曇、7度、70%
主人が週末には香港から帰宅します。食卓にのせるものを探しに「柳橋連合市場」へ行きました。「福岡の台所」などと今は呼ばれているそうですが、古い古いアーケードのある市場です。昭和の初め頃から魚を近隣の料亭に入れる魚屋から始まったと父から聞いています。料亭が並ぶ中州に程近く、質の良い魚や野菜が並んでいます。魚屋が多いのですが、お茶を商う店や練り物、肉屋もあります。年末はお正月準備の市民も大勢通う市場です。コレという目当てのものはありません。何か主人の好みのものがあればとそんなに大きくもない市場を歩きました。
この時期の「百合根」デパートの品より立派です。 「わさび」もいい品が入っています。 「練り物の天ぷら」お惣菜で買う人より「うどん屋」などに卸しているのかもしれません。 すぐに使えるようにカットされた野菜、「がめ煮」用です。「がめ煮」は「筑前煮」のことです。福岡ではお正月だけでなく年中作ります。 福岡ならではの「鯨の肉」の店です。
お正月が明けてすでに20日を過ぎてますが、魚の並びが今ひとつです。「サヨリ」や「コハダ」はこの旬の魚です。長浜の「魚市場」に十分な水揚げがないかと疑うほど魚が少なく感じます。8年前帰国してすぐに幾度か通った時にも同じことを感じました。昔の勢いがなくなったのか?卸に専念しているのか?「料亭」の数も減っていると聞きます。少しがっかりして市場を去ろうと振り返りました。 昔ながらの今にも吹き飛ばされそうな古めかしい市場です。建物自体昔のままです。足元も暗く、こんなところで捌かれた魚を買う気にならないなぁ、などと思ってしまいます。観光客がたくさん、でも観光客は魚は買いません。デパートより立派なしかも高価な「白いイチゴ」を喜んで買っていました。
立て替えて清潔感のある市場にしたらどうかしら?昭和の名残は懐かしさもあります。買うものもなく手ぶらで市場を後にして時代に沿うことの大切さを感じました。