チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

おうどん屋さんの窓ガラス

2018年08月31日 | 日々のこと

曇、27度、88%

 散歩道におうどん屋さんがあります。福岡は博多ラーメンが有名ですが、おうどん屋さんの数も多い方だと思います。手打ちうどんのこのお店、寒い頃一度主人と行きました。おそらくもう行かないと思います。国道に面したこの店は朝9時過ぎには白いユニフォームを着たお店の人たちが掃除に麺作りにと仕事をしています。みなさんお若くない方ばかりです。国道に面した方もすべてガラス張り、国道側には季節の花が絶えません。どんなお店でもお店の人が気持ちよくテキパキと立ち働く姿は、見ていて気持ちがいいものです。

 朝の掃除の一つが窓ガラスの掃除です。スクイージーを使って丁寧に拭きあげて行きます。この夏の暑さでも毎朝です。拭くのはおじさんのこともあればおばさんのこともあります。大きな窓全部で6面を手慣れた様子で拭いて行きます。昨日は幾度か夕立が来ました。庇が長いので雨が当たらなかったのか、夕方でも窓ガラスはピカピカです。表は駐車している車で窓が遮られているので脇道からの写真です。

 ひと月に一度か二度、我が家も窓ガラスをスクイージーで拭きます。半年前にスクイージーを買った時よりずいぶん使い慣れてきました。一昨日、午前中の暑くならないうちにと掃除を始めましたが、家中の窓ガラスを拭くのに1時間半もかかります。朝日のあたる側を拭いていると汗が背中を流れます。昨日、お日様の下で窓を見ると拭き跡が残っています。いい加減な仕事です。自分が情けない、今の私の目標はこの「おうどん屋さんの窓ガラス」です。

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若鮎の木の芽煮

2018年08月30日 | おやつ

晴、29度、84%

 今年は鮎をたくさん食べたように思います。稚鮎に始まって成長した鮎まで、美味しくいただきました。あの苦味が鮎の特徴です。福岡の鮎は宮崎の方から送られてくるものが多いと聞きます。地方地方できれいな水のある鮎の産地があるのでしょう。鮎好きな私をご存知の方から琵琶湖の鮎の佃煮をいただきました。

 佃煮やお漬物はご飯のおかずではなくお茶請けにいただきます。お茶請けにすると量が進みます。お茶請け、もちろん日本茶です。先日封を切ったばかりの美味しいお茶があります。これも頂き物ですが、奈良の茶、雁が音です。深い香りとスッキリした渋みが気に入っています。まだ3時には少し早かったのですが、福岡昨日もたいそうな暑さでした。朝から立ち働いていましたので一服。 お茶の葉が開くまでに一緒に箱詰めされていたエビやシラスの佃煮もつまみ食い。淡水の海産物の匂いは気にならないのですが、木の芽の香りが口の中をさっぱりさせてくれます。実は琵琶湖を知りません。湖の周りを巡ってみたいものです。琵琶湖に泳ぐ鮎を思いながらのお茶の時間でした。

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アリスマンロー「イラクサ」

2018年08月29日 | 

晴、27度、90%

 アリスマンローがノーベル文学賞を取ったのは数年前のことです。確か村上春樹も候補に上がっていた年でした。ノーベル賞を取ったからと言ってその人の本を読むことはあまりないのですが、マンローが描く女性像について書いたものの読み気になって代表作の「イラクサ」を手に取りました。マンローはカナダ人、すでに80歳を越しています。短編作品が主です。

 短編ですから「イラクサ」は短編集です。短編なのですんなりと読み終えると思っていたら大間違いでした。一つ一つの話が重く、その上彼女の英語の難しさで読み始めてずいぶん時間が経ちました。私に取ってはイギリス人作家の書く英語はアメリカ人作家の書く英語より難儀に思えます。そして、このカナダ人マンローが書く英語は初めて読むせいもありますが難しく思いました。

