きのう(2月11日)の東京新聞死亡欄に直井明氏が2日に亡くなったという記事が出ていた。
長沼ナイキ基地訴訟の裁判長で、自衛隊を違憲とした判決内容だけでなく、裁判の過程で地裁所長が判決に介入したことでも有名になった福島重雄弁護士(元札幌地裁判事)の死亡記事(享年94歳)と並んで載っていた。
ぼくは一時期エド・マクベインの「87分署」シリーズにはまっていたことがあり、後に直井明「87分署のキャレラーーエド・マクベインの世界」(六興出版、1984年)という本を見つけて買った。ただし、この著者ほどにはマクベインやキャレラ(87分署の主人公の刑事)には興味が湧かなかった。小説それ自体を読むだけで満足していた。
同書の表紙裏に、同じ直井氏の「87分署インタビューーーエド・マクベインに聞く」、「87分署グラフィティ」「87分署シティー・クルーズ」(すべて六興出版)の新聞広告が挟んであった。シャーロック・ホームズを「研究」する「シャーロキアン」にちなむなら 本書の著者紹介によると、氏は1931年東京麻布の生まれ、東京外語大インド語学科卒業の商社マンで、本書執筆当時は商社(会社名はない)のヒューストン支店長、南達夫のペンネームでミステリ小説の受賞歴もあるとのこと。
昨日の死亡記事によると、享年93歳、肩書は「海外ミステリー研究家」で、「本名非公表」となっている。記事によると、「87分署グラフィティ エド・マクベインの世界」で1989年に日本推理作家協会賞評論その他部門賞を受賞したとある。
この本も断捨離候補の中に置いてあったが、もうしばらく置いておくか。
2025年2月12日 記