曇り、22度、91%
我が家から香港セントラルに下る途中に、ハリウッド道があります。この道は骨董を商う店が建ち並んでいます。骨董といっても、観光客相手のものから、日本の緞子の帯を売っているような店まで玉石混淆。
ちょうど私が、毎朝通う市場の上の道です。買い物かごを提げ、サンダルで気楽にウインドーを眺めるのは、日課です。小さな店先に、なぜか気になる小皿がありました。
どうしても気になります。お天気のいい日に、お店のお姉さんに声をかけました。
年代だとか、どこで作られたとか、そんなのはお構いありません。手に取ると軽く、丸ではなく微かに花びらのような縁です。5枚が、絵付けの具合も微妙に違いますが、たいした傷みもありません。
日頃から現金を持ち歩かない私です。お肉、魚、野菜を買うくらいの現金は持っています。小さな店はカードを受け付けてくれません。それでも、その場で買い求めて来たということは、この5枚、たいした金額ではありませんでした。
直径5センチほどの小皿です。気になり始めてから、何に使うか決めていました。レンゲ置です。洋食以外で、スプーンを使うときスプーンを休ませておく場所が気になっていました。レンゲや塗りのスプーンをちょっと休ませる為に。
不思議なことに、私の食器棚には花柄のものがあまり見当たりません。嫌いではないのです。どうしたことでしょう、優しい小さな花が一つ。 春だからか、私の年齢のせいでしょうか。こういう柔らかなものが欲しくなりました。