 主人公はほとんど女性、マンローも女性、私も女性、それがあって読み終えることが出来たのかもしれません。要するに女性が持つ共通の何かが英語の難儀さを乗り越えさせてくれました。本を読みながら、この作品は映画に出来るなあと思うことがあります。そんな時キャストまで考えるのですが、この「イラクサ」映画には不向きに思えます。単なる心理描写でもない、不思議な空気を持つ作品です。そしてその辺りがマンローの書くものの魅力なのかもしれません。

 「イラクサ」をはじめマンローの本は翻訳本が出ていますので内容はお読みください。この本の最後の「クマが山を越えてきた」は男性が主人公です。認知症の妻を施設に入れたところ、その妻が同じ入所者の別の男性を恋するようになる話です。あり得る話なのにその話の運びに感じ入りました。そのうち、マンローの別の本も手に取ることになりそうです。

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胡麻油さえあれば

2018年08月28日 | 日々のこと

晴、27度、90%

 日本に帰国して以来、胡麻油は「太白胡麻油」を使っていました。透明な胡麻油で香りも優しいものです。和え物に使っても炒め物に使っても胡麻油を感じないものです。それはそれで美味しかったのですがひと月ほど前に「太香胡麻油」従来の色の濃い胡麻油に変えました。その名の如く、胡麻が香ばしく香ります。その上お味もしっかり胡麻のお味です。

 夏の暑さでも食欲が落ちない私ですが、暑い時に香りが高いものは一層美味しく感じます。香りが五感に刺激をくれるようです。そこで胡麻油だけで、お豆腐を食べてみました。油が乗るように、水を切った上に少し湯がきます。 お豆腐から水が滲み出ることがありません。そこに胡麻油をたらり。大豆のうまさと胡麻の香りが美味しい。これに味をしめて、焼きなすにも  焼き目のついた皮はわざと残しました。お醤油もかけません。胡麻油のみをトロトロ。胡麻油を吸ってなすが一層甘く感じます。キノコもさっと湯がいて水気を拭って、 胡麻油だけ。しめじのプルッと感に胡麻油が喉越しを添えてくれます。きゅうりの薄切りに塩を抜いたしらすを和えました。きゅうりは塩気に会うと水が出て柔らかくなりますが、このしらすは塩っぱくありません。 パリパリのきゅうりにしらす、そこに胡麻油。香りと食感のハーモニーです。

 胡麻油を使ったドレッシングは数ありますが、胡麻油だけでお野菜やお豆腐がこんなに美味しくなるとは驚きです。

 日本の胡麻油は韓国や中国の方に人気です。福岡空港の国際線には大きな缶入りの胡麻油が売られています。香港の頃使った中国の胡麻油は香りが薄いものでした。帰国前数年は近くの地元スーパーにも九鬼の胡麻油が売られるようになりました。

 胡麻油だけの和え物、竹本油脂の「太香胡麻油」と九鬼の「芳醇胡麻油」を使い分けています。香りもお味も微妙に違います。お豆腐などは「芳醇胡麻油」、焼きなすには「太香胡麻油」。美味しい胡麻油をご存知の方は教えてください。この夏も元気でいられるのは胡麻油のおかげかもしれません。

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ラムチョップのカレー

2018年08月27日 | 昨日のお昼ご飯

晴、28度、85%

 ラムチョップが3本、カレーに仕上げました。玉ねぎとトマトの微塵をクミンシードと炒めてカレーのベースを作ります。ニンニク、生姜、月桂樹の葉っぱ、ガーダモン、唐辛子、グローブを炒めた中にベースを入れます。ココナッツミルクを足して煮込むと南インドのカレーです。北インドのカレーが好きなのでココナッツミルク入れません。ラムチョップを入れて、チリパウダー、ターメリック、コリアンダーを足しました。家中カレーの香りです。

 合わせるのはバスマティライス、サフランとギーで味付けしました。 

 

 インドんカレーは辛いと思われがちですが辛さの奥にスパイスの甘みを感じます。香港時代はインドにも足を運び、インド人の作るカレーをよく食べました。インドカレーを自分で作り始めて数十年。モモさんとも行った「インディアンビレッジ」の小さいおじさんが作るカレーが私の目標です。スパイスの香りが身体を巡り活力をくれます。

