チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

アイビーの塀

2021年04月22日 | 家の改築

晴、16度、92%

 4年前の裏庭には切り残した大きな木が2本、むき出しの地面にコンクリートブロックの積まれた裸の塀がありました、帰国したのは2月、気温の低いことよりその庭の姿に寒々しました。塀はその後吹き付けの塗装をしました、塗装の後、ポルトガルの「アズレージョ」のタイルを所々施しました。そして、その塀にアイビー(へデラ)を這わせることにしました。植え付けて3年になります。裏庭の塀の一角は今や緑のカーテンです。

 へデラは種類豊富です。色、葉の形の違う種類を5つほど合わせて植えました。なかなか這い上がりません。主人はしびれを切らして裏の塀の写真を送ってくれと催促でした。植物との付き合いは「待つ」ことです。「信じて待つ」と自分に言い聞かせます。やっと昨年、幅2メートルほどの一角は「アイビー」が茂る塀になりました。 横から見ると緑の滝です。貼り付けた「アズレージョ」のカタツムリとレモンのタイルはすっかり見えません。 伸びすぎるとカットして整えます。

 「アイビー」へデラは強いツタです。真冬も緑、この季節、古い葉と新しい葉の入れ替えがあります。昔は濃い緑の大型「アイビー」ばかりでしたが、寄せ植えに使う小型の「アイビー」へデラも出回っています。その小型の「ヘデラ」を玄関前の「金木犀」の木の根元に這わせてみました。色違い3種類です。力強く地面を履い、竹の塀にも登り始めています。一年中、この一角は緑の絨毯です。 もうしばらくすると、この中に植えてある「松葉菊」が目の覚めるような鮮やかな花を咲かせます。

 ツタ植物は厄介です。必要以上にはびこります。ここまでと決めたら有無を言わさずザクザク切り落とします。この古い家は改築前、塀が巡らされていました。その塀にはカツラ科のツタが手に負えないほど張っていました。植木職人に頼んで取り除きました。それなのにやはりツタの魅力には勝てません。西洋ツタも一角にありましたが、秋の落ち葉に悩まされていくつもの株を私が根こそぎ切りました。

 冬も緑、夏は涼しさを感じる「アイビー」の塀です。「アイビー」の塀は我が家の生物形態を変えつつあります。隣家から夏になると這ってくる「ヘクソカズラ」を寄せ付けなくなりました。まだ4年目の我が家の庭の一部です。

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古瓦の小道

2020年07月18日 | 家の改築

曇、23度、92%

 私の歳よりも古いこの家は7年ほど前に改築しました。改築時に庭にも手を入れて大きな木をいく本か切り造園してもらいました。改築する前の我が家は家の周りにぐるりと「飛び石」が置かれていました。芝生やタイルを張ることなどない古い日本の普通の庭です。雨の日に足元を汚さずに歩けるように「飛び石」は置かれていました。大人の歩幅、小さい頃の私は軽く「飛び石」を飛ばなくてはなりませんでした。

 家の改築は間取りの変更もありました。水回りを新しくすることも目的でした。いちばんの大仕事は古い屋根からの「雨漏り」の改修でした。屋根は「瓦」で葺かれています。昔の建築ですから土の上に瓦を乗せて作られていたと思います。改築中は私たち夫婦はまだ香港に住んでいました。工期をずいぶん過ぎて出来上がった家を見た時、言葉にしませんでしたが少なからずがっかりしました。屋根は入り組んでいます。雨漏りする箇所だけ新しい「瓦」に入れ替えてもらいました。ちょうど玄関の上の部分です。正面から見た我が家の屋根はその新しい「瓦」がやけに陳腐に見えました。昔の「瓦」、今の「瓦」、瓦の持つ風合いが違います。この時外された古い「瓦」は取って置いてもらいました。

 家の改築の後に始まった「造園」の時、この古い「瓦」を使って庭周りに小道を作ってもらいました。主人の提案です。「瓦」を使って「飛び石」代わりに泥除けの道を作ってもらいました。造園の方に話しても理解してもらうまで時間がかかった記憶があります。瓦を割り、それを一つ一つ埋め込む作業は熟練の庭師さんが一人でコツコツこなしてくれました。

 古い「瓦」と新しい「瓦」がいちばん違うと思うのは雨の後です。雨の後の古い「瓦」の屋根は水を含んだ瓦の色が落ち着いた黒に艶が浮かびます。新しい「瓦」は安っぽい色のまま変わりません。

 このところの長雨で庭の古い「瓦」の小道はいい景色を作ってくれています。 蹲の前。 表の道のココが横になっているところ。

 裏庭のライトが灯ると 

 タイル部分から芝生への渡しに半円に埋められた古い「瓦」です。 瓦を割る作業、埋める作業、ひとかたならない仕事の跡が見られます。

 まだ屋根には半分以上古い「瓦」が乗っています。止むを得ず外してしまった古い「瓦」は庭でこうして生き続けています。「屋根瓦」の美しさなんてこれからは廃れていく「美」だと屋根を見上げます。

