5歳の孫が、庭に植えた枝豆が実ったからお祖父ちゃんにあげると言って、ひと鞘もって来てくれた。
夏前の庭先に、とうもろこし、枝豆、きゅうり、しそなどの種をまき、日々水やりや雑草取りをしているうちに、それぞれがそこそこに成長した。
この子の才能がどのような方向に向かうのか分からないが、土いじりが好きなことは確かである。
種をまいた野菜の手入れだけでなく、かぶと虫を育て、土中のミミズを平気で手でつまみ上げる。ぼくにはとてもできない。
枯れてしまったきゅうりの葉をむしっている後ろ姿をみていると、案外21世紀にはこのような才能の方が、学校の勉強より大事かもしれないと思う。
ジョン・ロックの“property”論によれば、ひとがその人の個性(properなもの)を自然に注ぎ込み、収穫したものがその人の“property”(広い意味での財産)になるというのが、財産権の出発点である。
孫が種をまき、水をやり、草をむしり、自然に働きかけることによって収穫した枝豆は、まさに彼(孫)にproperなものとして、彼のpropertyとなり、そして、昨日、ぼくがそれを譲り受けたのである。
記念すべき、最高のプレゼントの枝豆である。
しかも、このブログは“豆豆先生の研究室”である。
名前の由来は、もちろん「豆豆先生」ことミスター・ビーンだが、枝豆のプレゼントは、このブログに書き込むのにふさわしい「豆」ネタである。
2019/9/15 記