チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

赤ラディッシュのスプラウト

2020年01月31日 | 身の回りのもの

雨、6度、72%

 スプラウト、お野菜の新芽が好きです。スーパーでも小さなポットで売っています。「かいわれ」に始まって、「ブロッコリー」など数もたくさん。

 香港にいた頃は「かいわれ」が手に入りにくく、日本から戻るときは必ず「かいわれ」の種が荷物に入っていました。育てるのは簡単です。お店で売られているポットのように、容器の底に脱脂綿やスポンジを敷いて水を入れ種をまくだけです。気温が高い時は1週間もあれば十分大きく育ちます。昔は大きな瓶一杯に「アルファルファ」を作ったりしました。水が腐らないようにする管理と種殼を食べる前に取るのが面倒です。それでも蛇口の下のザルの中のスプラウトたちはお店で買うよりはるかに新鮮です。

  「赤ラディッシュ」のスプラウトです。ここまで育つのに気温が低いので2週間もかかりました。流しの横に置いて毎日様子を眺めます。新芽が出揃い始めるのは土の中から新芽が覗くのと同じくらいにワクワクします。冬場は時間がかかるものの、水の管理は楽です。

 こんなお野菜は熱を通すのは勿体無いので決まってサラダです。庭の葉っぱたちに合わせて見ました。濃い緑の葉っぱといい相性です。ラディッシュですからピリッとした味もアクセント。トマトの赤もサラダの彩りですが、この「赤ラディッシュ」の紫は「シックな色だわ。」と一人感心しました。

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椿

2020年01月30日 | 

曇、8度、84%

 垣根を彩る花が山茶花から椿に変わり始めました。山茶花も可愛げに見えますが、花のインパクトからいうと椿には勝りません。花の色、姿、葉の艶までも椿は整っていると思います。長く住んだ香港では山茶花はよく見たのに椿を見ることはありませんでした。

 白い椿も品がありいいものです。でもやっぱり赤い椿、ぽってりとした椿の赤には心が踊ります。葉っぱ同様に固い蕾はなかなか開きません。やっとポツポツと椿が開き始めたのを道を行きながら楽しみます。いつも通る道にはどこに椿があるか覚えているほどです。先日、ココさんと長い散歩に出ました。滅多に行かない道を歩きます。奥まった家の庭に赤い花が見えました。時期からすると山茶花です。ぬかるみの空き地を歩いてその木に近付きました。

 私の椿の花の認識は花弁の中に黄色の雄しべ雌しべがくっきりと見えていることです。花弁が一重であれ八重であれ雄しべと花弁のコントラストが椿だと思っていました。近付いて見た赤い花は八重で雄しべなど見えないほど花弁が重なっています。「はて?山茶花かな?」上ばかり見上げていた視線を足元に落とすと花が散っています。首からポットリと花ごと落ちています。「ああ!椿だわ。」と今一度、花弁の重なった花を見ました。椿の品種もたくさんあるに違いありません。

 福岡の冬は曇天が多く重苦しく感じます。今年は雪がない代わりによく雨が降ります。曇り空の下の真紅の椿は憂えを持って微笑んでいるかのようです。

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パルコディウム、スノードロップが咲きました。

2020年01月29日 | 庭仕事

雨、10度、74%

 帰国してこの3年、庭のここそこに球根を植えました。香港では見られなかった球根の花です。秋植えると春に咲きます。春に植えると秋に咲きます。中には球根を掘り返さないでそのまま土の中で夏を越したり冬を越したりさせます。つまり植えっ放しです。すると何処に何を植えていたのかよく忘れます。別の種蒔きをしていて球根が土にあるのを発見することもあります。

 チューリップの堅い芽が土を持ち上げるようになると、私の目は毎朝土の上を観察し始めます。チューリップばかりではありません。優しい水仙の芽、クロッカスの小さいけど元気な芽、中には何だろう?という芽。一番先に花を付けるのはどれかなと楽しみます。