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母指CM関節症

2018年08月26日 | 日々のこと

晴、28度、81%

 一昨日いつものようにベットに横になって本を読んでいました.まっすぐに天井に向けて両手を伸ばした状態で本を支えていました。あれ、右手の親指の下、手首の少し上のところの骨が出ています。触ってみましたが間違いなく骨です。本を支えている格好から左右を比較しても右のその部分が出っ張っています。右手はよく使います。特に親指の付け根は年末大掃除やらで酷使すると打ち身のような色になり腫れることが、ここ10年ほどありました。そんなに使わないときは痛みもありませんが、しっかりと閉まった瓶の蓋を開けるのが難儀になってきています。

 すぐに飛び起きてネットで「骨の異常 手」で検索しました。状態からして「母指CM関節症」らしいとわかります。塗り薬やテーピング、状態がひどいときは手術で開いて固定するそうです。行きつけの病院に電話して月曜日の午前中に行くことにしました。ところが昨日、資源ごみを出しに近くの公園に向かっていると、我が家から歩いて5分もかからないところに「整形外科」があります。そういえばこの医院、いつも患者さんがいっぱいです。お年寄りが出たり入ったりするのを見かけます。そこで、一旦家に帰り保険証を持ってこの医院に出かけました。

 土曜日の診療は午前中だけです。11時過ぎ、相変わらず年配の方ばかりやってきます。看護婦さんの問診の後、右手のレントゲンを2枚撮りました。診察室の様子から先生はお一人のようです。「下川さん。」と呼ばれて診察室に入ります。症状を話しました。両手を手に取ってよく診てくださいます。「そうですね、間違いなく母指CM関節症です。」と言って椅子から立ち上がりなりやら後ろの棚から紙切れを一枚、それが見出し写真です。

 レントゲン写真では出っ張った骨の部分は関節に隙間がありました。右手だけでも他の関節などに歪みや隙間があります。自分の右手のレントゲン写真を見たのは初めてのことです。先生は紙切れとレントゲン写真から説明してくださいます。「この病気は痛みがない限りは処置をしません。痛みがあるときの薬やテーピング、手術になります。」痛みはありません。弱くはなりましたが、動きも自由です。そんなわけで、この紙切れと新しい診察券をいただいて、1520円お払いして戻ってきました。

 「できるだけ右手を使わないほうがいいのでしょうか?」とお聞きすると、「あまり気にしないことが一番です。」と先生の応えがなんとも気に入りました。「そうか、気にしないことね。」長年使い込んできた右手です。レントゲン写真を見ながら「ご苦労様。」と思いました。私の手は大きくて無骨です。その上骨まで出て来てしまいました。見栄えのいい手ではありません。まだまだ仕事してもらう手です。気にしないで大事にして行きたいと思います。

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背中ゴシゴシ、ブラシ

2018年08月25日 | 身の回りのもの

曇、27度、88%

 「ポイントが溜まっていますが、お使いになります?」とレジの方が声をかけてくださいます。ポイントを使って買い物をするという習慣が香港時代はありませんでした。すごく得をしたような気分になります。だってお金を出さなくて物がいただけます。先日、コンランショップのレジでも同じことを言われました。4000円近くポイントがあるそうです。そこで早速気になっていた物をもらうことにしました。背中を洗うブラシです。

 小さい頃から背中をかいてもらうとすぐに眠りに落ちました。背中を洗う物も色色試してみましたが、心底気持ちがいいと思うものに出会えません。以前香港の時も柄の長いブラシで背中を洗っていました。香港の高温多湿で木の部分がすぐにカビだらけになりました。でも気持ちが良かった記憶があります。

 早速その晩、例の大きなシリアの石鹸をつけて背中をゴシゴシ。洗っている最中から、背中が目覚めたように感じます。背中に青空が広がって行くみたいです。湯船に浸かって、さっぱりしました。さっぱりした上にお金を使わずに求めたことも気分がいい一つです。

