MAKIKYUは今日から数日間東北方面へ出向く予定ですが、MAKIKYUが首都圏から東北方面へ出向く際には常磐線を用いる事も多く、その際にいわき以北の区間で今までに何度か遭遇した車両が、今日取り上げる717系です。
この車両は国鉄末期に急行形車両の下回りなどを転用し、車体を新製した交流区間専用の近郊型電車で、2扉セミクロスシート車ながらも両開きドアを採用し、車内もデッキなしですので、元は急行形でデッキつきの455系が仙台地区などで車端のドア付近に乗客が集中して混雑し、乗降に手間取ってダイヤにまで影響を及ぼす状況から見ると、使い勝手は随分と改善されています。
ただこの形式は455系などと同様の3両編成で、ドア配置もワンマン運転には不適な事や、重たい鋼製車体に抵抗制御の足回りは運行コストも大きく、また勾配線区へ対応していない事もあって運用線区は概ね常磐線関連に限られていた事や、編成数もさほど多くない状況で運用し易い車両とは言えない事もあって、旧型の455系などと共に仙台地区への新型車E721系導入に伴う淘汰対象となり次々と退役を余儀なくされ、既に廃車解体に追い込まれた編成も存在する様です。
この車両は下回りが転用品である事や、交流専用車で他に転用先も考えられない事も踏まえると、廃車解体は止むなしと感じますが、他にこの形式の車両を使用(仕様は異なります)しているJR九州ではまだまだ健在である事を考えると、JR東日本の車両淘汰の速さを感じさせられます。
また仙台地区には717系と良く似た外観で、東北本線の仙台近郊などで用いられる417系と呼ばれる交直両用の近郊型電車もあり、こちらは製造時期はほぼ同じながらも下回りも含めて新製された車両で、外観は先頭車両の空調装置などに差異が見られますが、こちらも3両5編成だけという少数派で運用し難い事もあってか、こちらは一編成が訓練車に改造されて暫くは残存するものの、717系と同様に淘汰対象となっています。
JR他社では先日取り上げ、老朽化も進行している寝台兼用特急形電車を改造した交直両用の近郊型車両がまだまだ走っている状況にも関わらず、この車両よりずっと程度が良く、近郊型車両としての使い勝手も良さそうな417系が廃車になるのは随分と勿体無いと感じてしまいますが、こんな事を考えてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
MAKIKYUさんもお書きになられてましたが鹿児島じゃ未だ現役で、朝夕ラッシュ時は急行型の475・457と5両編成を組んで活躍してます。ワンマン化改造もされてるので昼間も結構出会います。
この717系の併結相手の急行型電車475・457系も、最近甲種回送された方向幕のでかい813系を福岡地区に投入し、現在福岡地区にいる415系を鹿児島に追い出して置き換えられるようです。
東日本じゃ引退してしまいましたが、九州ではより一層の活躍が見られそうです!
九州では60Hz仕様で2両編成ワンマン対応、また他にも幾つか仕様の異なる点が見られ、こちらも宮崎県内などで乗車した事がありますが、宮崎~鹿児島中央間などではデータイムも含め結構な頻度で活躍しており、確かにまだまだ活躍が期待できそうですね。
また急行型475系などと併結して走る姿は見た事がなく、これはなかなか面白そうですが、車齢や石綿問題などを考えると置き換えは妥当な所で、また福岡地区に導入された813系の最新バージョン(こちらの友人の中には既に乗車した人間も居ますが…)も期待できそうですね。
あと仙台地区の717系ですが、ダイヤ改正以降も原ノ町~仙台間では一応稼動(他に455系も動いていました)しており、こちらも先日の旅行中に遭遇しましたが、これは早急にE721系導入で取り替えられそうですので、興味がありましたら早めに行かれた方が良さそうです。
常磐線の717系、懐かしいですね。私も、東北方面に行く際に常磐線まわりで行ったときや、仙台駅で見掛けたりしました。
地方幹線で急行型電車がそのまま使われていた当時には、新しいデザインに感じられたものと思いますが、少数のまま増えることのなかった形式ゆえ、早々に置き換えられてしまいましたね。
今ではステンレスの綺麗な電車が走っていますが、国鉄末期からJR発足初期ならではの工夫だったのだろうと思います。
記事、楽しませて頂きました。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc
常磐線の717系は、少数派ながらも何度か乗車しており、その中には現在不通となっている竜田~原ノ町間の乗車も含まれていますが、乗車当時は特に貴重と意識していなかったこの区間での717系乗車も、今となっては…と感じます。
また同系は国鉄型急行車両の部品流用車という事もあり、代替は止む無しだったと思いますが、ほぼ同種デザインの417系は少数派故に代替されてしまい、これは少々惜しい気もします。
417系も1編成だけは阿武隈急行に売却され、ラッシュ用車両として活躍していますが、同系は国鉄時代末期導入だけあって交直両用車、それも交流区間は50・60Hz両用での運用が可能な状況でした。
今日でも七尾線で113系初期車改造の古い415系が活躍し、413系の一部があいの風とやま鉄道に売却された事などを踏まえると、阿武隈急行に売却された1編成以外がこちらで活躍する事も出来なかったのだろうかとも感じますので…