 今年の一番乗りは、 「スノードロップ」でした。ルッコラの間から花姿を見せました。この釣鐘状の白い花、花元のグリーンとのコントラストが美しいと思います。ヨーロッパでも「春を告げる花」として親しまれていると聞きます。我が家でも春を告げてくれました。

 その翌日咲いたのが、水仙の一種、「パルコディウム」です。「ペチコート水仙」とも呼ばれている小さな品種の水仙です。たった一輪でもその鮮やかなイエローは間違いなく春の訪れを感じさせてくれます。植え付けた翌年の「パルコディウム」はいい花をつけませんでした。今年は小粒ながら姿の優しい花を付けました。

 今年の福岡は雪が降りません。雪になり切らずに雨ばかりよく降ります。気温も高めだそうです。でも「スノードロップ」が花を付けたのも昨年と同じ日でした。外界の気象変化があっても植物たちはちゃんと不思議な時計を持っているかのように時を違わずに挨拶してくれます。さあ、お次は何が咲くのかしら?今日も雨の中、地面とにらめっこです。

 

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フェイスマスクの爆買い

2020年01月28日 | 日々のこと

曇、9度、85%

 中国が豊かな国になって海外で物をたくさん買うようになって来た過程を香港時代つぶさに見て来ました。富裕層がブランド物のバックや靴を大量に買い始めたのを機に、深圳と香港の行き来が緩和されると日常品、例えばお醤油などを大量に販売目的で買う人まで現れました。もちろんその波は日本にも押し寄せて来て、中国人の爆買い風景を目の当たりにしました。個人使用が目的のブランドものの買い物ですら、日本がバブルに沸いていた時の買い物の様子とは趣を異にしています。買う量、買う数が半端ありません。化粧品だって棚ひとつ買う勢いでした。

 武漢でコロナウィルスが発症して日本のニュースでは中国本土のフェイスマスクが不足し始めていると報道されていました。ちょうど中国のお正月休み、春節の時期に当たります。人の往来が一番激しくなる時期です。休みで帰国して来た主人にも帰りにはフェイスマスクを持たせようと思っていました。2003年のサーズを経験しています。フェイスマスクや消毒液がどこを探してもないというのをよく知っています。

 帰国した主人に「フェイスマスクは、まだ売ってる?」と聞くとキョトンとしています。香港にはまだ影響が出ていなかったのでしょう。ところがこの数日でコロナウィルスが考えられているより強い菌だとわかり死者や感染者が増え続けています。

 二日前、福岡の繁華街で見た光景です。大量のフェイスマスクを道に積み上げてその傍らには見張っている中国人女性が立っていました。当然、道行く人は驚きで見ています。別の女性がカートを押して来て隣接するビルに運び込んでいます。明らかに販売目的で中国に持ち帰るフェイスマスクです。

 その日、帰宅すると主人の会社の香港人スタッフからフェイスマスクを買って来て欲しいと連絡が入りました。香港でも影響がで始めたのだと思います。しかも普通のフェイスマスクではなく防菌度が高いものが欲しいそうです。早速昨日近くのドラッグストアーへ行きました。滅多にフェイスマスクなど買ったことがない私です。棚を見てびっくり、売り切れのものが多く残っているのは普通のものだけです。お店の人に聞くと入荷しても開店同時に売れてしまうのだそうです。買うのは中国人ではなく日本人、近所の方です。福岡も観光船、飛行機と中国からの観光客を迎え入れる町です。フェイスマスク不足が始まっています。

 中国は大きな国です。一旦、事が起こるとその影響は近隣各国にまで及びます。それにしても中国人のこうした商売根性にいつもながら驚かされ、また偉いなと感心すらします。今日も香港のスタッフのためにフェイスマスクを探します。

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一日、柳川へ

2020年01月27日 | 小さな旅

雨、8度、85%

 数十年ぶりに主人と柳川へ足を運びました。福岡から電車で1時間足らず、車でも2時間かからずに行くことのできる水郷の町です。北原白秋や数々の文人、政界人を輩出した土地でもあります。地の利ゆえに海と水路の行き合う町ですので、うなぎや海苔の養殖でも有名です。

