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和歌山電鐵貴志川線~昨日は三毛猫が貴志駅長に任命(写真は南海時代末期のものです)

2007-01-06 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

 
 

昨日は中国台湾省でトラブルが続き、開業が度々延期されていた台湾高速鉄道がようやく営業開始し、何とか大陸本土より早い営業開始(こちらも新幹線E2系ベースの車両が既に納入され、もうじき営業開始となる模様です)となりましたが、開通初日から乗車券の2重発券などのトラブルも発生して波乱のスタートとなった様子がニュースでも取り上げられていまして、台湾高速鉄道は幾つもの国の技術を取り入れていますので、その融合がうまく行くのかも懸念されますが、その後には和歌山電鐵貴志川線の終着駅・貴志駅での駅長任命というニュースも流れていました。

この貴志駅は南海時代は有人駅だったのですが、和歌山電鐵移管後は無人駅となった駅で、現在係員は配置されていませんが、売店で飼われている三毛猫「たま」を駅長に任命して任命式典も開催したとの事で、駅に棲む猫が駅長に就任する事例は今まで存在しない様ですが、トラブルでピリピリとしたスタートとなった台湾高速鉄道のニュースとは異なり、このローカル線の話題は随分微笑ましい気がします。

こんな話題が出てきた事もありますので、本当は他の記事を公開しようかと思っていましたが、今日は予定を変更して貴志川線に関して取り上げたいと思います。

ちなみに貴志川線は、阪和線などのJR線が発着する和歌山駅を起点に、東へ進み紀ノ川市にある貴志駅までの14.3kmを走る単線電化のローカル線で、昨年3月までは南海電気鉄道が運営する1路線でしたが、昨年4月に岡山県でバス事業などを営む両備グループ(両備バス・岡山電気軌道など)が出資した和歌山電鐵に移管された路線です。

MAKIKYUが貴志川線に乗車したのは南海時代の末期、昨年3月で永年の愛顧に感謝して全線を初乗り運賃(170円均一・写真3枚目は運賃表にその告知が貼られているものです)で乗車可能としていた日で、たまたま和歌山に立ち寄った際にせっかくの機会という事で乗車しただけですので、和歌山電鐵移管後はまだ乗車出来ておらず、取り上げる写真は全て南海時代末期のものになりますが、南海時代に乗車された方はその際の思い出を振り返っていただければと思いますし、そうでない方も貴志川線の雰囲気を掴んで頂ければと思います。

まず写真1枚目と2枚目、これは2270系と呼ばれる現在貴志川線を走る車両で、元は南海高野線の山岳区間(橋本以南)直通用に製造された22000系(通称角ズーム)と呼ばれる車両ですが、現在高野線山岳区間では後継となる新型車両が導入され、それに伴って改造の上で支線転用(1編成だけ熊本電気鉄道に譲渡された車両もあります)となった車両です。

ただ南海の他支線(高師浜線など)で現在も活躍している車両は外観上の変化が殆どないのに対し、貴志川線用の車両(2270系)は他路線より低い架線電圧(直流600V)に対応するために降圧改造が施されると共に、無人駅での運賃収受が容易に出来るように運転席寄りのドアが運転席直後に移された上で片開き式に変更され、その上前面も中央の貫通扉が塞がれるなど、外観も随分変化しているのが特徴です。

ちなみにこの車両は南海時代に撮影したもので車両側面には「NANKAI」ロゴが付いており(現在は消されています)、南海貴志川線末期という事で特製ヘッドマーク付き(これも現在は当然付いていません)、大半の編成は現在も殆ど変わらない姿で活躍している様です。

また一部はJR某社などで定評のデザイナーが外観や内装を手がけた「いちご電車」と呼ばれる和歌山電鐵オリジナルの新デザインに更新されており、いずれはどの編成も更新されて南海時代同様の姿は見られなくなる様ですので、この姿を捉えたい方は早めに行かれた方が良さそうです。

そして4枚目の写真は貴志川線の終着・貴志駅の写真で、この駅が三毛猫駅長のいる駅という事になりますが、ここは紀の川市のコミュニティバス(JR和歌山線方面へ行く便も少数ですが存在します)が発着するものの、典型的な田舎の行き止まり駅といった感じの所で、余所から和歌山電鐵に乗車される方の大半は来た道を折り返される事になるかと思います。

ただ今年から和歌山電鐵では650円で一日乗車券が発売開始された様で、さすがに南海末期の愛顧価格で一乗車170円均一とまでは行きませんが、単純に往復乗車しただけでも720円(片道360円)になりますので、和歌山電鐵訪問を検討されている方には朗報で、利用価値のあるものかと思います。

この和歌山電鐵は地方ローカル路線再生に向けた一事例としても注目を集めていますが、関西方面にお住まいの方をはじめ、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方で貴志川線が気になった方は、是非一度和歌山電鐵を訪問されてみては如何でしょうか?



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