晴、11度、72%
主人の実家に木炭が山積みされているのを見つけました。冬中、主人の家では火鉢に火が入っていました。座卓の中央は切られて炉になっています。この座卓を囲んで炭で焼き物をしてみんなで食事をしました。木炭は叩くといい音がします。まだ使えそうです。そこで持ち帰りました。
我が家には父母から受け継いだ火鉢があります。火鉢にはまっさらな灰も入っています。木炭の火起こしをしたことはありませんが、義母がしていた様子を思い浮かべて試してみました。ガスレンジで「火起こし」に入れた木炭を加熱すること10分、炭が真っ赤に起こりました。そっと火鉢に入れました。
昨日から福岡も気温が下がりました。寝具からココの敷布に至るまで冬仕様の準備です。火鉢は座敷の縁側に飾り物として置かれています。空調やストーブのような暖かさではありませんが、炭入れすると空気がほんわかとして来ました。暖かなのでココは側に座ります。
この家にはもう一つ火鉢があります。庭仕事の道具を入れて使ってきました。色絵のやや小ぶりの火鉢です。貫が入っているので睡蓮鉢として使えません。この火鉢にも灰を入れようかな?
ストーブの炎を見るのも好きです。でも結局は空調の暖房を使ってしまいます。早く温まる、空気を汚さない、火の元の心配がないなどなど。古い日本家屋です。隙間風が入ります。寒さを迎える準備に余念がありません。
義母が使い込んだ「火起こし」それを受ける「十能」、私が受け継ぎます。寒い台所で「火起こし」をガスレンジのかけて朝の仕事に取り掛かっていた元気な頃の義母を思い出します。
火鉢の横で編み物をしていると炭の弾ける音がしました。弾ける時にかすかに炭が香ります。「空気が緩む」と肩の力が抜けました。夕方、灰をかぶせて火の収まるのを待ちました。火落としです。この冬は火鉢も暖房に加わります。