my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

わたしは、わたし

2005-07-04 15:36:10 | 好きな絵本

谷川俊太郎文、長新太絵 でもう1冊好きな本は、
わたし 
福音館書店 かがくのとも傑作集


 わたしは、私自身であることに変わりはないのに、
かかわる人(動物や宇宙人も含む)によって、呼び名が様々に変わっていく。

 お母さんから見れば、「娘」のみちこ。
さっちゃんから見ると、「お友達」。先生から見れば、「生徒」だし、
レストランへ行くと「おじょうさん」と呼ばれる。
外国人からは「日本人」、宇宙人からは「地球人」。

すごいなと思うところは‥


   きりんからみれば「ちび」
   ありからみれば「でか」

人間対人間、の関係だけでは終わっていないところ

(この場面は、読んでいると一番「うける」所でもある。)

  
   わたし

   しらないひとから みると
   だれ?

   ほこうしゃてんごく では
   おおぜいの ひとり


 非常に哲学的で、
「深いところ」まで降りていってしまう、
最後のページ。

そして、こういう詩の本を『かがくとも』のカテゴリーで
発行してしまう福音館書店!!

★おまけ★
おかあさんから みると おとうさんから みるとのページで
お母さんが新聞読んでて、お父さんが料理をしている絵、
とてもいいなあと思います。これは長新太さん、独自の
アイデアなんでしょうか‥‥。

それと、この話には続編があることをこのはなさんのところで、知りました。
『あなた』というタイトルとのこと。読んでみたいです。

コメント (7)
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