 肌がデリケートな方にはお勧めできませんが、ブラシで背中をゴシゴシは爽快感があります。

 

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採れたてミョウガとトマト

2018年08月24日 | 日々のこと

曇、28度、74%

 お家の庭で出来たミョウガとトマトをいただきました。袋にパンパンに入ったミョウガとトマトです。「一度にこんなに採れるんですか?」と尋ねたくなる量です。趣味で作っていらっしゃいます。

 トマトをまず口に放り込みました。信じられないほど甘い。買ってきたトマトですらこんなに甘くありません。我が家の庭のトマトは「カゴメ」の苗を買ってきて植えました。それなのにちっとも甘くありません。いえ、酸っぱい。酸っぱい品種かしらと最近思い始めているほどです。トマト栽培は今年で2年目、ぐんぐん大きくなるトマトに時折辟易します。実の付きはさほどではないのに茎ばかり伸びます。すでに私の背丈を越えています。「簡単に出来ます。」などと書かれているのを間に受けて今年も懲りずに育てました。どうも最近「モザイク病」にかかったようです。葉の色は薄茶に変色しました。トマト一つとっても、こんなに甘いトマトを栽培できるには工夫と手入れが必要なはずです。

 ミョウガは主人の大好物です。普通に買うと小さなパックに3つ入っています。そんな量では足りません。お値段もお高いミョウガです。ミョウガってどんな風にできるのかと、昨日調べました。ミョウガの茎のそばから生えてくる新芽のようです。つまり地面に生えてます。今まで茎についているのかと思っていました。知らないとは恐ろしい。育てたことがないので皆目わかりません。みずみずしいミョウガです。こちらも一つかじってみました。ミョウガの爽やかさの裏にほのかに感じる甘みがあります。採れたての証拠です。

 お家で召し上がる分を一人暮らしの私にこんなにたくさんいただきました。ミョウガは主人が帰ってくるまで冷凍庫に入りました。トマトは昨日一日中食べましたので、今日には無くなります。

 今、庭にきゅうりとトマトとパプリカを育てています。きゅうりとパプリカは今年初めてです。どれもこれも美味しく育てるのは難しい、いつまでたっても赤くならないパプリカ、蔓をどんどん伸ばすきゅうり。みなさんに教えてもらいながらの栽培です。いつか「よかったら召し上がってください。」と友人にお届けできる日が来るようにと夢見ています。

 

 

 

 

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中華バイキング

2018年08月23日 | 昨日のお昼ご飯

晴、30度、78%

 デパートからこんな券をいただきました。 三越や伊勢丹デパートのレストランで使える商品券です。修理に出していたものを受け取りに行くついでに、昨日はお昼をデパートでとることにしました。知人からこのデパートの中華バイキングは美味しいと教えてもらっていたので、直行しました。このデパートにはよく来ます。ところがレストランのある最上階は初めてです。こんな商品券を使うのも初めてです。家族は私が一人でデパートのレストランでお昼をとったと知ったら、きっとエッという顔をすると思います。混むと聞いていましたが、お一人様です、すぐに入れてもらえました。

 知人のおすすめは、点心とチャーハンでした。点心からいただきます。小さなせいろが積まれていて中にはほんのちょっぴり蒸し物が入っています。 エビシュウマイ。「う〜ん、エビは小さく、皮が固い。」エビシュウマイは浮き粉という粉で作りますが、日本でいただくエビシュウマイは皮が今ひとつです。 小籠包です。中から熱い肉汁が出てきたまでは良かったのですが、「お肉が匂います。」お次が、エビとカニのシュウマイ。ただ単に豚肉のシュウマイの上にほんの僅かなカニらしきもの、エビらしきものがのっています。この3つを食べただけで、他の点心はやめました。中華ちまきや肉まんがありました。

