2回目の「読み聞かせ」は、6月の最初の週に、4年生のクラスへ行きました。
私たちの持ち時間は、朝の読書タイムの15分間で、基本的に2人組で入ります。
(前回は私のペアの方が初めてだったので、一応先輩の私が2冊読みました)
この日は、ペアさんの選んだ本がおはなしだけのエパミナンダスだったので、
私はビジュアル系?でいこうと思い、イエペはぼうしがだいすき
石亀泰郎写真 文化出版局にしました。
写真家の石亀さんが、デンマークの公園でイエペという名の男の子に出会い、
その子がコレクションしている帽子を中心に、彼の生活の様子を写真に撮らせてもらい、
本にしたものです。
この本の魅力は、なんといってもイエペのかわいらしさ!!!魅力的な主人公が描ければ、
その作品はそれだけで、成功したも同じ、というようなことを何かで読んだことがありますが、
ほんとうにその通りだと実感できます。
それに加えて、何度もページをめくりたくなるのは、イエペ自身や、イエペの保育園で
お友達が着ている服がとてもかわいいということ。なんてことはない服なのに、色の
組み合わせ方がいいのかなあ。レゴブロックを思わせるような、赤・青・緑・黄色を
上手に合わせています。
忘れてならないのは、イエペの家の中や、保育園を撮った写真。朝食のテーブルに
並んでいる、牛乳パックは、薄いブルー地に大きく白いデイジーの花が描かれていて、
すごくかわいいんです。保育園の庭にある三輪車も、長年使われていて赤のペイントが
はげてきてはいるけれど、余計な装飾などいっさいなしで、とてもすっきりしています。
デンマークという国に行ったことないんですが、この本を見ているだけでも、
生活デザインに対する意識が高い国なんだなあということがわかります。
かんじんの「読み聞かせ」の方は‥。前の方で聞いていてくれた女の子の何人かには、
イエペのかわいらしさが通じているのがわかりました。
ある日、帽子をかぶらないで保育園に行ったら元気が出なくって、かわりにつぶれた
サッカーボールをかぶったら、気持ちが落ち着いた場面とか、一番のお気に入りの、
茶色の帽子をかぶって行ったら、その日は遠足だったので、うれしくってスキップしちゃった
場面とか。
私にとって、とっても遠い国だったデンマークが、この本を知ったことで、
ひとつ身近に感じられるようになりました。