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因の島運輸~因島を拠点とするローカルバス事業者

2013-02-02 | バス[中国]

先月MAKIKYUが広島・岡山・香川・徳島の中国・四国地方4県へ足を運んだ際には、しまなみ海道の道中にも当たる因島へも、初めて足を運んだものでした。

因島は元々は瀬戸内海に浮かぶ離島だったものの、現在は本州と四国の間を結ぶしまなみ海道(尾道~今治)の途中経路に含まれ、実質的に本土と陸続きになっています。

また市町村合併により、かつては因島市として一つの自治体を構成していたものの、今日では尾道市に編入されています。

この因島はしまなみ海道が道路専用橋として建設され、瀬戸大橋の様な鉄道との共用橋ではない事もあってか、本土との交通手段は主にしまなみ海道を走るバスと、瀬戸内海を航行する船舶となっており、島内の公共交通機関も専ら路線バスが担っています。

因島島内の路線バスは、因島への架橋以前から通称「因の島バス」とも呼ばれる因の島運輸が担っており、島外とを結ぶ路線も、主に同社と島外他社による共同運行となっています。

MAKIKYUが因島の土生(Habu)港へ向かう際には、尾道駅前からの路線バスを利用し、この路線は因島へ向かう最も代表的な交通手段と言っても過言ではありませんが、この路線は同社と本四バス開発、おのみちバス(旧尾道市営)の3事業者による共同運行となっています。

(昔からの)尾道市内における乗降取り扱いが、おのみちバス便のみ異なる(島側の事業者は、市内中心部のおのみちバス運行エリアにおける乗降制限あり)事もあってか、ネット上などで公開している時刻表でも、おのみちバス便のみ識別された標記となっていますが、因の島・本四両者の識別案内は見受けられません。

バス停に掲示されている時刻表も同様で、MAKIKYUが尾道駅前から乗車する土生港行きのバスも、因の島・本四のどちらが出没するのか…という状況でしたが、とりあえずどちらも未乗事業者だけあり、おのみちバスでなければ…と思ってバスを待ったものでした。

乗車予定便より一つ前の便が本四バス開発の運行でしたので、因の島バス便の可能性が…と思っていたら、予想通り因の島運輸便に当たったのですが、やって来たバスは車体に「因島⇔尾道」と記されており、島内路線とは別に尾道発着路線専属で運用されている様です。


乗車したバスはいすゞキュービックの前後扉車、2人がけの座席がずらりと並ぶ着席重視仕様の車内や、展望性を考慮していると感じ
させる引き違い式の側面窓などは、しまなみ海道を走るバスならではの雰囲気です。

全国的にはまだ多数が活躍しているキュービックも、広島県内では比較的少数派の部類に入り、平成4年製という古参年式の車両というのも、古参大型車が好きなMAKIKYUにとっては有り難いものです。

尾道~因島線では、見た所では因の島バスが古参車(キュービック)を多用し、おのみちバスはエルガの短距離高速車(トップドア・リクライニングシート装備)を走らせているなど、新しくグレードの高いバスを走らせています。

主に日野ブルーリボンの前後扉車を充当している本四バス開発はその中間(中にはおのみちとほぼ同タイプのブルーリボンⅡなども走っているのですが…)、それぞれの好みに合わせて様々なバスが選べるのは魅力的で、個人的には因の島バス便がイチオシと感じたものです。


また因島島内線も専らいすゞ車を用いており、MAKIKYUが一度乗車した際には尾道~因島線と同じキュービックながらも、2段窓・折戸と趣きの異なる車両に当たったものでした。


島内路線ではダウンサイズ化が進み、いすゞ車を好んで導入するバス地方バス事業者では典型車両とも言え、比較的新しい中型車・エルガミオも複数台活躍している姿を見かけたものでした。


ネット上を検索しても、余り情報が出回っていない事業者ですが、最近では地方バス事業者ではよくある大都市圏移籍車両の導入も進み、こちらはいすゞ純正だけではなく、富士重工や西日本車体工業製の車体を載せたバスも存在しています。

いすゞ車ばかりで小規模な事業者ながらも、そこそこのバリエーションが存在するのも魅力的で、またしまなみ海道を訪れる機会があれば、因島島内の路線バスにも…と感じたものでした。