  大皿から小分けした、「酢豚」「エビチリ」「八宝菜」です。「酢豚」はまあまあ。「エビチリ」は「エビケチャップ」です。「八宝菜」は普通。

  「蒸し鶏の黒ごまソース」「チャーハン」「レバニラ炒め」蒸し鶏が美味しく程よく蒸されています。「レバニラ炒め」は日本食と思っていました。

  「鳥の唐揚げ」「湯葉と青菜の炒め物」「焼きそば」湯葉はおそらく中国産ですが、戻し方が下手なので固いと思います。「鳥の唐揚げ」も日本食だよね?などと思いながら、サラダや中華粥には手を出しませんでした。

  「豆乳の杏仁豆腐」「マンゴプリン」口をつけた途端、「あっ、やめておけば良かった。」でもとってきたものは最後まで食べました。

 お昼の定食メニューもあるのだそうですが、みなさんこのバイキングを召し上がっています。点心、チャーハン、エビチリ、酢豚は幾度もお皿が替えられるほど人気です。

 熱いジャスミンティーを最後に飲みながら、点心は業務用の冷凍ではないかと思います。最後のデザートも業務向けの牛乳パックに入った代物に違いありません。それでもお腹いっぱいになりました。一番美味しかったのは「鳥の唐揚げ」でした。味といいジューシーな「鳥の唐揚げ」でした。

 いただきものの商品券を使う、デパートのレストラン街に一人で行く、食事が云々よりこうした初めての経験を楽しみました。不思議に思われるでしょうが、30年も日本から離れていましたのでお許しください。

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ポーレットジルズ「NEWS of the WORLD」

2018年08月22日 | 

晴、31度、74%

 まだ香港にいた時に求めた「NEWS of  the WORLD」を読み終えました。読みさしの本を数冊一気に読み終えました。

 時は1870年代、場所はアメリカ南部の話です。まだ馬車生活をしていた頃のことです。主人公の70過ぎの男性キッドは馬車に乗りアメリカ南部の田舎町を旅しながら、新聞を読み聞かせる仕事をしています。テキサスなどの都会とは違い田舎では新聞が手に入らない、または読めない人たちのために木戸銭をとって教会などで新聞の記事を読んで聞かせる仕事です。そういう仕事があったことに驚きました。思い出したのは、中国、香港の壁新聞です。つい数年前まで香港のワンチャイにある「大広報」の会社の壁にはその日の新聞が張り出されました。道行く人が食い入るように立ち止まって新聞を読んでいたのは、20年前までのことでした。中国でもそうした光景を幾度か見ました。新聞、新しい知識を人々が求めるのは時代、人種を超えて同じです。

 旅をしているキッドは、原住民に連れ去られた10歳の女の子を親戚の元に連れ帰る仕事を頼まれます。当時は原住民インディアンなどに子供が連れ去られるケースは多かったようです。子供を連れ去る時、親たちを殺したり火を放って行く様をその子供たちは見ていたと書かれています。それにもかかわらず、発見され親戚の元に連れ帰られた子供は皆んなが皆んな原住民との生活の方がいいと言ったのだそうです。たった数ヶ月の連れ去られた生活ですら元の言葉を忘れてしまうほど強烈な何かがあったのだろうと思います。

 親を惨殺され6歳で連れ去られたジョアンナを連れ、南部アメリカを下って親戚に届ける間の話です。ドイツ系の親の元で生まれたジョアンナはすっかり元の言葉を話せません。子供連れしかも白人の女子を狙う盗賊たちとの戦い、やっと親戚の元に連れて行くことができました。ところが連れていった叔父、叔母は労力として姪っ子を引き取ったのです。それを察知したキッドはこっそりとジョアンナを連れ戻しに行きます。そして自分の子供として育てます。

 アメリカは移住者の多い国です。南部にはヨーロッパからの移住者の町が多くあったそうです。言葉も違い原住民との戦いもあり大変な生活だったと想像します。

 ポーレットジルズの数冊の本はまだ翻訳が出ていません。ただこの「NEWS of the WORLD」は映画化されることになっています。キッドを演じるのはトムハンクス。映画が上映される頃にはきっと翻訳も出ていると思います。

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