MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

上信電鉄500形「銀河鉄道999号」~ラッピングを施した注目編成

2010-11-27 | 鉄道[北関東]

   

MAKIKYUは今月中頃に群馬県内へ出向く機会があったのですが、その際には高崎から下仁田へ向かう地方私鉄、上信電鉄に乗車する機会がありました。

上信電鉄は名前のとおり電化路線ではあるものの、全線単線で現在2両編成のワンマン列車のみが走るローカル線(数年前までは3両編成で運転される車掌乗務列車があり、逆に1両編成の運行もありました)ですが、かつては自社発注車を導入していた上に、最近増えている西武中古車も導入時期によって種車が異なります。

そのため規模の割に車種のバラエティに富んでおり、既に上信電鉄には何度か乗車機会のあるMAKIKYUでも、まだ乗車したことがないタイプの車両が幾つもある程です。

その中でも比較的近年導入された車両は500形と呼ばれ、最近退役が進む西武新101系を上信電鉄向けに改造して走らせ、非冷房車の置き換えを行なっていますが、現在は2本が運用に供されており、今後更なる増備も期待される車両です。

同形は上信電鉄自社発注車の中でも新しい6000系などとほぼ同年式の車両で、上信電鉄入線に際しては運賃箱収受式ワンマン運転対応への改造など以外にも、車内のリニューアルなどを行っていますので、上信線で現在活躍する車両の中では最も見栄えのする車両と言えます。
(独特なデザインや電気指令式ブレーキを採用した6000系の方が見栄えがするという意見もあるかと思いますが…)

2本存在する500形も、西武新101系の地方私鉄転出第1号として注目を浴びた501編成は、導入当初こそ上信電鉄のオリジナル塗装で就役し、MAKIKYUはこの頃の同編成にも遭遇した事があります。

しかしながら近年は銀河鉄道999の装いを施した非常に目立つ姿に様変わりし、鉄道ファンだけでなく一般客からも大いに注目を浴びる存在となっており、同形車がもう一編成存在してこちらはオリジナル塗装を保っている事や、上信線で最も見栄えがする車両という点でも、銀河鉄道999号で走らせる車両として適任と感じるものです。

外観は車体前面や側面が青を基調とした非常に目立つ装いとはいえ、車両間の連結面を見ると元の塗装である白色の姿を見ることが出来るのも特徴で、塗装ではなく今流行のラッピング車である事を実感させられますが、特別な装いは外観だけに留まらず車内にも及んでおり、一般的には単調に感じてしまうことが多い客室天井(特に最近首都圏で大増殖している「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」のFRP製天井は、貧相な印象が否めないものです)にもラッピングが施され、銀河鉄道999の世界が拡がるのは、広告枠を生かしたイラスト掲示と共に「見るだけでなく乗っても楽しめる車両」といえます。

MAKIKYUとしては多少の変化が見られるとはいえ、500形は乗り慣れた感のある西武線電車という雰囲気ながら、強烈な印象の天井などを見るとなかなか新鮮に感じたもので、完全な車社会と言える上信線沿線において、乗る事自体を目的と出来る電車という意味でも評価できる存在です。

この「銀河鉄道999号」は1本だけの存在で、上信電鉄自体も昼間の運転本数などは決して多いとは言い難い状況ですので、たまたま訪れて遭遇できる確率は低いものの、基本的に限定ダイヤで運転され、上信電鉄HPでも情報が公開されているのは有難いもので、「銀河鉄道999号」に興味のある方や、500形を狙いたい方などは、ぜひ一度この情報を元に上信電鉄を訪問してみては如何でしょうか?