 私は小さい時からうなぎを食べるといえば、今と違って田舎道を父が車を飛ばしてこの柳川に来ました。また義父の生まれ故郷です。主人が仕事が入っていない日曜日、今回の帰国前から柳川へ行こうと決めていたそうです。福岡市より南ですが、地元の方も寒いと言われる海風の吹く昨日でした。

 こじんまりとした綺麗な町です。一時は韓国からの観光客が押し寄せて来ていたと聞きます。町に張り巡らした水路では「川下り」が楽しめます。激流を下るのではなく、街中の穏やかな流れを巡ります。 寒くても船には掘り炬燵があり観光で訪れた人を次々に乗せて巡ります。橋をくぐる時が圧巻、乗客は皆頭を下げ、船頭さんは、 ひょいと橋を渡って、船に飛び降ります。

 小さい頃から幾度も乗ったこの「川下り」、橋底が見えるのが楽しみでした。町を歩いてみたいという主人、もちろんお目当ては「うなぎのせいろ蒸し」です。元藩主屋敷は「お花屋敷」と呼ばれ観光名所になっています。その周りをめぐる水路沿いには昔から有名なうなぎを食べさせる店が並んでいます。主人の家と私の家では贔屓の店が違いました。蒲焼きにしたうなぎをご飯を詰めたせいろの上に乗せて蒸したものが「せいろ蒸し」です。 うなぎの下にはタレを吸ったご飯が詰まっています。私が懐かしかったのは「せいろ蒸し」より「肝吸い」でした。 福岡市内の有名なウナギ店で食べてもこの「肝吸い」のお味が今ひとつ、懐かしい味に満足します。「せいろ蒸し」はうなぎは美味しかったのですがご飯の甘辛さにやや閉口しました。

 お雛祭りの前です。この街の有名な雛飾り「つるしもん」の展示も見ることができました。 水路周りをゆっくりと歩けば漁師町でもありますから、 面白い仕掛け網なども目に止まります。久しぶりに主人とゆっくりと歩きました。ココさんを長いこと家で待たせています。遅くならないうち急ぎ帰宅しました。

 大人になると味覚も変わるものかもしれません。それでも懐かしい「うなぎのせいろ蒸し」「肝吸い」を食べ、のどかな町を散策できた楽しい一日でした。

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にわか仕立てのおせち

2020年01月26日 | 料理

雨、8度、92%

 つい数日前、「今年はおせちを作りません。」と言ったばかりでした。おせちと言っても、お正月ではなく我が家では中国の旧正月に家に戻ってくる主人と二人のお正月です。昨日はその中国の旧正月の元旦でした。一昨日、主人は一晩泊まりで出張に出ました。すでに「おせちは作らないよ。」と告げてあったのですが、何か自分自身に腑に落ちない気持ちでした。長年作り続けたおせち、私に料理の段取りを教えてくれたおせちです。急遽材料を集めておせちを作りました。にわか仕立てです。

  一の重は、黒豆、ゆずなます、銀杏、伊達巻、蒸し海老、かまぼこ、ホタテのお刺身です。 ホタテのお刺身は友人の贈り物です。

  二の重は、アワビの煮物、タコの煮物、ブリの西京漬、昆布巻き、主人がお土産で持ち帰ってくれたままかりです。 

  三の重はいつもの筑前煮。

 一晩で食べられる量、ごくごく薄味味です。例年より品数は減りました。二人で全部いただきました。

 おせちなんて特別料理ではありません。やはり重箱に詰める楽しさを味わいます。そして何より、やはり私の気持ちにけじめがつきました。細々と私のおせちを作り続けると思います。

