晴れ、28度、84%
最近、目覚まし時計のけたたましい音を、近隣の家から聞くことが少なくなりました。時計自体のトーンも変わったのでしょうが、携帯のアラーム機能を使う人も増えたのかもしれません。
我が家、普通の目覚まし時計が3つ、主人と私の携帯もありますが、そのどれもがこの10数年、朝鳴ることがありません。血圧が低く朝起きるのは苦手と思い続け、人にも言い続けて来た私ですが、早起きになったきっかけは、息子の誕生ですからかれこれ35年前。当時は、今のように紙おむつが普及していませんでした。おむつを洗って干すという、一大家事が一日の初まりです。起きると、まず、空模様を確かめて仕事にかかります。起きるのは、段々トーンなどといわれた目覚ましが起こしてくれました。
おむつが終わると、幼稚園からお弁当作りがありました。炊飯器を持たなかったので、起きてご飯をガスで炊きます。夏場はしっかりと冷まさなくてはいけないと思い、早く起きてご飯を火にかけます。香港に来てからは、小学でもお弁当を持たせました。炊飯器を買って持って来たのですが、タイマー機能がついていませんでした。これまた、炊飯器のスイッチを入れるために早起きです。
息子は高校から日本に帰りました。やれやれ、早起きはこれで終わりと思っていたら、なんと体が早起き型に変わっています。それに、早く起きると午前中にほとんどの家事が終わります。私の家庭教師の仕事は午後3時頃からスタートでしたので、家事が午前中に終わることは、大事な決まり事でした。でも、リンリンとなる目覚ましに起こされていました。
私が目覚まし時計が鳴る前に起きるようになったのは、10数年前。まだ、主人と同じ部屋で寝ていた頃からです。主人はといえば、夜遅くまでの接待も一番多い頃でした。私が起きる頃ご帰宅もしばしばでした。目覚ましが鳴ると、隣で寝ている主人は深い眠りでも、音に反応して眠りが浅くなるようです。そう思うようになった頃から、主人を起こすまいと目覚ましが鳴る前にスイッチを切るようになりました。そのうち目覚ましをセットしなくても、いつもの時間に目が覚めます。体内時計の機能が働いているようです。どんなに夜遅く寝ても、時差のある場所に行っても、体内時計が機能して早起きです。
モモが我が家にやって来て、一度目覚ましを掛けたことがあります。主人を早朝にゴルフに送り出すためでした。今でも、あの時のモモの反応が忘れられません。心臓が早打ちするほど、びっくりして飛び起きたモモです。耳元で、急に音が鳴るのですから当然です。目覚まし時計の音は、心臓に良くないとつくづく思います。以来、我が家の目覚ましは、一切鳴りません。
昨夜は、30年近く会わなかった友人との夕食でした。随分遅く寝たものの、いつもの時間には目が覚めます。
永いことお世話になって来た目覚まし時計です。出来たらこれからも、あの目覚ましの音で目が覚めるような朝を迎えなくていいようにと思います。若いうちはいいのですが、静かに体が目醒める、そんな朝を迎えたいと思います。