数日前MAKIKYUは東武線を利用して栃木県内へ足を運ぶ機会がありましたが、近年運行系統分断が進み、東京都内~栃木県内を直通運行する一般列車(特別料金不要)がほぼ壊滅状態と言う事もあり、幾つかの列車を乗り継いで移動したものでした。
特に乗車列車も決めず、その時の気分で気の向くがままに…と言う状況、たまたま東武動物公園駅で伊勢崎線区間急行を下車し、日光線方面列車待ちのついでに入線して来た列車を撮影していたら、反対ホームに団体専用の臨時列車が入線したものでした。
この臨時列車には現在も1800系として1編成だけ残存し、りょうもう号時代の装いを堅持している1819Fが用いられており、この編成はりょうもう号運用離脱後は定期運用がありませんので、たまに臨時列車として運行する以外は神出鬼没の存在です。
そのため現在は普段東武線を利用している身ではなく、特に臨時列車情報を調べて入手した訳でもない状況で、たまたまこの1819Fに遭遇したのは少々驚きでした。
1800系は最盛期には9編成が活躍、その後日光線方面優等列車向けや一般車化改造された車両も登場するなど、りょうもう号での定期運用終了後の変貌ぶりも多彩ですが、一般車化改造された3編成は比較的早期に廃車されています。
日光線方面優等列車向けに改造された編成は、300系(6両)・350系(4両)への改番も実施されていますが、こちらも300系は今春のダイヤ改正で全廃されています。
300・350系の改造種車は昭和40年代製、優等用車両故に走行距離も相当嵩んでおり、鋼製車体の抵抗制御車である上に、設備面でも現代の有料列車としては見劣りが否めない気もしますので、残る350系も先はそう長くないのでは…と感じています。
既に廃車された1800系各編成や300・350系に比べると、1819Fはメカ的には新しい車両とは言い難いものの、製造自体が昭和62年と幾分新しいだけでなく、定期特急として活躍した期間が短く走行距離も随分少ない上に、主要機器は8000系や6050系などと大差ない車両ですので、団体輸送や多客期臨時列車などの波動用車両としてはまだまだ活躍が見込める気もします。
(首都圏の他大手私鉄だと1819Fと同世代の車両でも、編成単位で廃車される車両も続出していますが…)
先日東武動物公園駅で姿を見た際も、車体の外観塗装状態などは悪くない様に見受けられ、近年東武各車両に掲出される様になった「TOBU」ロゴも似合っているのでは…と感じたものでした。
ただ中間車の側面字幕は故障したのか、幕が外されて巻取器が剥出し状態で見える状況になっており、今後も暫く活躍を続けるなら補修を行うか、さもなければ白幕か臨時表示のステッカーでも掲出した方が…と感じたものでした。