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ふたつずつ

2020年01月25日 | 日々のこと

曇、11度、76%

 主人が中国の春節で戻ってきています。日本のお正月には戻れませんが、仕事で東京出張の時などはひょいと帰ってきます。前回戻ってきてちょうどひと月目です。

 迎えに行った車の中で私の言ったことが気に食わないのか、早速、ご機嫌斜めです。ご機嫌斜めならまだしも急に言葉を正したような話し方でチクリチクリ。いつものことですが帰ってきて早々にこれでは私もイラっと来ます。「あまりイライラしないで。」とつい言ってしまいました。言った直後「あっ、しまった!」火に油を注いでしまいました。

 普段一人ですので気ままです。家の中の空気も穏やかです。もちろん主人が働いてくれるからこそこうしたゆっくりした生活ができると感謝しています。帰ってきた晩も小さなことで苛立つ主人。翌日も持ち越しています。普段通り掃除をしながら、主人が仕事を退いた後、ずっと一緒の生活でこんなにイライラされると私が持たないなと思います。心の中で「熟年離婚」の言葉が浮上。主人が家に帰ってくると、もちろん休日ですからゆっくりと家で寛いでもらっていいのですが、細々したことを言付けてきます。振り返ると1日のうちで自分のためにゆっくり椅子に腰をかけているのは、早朝、主人が起きてくる前だけです。

 たった2日で気持ちが落ち込みます。昨日の朝、台所を掃除していました。朝食後の洗い物に目が行きます。前の晩、夕食後に楽しんだブランデーのグラスが2つ目に止まります。 洗い物カゴを見れば、朝用のマグカップが2つ、その横にはグラスが2つ並んでいます。いつもはグラスもマグも一つだけ。ふたつ並んだその様子を掃除の手を止めて見つめました。

 「ふたつ並ぶって、いいもんだわ。」そう思うと胸に詰まっていた石ころみたいな気持ちがゆっくりと落ちて行くのを感じました。

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濃茶のサブレ

2020年01月24日 | おやつ

曇、13度、86%

 主人が香港に仕事に戻るときには、作り貯めて置いたパンを冷凍して持たせます。朝ごはん、夕飯に工夫して使ってくれています。そして必ず持って帰ってもらうのがクッキーです。クッキーというかサブレ、いつも決まってココナッツのサブレ、つまり私の定番です。朝急いでいる時に一つまみ、休日の午後のお茶に一つまみしてくれているのでしょう。そして、あちらに行って10日も過ぎると、メールが入ります。「クッキーがなくなったから、作って置いてください。」主人が戻ってくるとゆっくり仕込んだりする時間がありませんから、帰国前に焼き上げておきます。

 昨年末から「濃茶のチョコレート」をいただく機会が多くありました。普通のお抹茶のお菓子より濃い緑、色ばかりか香りももちろん抹茶の味も濃いものです。抹茶のお菓子も作りますがいつも目分量、あまりたくさん入れすぎては渋みを感じるといつも控えめでした。今回は「抹茶のサブレ」を作りました。色を見ながら抹茶の量を増やします。焼くとやや濃いめになるのを思い浮かべながらです。いつものサブレよりお砂糖も少しだけ多く、バターはいつもの量です。ただ試作ですので仕込み量を半分にしました。

 なかなかいい色に焼き上がりました。口に入れるとホロリとくずれて抹茶の香りと味が広がります。このほろり感がちょうどいい。お茶の苦味もありますがそこはしっかりバターとお砂糖がバックアップしています。「ココナッツサブレ」より小ぶりに成形したのも良かったのかもしれません。本当に一口サブレです。もう一つと思える大きさが功を奏します。さて、お茶は何がいいかしら?お抹茶には元来、お抹茶の味のお菓子を合わせないと聞きます。緑豊かなこのサブレ、薄く入れた日本茶が一番でしょうか。私は相変わらず紅茶ですが、やはり薄めに入れました。苦味がと思われるならほうじ茶のラテなどもいいように思います。

 今回はこの緑の「濃茶のサブレ」を缶一つに詰めて持って帰ってもらいます。

 

