チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

雛膳

2024年03月04日 | 雛祭り

曇、5度、78%

 昨日のお昼ご飯、自分のために「ちらし寿司」を作りました。お雛様です。春らしい華やかなちらし寿司を作りました。

 スーパーには「寿司種セット」を売っています。帰国して驚いたものの一つです。自分の好きな刺身を買い作りました。海鮮ちらし寿司はばら寿司に比べて家で作るよりお寿司屋さんで食べることの方が多いような気がします。先日、主人と一緒にお寿司屋さんで食べたちらし寿司は見事でした。まず手の込んだ寿司飯、このすし飯だけでも満足できます。上に乗せられた生ものも寿司屋らしくひと手間加えられています。

 家で作ったちらし寿司、食べやすいように刺身は醤油に小一時間漬けました。こうすれば寿司飯と一緒にぱっくりと食べれます。 甘さを抑えた寿司飯と漬けの刺身、卵と菜の花の簡単なものです。大きなわっぱいっぱいに作りました。そうそう、庭の「水蓮の株分」をした時に見つけた蓮根、小指ほどの小さな蓮根をうっかり折ってしまいました。主人が「食べれない?」などと言いますがほんの小さなかけらです。でも捨てるに忍びず、「酢蓮」にしてちらし寿司に散らしました。小さくても穴の空いた姿が可愛い。 

 蛤が今年は安く出回っています。地元の蛤ですら手頃な値段です。輸入物よりはるかに大きな蛤で「潮汁」を作りました。 「潮汁」は身を食べるより汁の旨みを味わうものかと思うほど滋味を感じます。

 お腹も心も満ち足りた「雛膳」でした。

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雛膳 お雛様と

2023年03月04日 | 雛祭り

晴、8度、70%

 2月の下旬に飾り3月の4日には仕舞う「お雛様」、毎年短いお付き合いです。せっかくですのでお雛様と一緒にお昼ご飯をしました。

 朝は真冬並みの寒さでしたが、昼には日差しもあり暖かくなりました。春らしい食事をと思います。桜の開花予報では福岡地方はあと半月で咲き始めるそうです。その頃になると「桜鯛」と言って鯛が売られますが、年中ある「真鯛」です。福岡の鯛はどの時期もそれぞれの美味しさがあります。お昼ですので小さめに拵えた「鯛のお刺身」 お雛様には赤みの強い「鮪」より薄ピンクな「鯛」に限ります。

 「蕾菜」が出始めました。「菜の花」をと思いましたが、寒波があったおかげで「菜の花」の出荷量が少なく高値だそうです。「蕾菜」と生麩を炊き合わせました。 春を告げる芽のものはどこかに渋みや苦みを含んでいます。それが冬に体に溜まった毒素を出す作用があると知ったのは最近のことです。「雛膳」につきものの「ハマグリのお吸い物」 日本の「ハマグリ」は2つで千円近くもします。大きいのですがそんな贅沢はできません。ぱっかりと開いた「ハマグリ」、蓋を取ったその時の香りもまた春のものです。今から貝類がおいしい季節、貝殻いっぱいに詰まった身をすする時、磯の香りがします。

  今年は「太巻き」にしました。「カニの足の身」だと思って買ったものは「カニカマ」でした。ごぼうと卵焼きの「太巻き」です。「太巻き」1本、普通の量のご飯で作ると食べ切れません。ご飯少なめ、具を大きめに切り入れると1本すんなりとお腹に収まります。巻き簀の上のお海苔に酢飯を乗せた時のいい匂いにお腹が鳴ります。日本人に生まれて幸せと思う瞬間です。

 小さなひとり「雛膳」です。毎年今日には仕舞う「お雛様」ですが、ひと月遅れの「雛祭り」まで出しておこうかなと名残惜しさが心に浮かびました。庭の「花桃」は満開、「白梅」は散り始めました。「桜」に向けて春は進みます。

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お雛様

2023年02月27日 | 雛祭り

晴、30度、74%

 義母の入院で、洗濯物を取りに行く日課が増え、日常品の足りないものを買い届けたりしていて、気付けばもう2月もお終わりに近づいています。面会はできません。看護士さんから様子を聞くだけです。骨折ですので時間が薬です。認知症が進むのではとベットに寝たきりの義母を思います。

 夕方短い時間を見つけて「お雛様」を出してきました。立ち雛のお二人だけです。小さい「貝雛」 私が刺した刺繍のお雛様。

 床の間のお軸や松の植木を片付けて、飾り終わるのに小一時間でした。慌ただしい日々を送るとこうした短い時間でもほっと安らぎます。

 寒い座敷の床に座って、「お雛様」と向かい合います。「もうすぐ66歳。いろいろあったわね。」母の帯を解いた毛氈がわりの織地に「お雛様」は並びます。昔ながらの下膨れの目の細い「お雛様」です。

 まだ寒さが残っています。 お雛様を出してきた座敷は華やかな雰囲気に包まれました。庭の「花桃」がほころび始めています。今日はひと枝手折って飾りましょう。

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蒸し寿司

2022年03月05日 | 雛祭り

晴、8度、80%

 桃の節句にはお寿司が登場します。ふくさ寿司だったり、ちらし寿司だったり。お寿司屋さんのお寿司ではなく、お家のお寿司です。寿司ご飯が好きで簡単な寿司はよく作ります。寒くなると懐かしく思い出すのが「蒸し寿司」です。

 「蒸し寿司」は関西の食べ物だと思います。子供の頃年に2、3回は関西へ母に連れられて旅行しました。どこの駅だったかどこに向かっていたのか、さっぱり思い出せないのですが、駅前に蒸し寿司の店が並ぶ駅がありました。この駅から確かバスに乗り換えて目的地に向かいます。きっと冬だったのでしょう。寒空の下、「蒸し寿司」の香りが駅前に漂っていました。バスに乗り換えの時間がある時は「蒸し寿司」を食べました。何が乗っていたか、どんな味だったか、器がどんなんだったか全く記憶にありません。私の記憶にあるのは「蒸し寿司」のほの温かい匂いだけです。

 寒い日のご馳走、春に向かうお節句の日、久々に「蒸し寿司」を作りました。お節句ですから気張って「穴子」を探しましたが見つかりません。簡単に「錦糸卵」「海老」「椎茸の含め煮」だけの「蒸し寿司」です。蒸している時、飯台ですしご飯を作る時の香りより酸っぱさの抜けた匂いが台所に充満します。 そして蓋を取った時の具材の香りは心まで寛ぎます。 海老と椎茸の香りが寿司ご飯の香りとともに食欲を掻き立ててくれます。「穴子」が一切れでもあるとまた違った香りになります。「鰻」を代用しようかと思いましたが、「鰻」では匂いが強すぎていけません。小どんぶりを持つ手にしんみりと温かさが伝わりました。

 今でも初めて食べた「蒸し寿司」がどこの駅前だったのかとその匂いと光景だけを夢見ます。昭和の日本の寂れた駅前、「蒸し寿司」の幟と匂いだけが私の中に眠っています。

 

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