- この日のために会社に無理言って休みを取ったのでこの休みを無駄にしたくない。
- 明日は大事な仕事の打ち合わせがあるので今日中に帰らないといけない。
- もう年なのでこの次は何時行けるか分からないから多少の無理をしてでも登りたい。
遭難の統計データを持ってないので正確な事は言えないけど山で遭難する原因の多くは上のような事情によるもので技術的な原因より多いと思う。でも毎日休みな爺婆の場合は体力かな。それとも体力に見合ってない無理な計画か。
ヨメ登山隊、ヨメは毎日休みだけど同行者は翌日仕事。公私共に忙しいようでヨメとは月に1度しか山に行けない。なので天気が悪いので明日にしようとはならない。予定を先延ばしにするとずっと先になりそうになるから余計変えたくないかも。今の所毎月1回山に行くことになってるんだけど、予定が1ヶ月後になっても年に12回行くのが11回か10回になるだけなのだ。だから天気の良い日を待てば良いと思うんだけどね。

今から9年前、ヨメが所属してる山のクラブの人が遭難した。(1)雨の中、北鎌尾根(きたかまおね)に入った。俺は行ったことないけど難しいルートらしい。(2)その人はクラブの重鎮達にお前にはそこを行くのはまだ無理だと行くのを止められていた。(3)この登山から戻って来たら翌々日に誰かを富士山に連れていくことになっていた。
その人は早期退職していたので今の俺と同じ365連休の男だった。時間の都合なんて幾らでも出来た。山のガイドになるために早期退職した。早くなれるようにと色々と計画を立てていた。その計画が盛り沢山だったので1つ狂えば先々まで影響するので強行したっぽい。
下山予定日になっても帰って来ないってことで大騒ぎ。直ぐに捜索したけど見つからず。その後もクラブの人達が何度も捜索をしたけど結局何も見つからなかった。山の入り口にその人の車はあったけどその人が山に入ったのを見た人が居ない。そりゃそうだ、雨が降ってたんだからそんな時に山を歩いてる人なんて居ない。そんな場合、7年間も生命保険が下りないというのを知った。遭難したのは明らかだと思うんだけど世の中では失踪扱いなのだ。
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