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東武鉄道 60000系電車(1)~野田線に新造導入された最新型車両

2013-07-15 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

数日前MAKIKYUが、所用で千葉県内へ出向いた際には、久々に東武野田線を利用する機会もありました。

東武野田線は一時期、MAKIKYUも一部区間の定期券を所持していた程で、それ以外の区間も千葉県内を中心によく利用したものでしたが、MAKIKYUがよく利用していた頃には、首都圏では数少なくなった吊り掛け駆動車も混用されている状況でした。

近年吊り掛け駆動車が淘汰されても、代替は伊勢崎線や東上線などから転用される8000系ばかり、東武鉄道になってから直接新車が導入された事は今まで…という有様で、そこそこの利用がある首都圏の近郊線区にしては、車両面では近隣線区などと比較すると大幅な見劣りが否めない状況でした。

しかしながら東日本大震災の影響による原発事故後の情勢変化などもあり、東武鉄道も遂に「野田線へ直接新車を導入」する事を発表し、先月中頃に晴れて営業運転を開始しています。

この新車は伊勢崎線などで活躍している車両の同系編成違いではなく、「60000系」という新形式の野田線専用車となっています。

東武は先代50000系列が自社線内だけでなく、地下鉄を介して神奈川県内まで足を伸ばす様になっており、MAKIKYUもこの車両に時折遭遇しますが、コストダウンを徹底し過ぎた事も災いしてか、同一路線を走る他社の同年代車両に比べると…という声を良く聞くものです。

デザイン面はともかく、座席などはメーカー標準品を用い、比較的長時間の乗車となる列車に用いられる事が多かったのも災いしていますが、同系は増備途中でマイナーチェンジが行われ、座席や内装などが随分改善されると共に、初期導入車に関しても座席交換が進行中という状況です。


そのため60000系は50000系列とは別形式ながらも、メーカー標準仕様を踏襲する部分が多い事もあってか、余り期待していなかったのですが、先日柏駅でたまたま現在運行している2編成が共に停車しており、試しに乗車したものでした。


現在活躍中の2編成は、一方が通称船橋線(柏~船橋)、もう一方が柏~大宮間の列車に充当されており、前面窓ガラス下部に貼られた「60000系 就役」を記念するステッカーは、両編成で異なるものとなっているのも特徴です。

外観はシンプル過ぎる先代50000系列に比べると、前面に傾斜が付くなど幾分凝った印象があり、非常用貫通扉の配置や装いなども影響してか、「小田急線の新車に良く似ている」という評も聞きますが、個人的な第一印象は、「決して悪くない」と感じたものでした。

アルミ無塗装車ながらも、50000系列のオレンジ系ではなく、青を基調とした装いとする事で、野田線用車両としての差別化を図っている様にも感じられますが、窓回りは何故か青や水色ではなく、黄緑色となっており、日本の鉄道車両では余り見られない配色の組み合わせは、一部では「某大手コンビニ」とも評されている様です。


基本的に普通(各駅停車)しか運行しない野田線専用車だけあって、行先表示は種別表示なしで行先のみ表示となっていますが、東武では既にフルカラーLEDの行先表示を採用した車両を自社導入している前例があるにも関わらず、3色LEDになっているのは少々見劣りが
否めない気がします。
(行先を表示するだけなら、わざわざ色分けの必要がなく、それなら不必要なコストをかけてまでフルカラー化する必然性はないという判断かもしれませんが、野田線では他形式のフルカラーLED行先表示装備車両も運行していますので…)

車内の様子などは、近日中に続編記事で取り上げたいと思います。