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久々の車でお出かけ。ココさん。

2020年01月23日 | ここ

雨、12度、96%

 年が明けて、ココさんの今年の目標を立てました。「車におとなしく乗ること。」です。決めたその日から毎日車に乗せました。初めはキャリーバックに入れて、次はキャリーバックから出してストッパーを使って、最後にはストッパーも使わず助手席でおとなしくすることが出来るようになりました。たったの3日で目標達成。

 それから2週間車に乗せませんでした。ちょっと太ってしまったココさんを1日3回お散歩に連れ出します。昼間は長いお散歩です。今の季節しかできない長いお散歩、ココさんは普通のパグさんよりも呼吸が浅く、逆しゃっくりが時折出ます。夏になると長距離のお散歩は無理です。こちらも少しずつ距離を延ばして、往復3キロまで歩けるようになりました。胴回りもスッキリです。

 昨日は雨、2週間ぶりに車に乗せてみることにしました。「ココさん、車でお出かけ!」本当にわかったのか?急いで玄関目指して走ります。シートに座るとちょっと興奮気味ですが、私の「ステイ。」の一言の威力でご覧の通り、 

 向かったのホームセンターでした。種を探しに行きました。売り場をカートに乗せて回ります。カートは高いので怖くて動きません。すれ違う人に「可愛いね。」と声をかけてもらいました。 

 あっけなく達成された今年のココさんの目標です。車でのお出かけの楽しさをわかってくれたようです。「さて、どこに行きましょうかね?ココさん。」

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今年はおせちを作らないことにしました。

2020年01月22日 | 料理

曇、6度、76%

 今頃おせちの話だなんておかしいことです。今年の年明けも一人で迎えました。主人は香港ですのでお正月は旧正月です。新年は元旦しかお休みがありません。戻ってくるのは長いお休みが取れる旧正月、中国の春節です。昨年はその春節に合わせて主人と共に「おせち」をいただきました。今年もそのつもりにしていました。確か元旦のこのブログにもそう書いたはずです。ところが私の気が変わってしまいました。

 帰国後最初の年は11月も終わりになるとお店に並ぶお正月の食べものに気持ちも高揚、「やはり日本だわ。」と嬉しくなりました。最初の年明けは息子家族と私の作った「おせち」を囲みました。2年目、昨年も11月の終わりから店に山積みされるお正月の食べ物を目にします。おせち料理ですらパックに入って積まれています。その「おせち」は年末を過ぎて新年になればお値段が安くなってまだ売られています。ややげんなりした気分でした。

 「おせち」を一から作るのは今の生活に合わないのかもしれません。そんなことは帰国以来、日本の家庭生活が変わっている様子で私でもわかりました。家族構成も家庭の主婦の就業率も昔とは違います。それで、あんなにたくさんの「おせち」と呼ばれる食べ物がパックに入って並べられているのでしょうか?新聞で読んだのですが、買ってきたおせちをお重に並べるものの食べ上げることなく捨てる家庭が多いそうです。ますます、気分が悪くなりました。

 そろそろ主人が戻ってきます。先日、電話で「今年もおせちだね。」と主人。「今年は作らないことにした。」と私。主人いささか驚いたようです。結婚して40数年、私が「おせち」を作らなかったのは過去1度だけです。元旦を挟んで大連の会社の方を慰問することになったからでした。つまり今年で2回目です。かいつまんで私の気持ちを主人に話しました。「せめて、黒豆だけでも。」とおっしゃいます。黒豆は頂き物が一袋ありました。

 私の黒豆は「蜜煮」と呼ばれる方法で炊きます。浸透圧で砂糖水の甘さを豆に移す煮方です。大連で迎えたお正月にもこの黒豆だけは携えました。今年の頂き物の黒豆は味の濃い美味しいお豆です。

 食べ物の嗜好も若い世代では違います。私だって甘辛い味付けの「おせち」は好きではありません。時代が変わってきています。従来通りの「おせち」でなくとも、家庭家庭のハレの料理で迎えるのが好もしいと思います。お重に詰めるのが好きな私ですが、今一度おせちや節目の料理のあり方を考えてみたいと思います。

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