通り」という「昭和レトロ」ムードの小路があって、今でもスマートボールなどの店がある。
  
 車が通る「四万中央通り」を歩くと、「塩の湯飲泉所」。他に何か所も飲泉所や足湯がある。飲泉できるところは、湯量も効能も確かな名湯である。町を歩くと古そうなお店がいっぱいある。昔の写真を貼っているお店があった。近づいてみると、なんと戦時中に東条英機が来た時のもの。ガソリン節約のため木炭製造奨励の視察で積善館に泊まったとか。(下の3枚目の写真、左上にあるもの。)
   
 1日目になるけど、四万温泉に行く途中の「四万甌穴群」を見た。甌穴(おうけつ)とは、川の水が渦巻き状になり石が川底をこすったため、岩盤が侵食された穴。川の流れのすぐそばまで近寄れるので、一見の価値あり。車で行くと、つい歩かなくなるので、川とか滝とかは努めて寄ることにしている。川の水がなんでこんなに澄んでいるのかと思うほど、キレイ。上流には温泉街とダムがあるのだが。
   
 今回は是非行きたい食事処があった。前橋の「そばひろ」という店。前から時々行っていて、大好きな店。通ぶらず、美味しいそばを出す。つゆに使う醤油に安中の有田屋を使っている。湯浅次郎という明治期のキリスト教社会運動家の実家である。安中は新島襄の出身地でキリスト教が盛んだった。湯浅は県会議長として群馬を廃娼県にする主導役となった。子どもの湯浅八郎は同志社総長となった。有田屋は今もホンモノにこだわる醤油を作り続けている。そこのホームページで知った店。田舎そばがおいしかったが、なんと「下仁田ネギの天ぷら」があった。カレー塩に付けて食べると絶品。
  
 場所は前橋インターを降りて、国道を直進してNHKの手前で産業道路を左折。道なりに行って、前橋マーキュリーホテルの向こう側。ホテルが目印になって探しやすい。2日目は水沢うどんに行くはずが、時間がなくて中之条の道の駅「霊山たけやま」で「けやき」という店のそば。さて、僕は冬に群馬や長野に行くことが多い。それは下仁田ネギが買いたいのである。太くて鍋などに煮込むとトロトロして素晴らしくうまい。大量に安く買うためには群馬周辺に行くしかない。ところが今回はなかなか道の駅を巡っても置いてない。「道の駅こもち」近くの「ぐんま村の駅」でやっと見つけたのであった。
 
コメント
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