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アズレージョ ポルトガルのタイル

2018年12月12日 | 家の改築

曇、11度、83%

 家の塀にタイルをはめ込みました。このタイルは全てポルトガルのアズレージョというタイルです。

 アズレージョを初めて見たのは30数年前のマカオのことでした。まだ、ホルトガル領だった頃のことです。香港からフェリーで1時間のこの街は、香港とは全く違い西洋の田舎町といった趣でした。路地の小さな家までアズレージョのタイルが貼ってあったり、飾りアイアンがフェンスに使われていました。その数年後、ポルトガルに行く機会に恵まれました。主人の勤める会社はポルトガルに工場を持っています。式典参加のために私も同伴しました。

 「あら、マカオと同じ。」いえ、いえ、こちらが本場です。アズレージョが施されアイアンのフェンスがある家の作りはリスボンの至る所で目にします。しかも規模の大きな教会や城跡にもアズレージョが見られます。

 アズレージョを我が家の塀にと言い始めたのは主人です。私は「とにかく派手にならないようにしたい。」とだけ伝えて、タイル選びも主人任せでした。

 塀の外には上の部分に一列にタイルを入れました。 玄関近くはフルーツ、正面は花。 下の道は海のシリーズ、灯台やカモメのタイルです。

 庭に面した塀の内側にも所々に入っています。大きな花のアレンジは表で一番目につく隣家との境の塀、車の後ろに入れました。 

 この家で育った私は、遠くの私学の学校に通いおまけに一人っ子で近くには友達などいませんでした。友達は犬たちか庭にいるカタツムリ。私のカタツムリ好きはかなりです。それを知る主人がカタツムリのタイルを10枚求めてくれました。 花や果物と合わせた10組のカタツムリがポツポツと庭に面して入っています。裏庭は昔からの我が家の庭です。そして昨年友人から送られて来たレモンの木を植えました。今年は見事にひとつ実を付けたレモンです。カタツムリが多くいるのもこの裏庭。 レモンとカタツムリの組み合わせが3組入っています。

 アズレージョとの思い出も長いものになりました。彩色のあるタイルもありますが、ブルーアンドホワイトのこのタイルが我が家には似合っていると思います。またいつかポルトガルに行く日もくるでしょう。

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庭の工事が終わりました。

2018年12月11日 | 家の改築

曇、6度、75%

 隣の土地には私が小さい頃より小さな家が建っていました。土地の持ち主は父母の時代から我が家に土地を買って欲しいと言って来ていました。変形な小さな土地です。咋夏、更地にされ、やはり我が家に買って欲しいと言って来ました。購入したのは昨年の11月のことでした。地続きとはいえ緩やかな坂に沿った土地です。主人用の離れを作ろうかなどと話していました。普通に庭の延長にすることに決めたのは今年の8月です。

 隣家との境の塀を壊し、地均しをして、新たな塀を立て、造園と予定の3週間を大きく上回って2ヶ月以上かかりました。塀の塗装が昨日終わり、やっと工事が終わりました。雨が多いこともありましたが、工事人が出たり入ったりの生活にやや疲れを感じていました。

 出来上がってみればやはり嬉しくも感じます。 表の道から見た様子です。 下の道から見た様子です。奥の白い塀は昔からの我が家の裏庭です。この2つの写真を撮って感じます。やたらに私の守備範囲が広くなりました。庭掃除ばかりではありません。道掃除もしなくては。

 新しい庭には欲しかったユーカリの木も入りました。今年の61歳の私の誕生日にいただいたミモザも大きく成長してこちらの庭に移しました。モモさんの記念樹にいただいた「ハナモモ」も今は葉を落としていますがこの庭に移しました。主人が「まだ、5年はかかるなあ。」と言います。庭造りには時間が必要です。季節柄「ハナミズキ」も紅葉も葉を落としていますが、春になれば緑が芽吹き少しは違った様子になると思います。

 裏庭同様、夜になると庭に明かりが灯ります。 私が生まれ育ったこの家が大きく変わりました。この庭ができるのを楽しみにしていた主人に感謝です。玄関に立って鍵を開ける時、 新しい庭が木々を透かして見えました。さあ、この新しい庭をどう作りましょうか。体が動くうちはせっせと庭仕事、道掃除に励みます。

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庭の工事

2018年11月07日 | 家の改築

晴、13度、84%

 我が家は二面を道に挟まれた角から2軒目です。角地の家は私が物心ついた頃から小さな2階建ての家でした。父母の代から土地の持ち主は我が家に土地を売りたがっていました。昨年夏、その家が取り壊されました。そして、今度は私たちにその土地を買ってくれと言います。ちょうど昨年の今頃、主人が購入を決めました。

 角地で狭く、我が家と合わせると台形のような変形な土地です。小さな家を建てるか?色々考えましたが庭にすることにしました。工事は台風到来で開始から遅れました。来年の増税前、福岡の景気の良さで建築ラッシュです。工事関係の職人さんの人手不足も手伝ってまだまだ工事が続きそうです。

 我が家の表の道は緩やかな坂道です。段差のある土地馴らし、隣家との間にあった塀を壊す作業など土木関係の仕事から入りました。 小さなショベルカーまで入りました。お頼みしたのはこの家の改築時に庭木の伐採や外構をやってもらった造園業者さんです。この工事のついでに前回の不備なところや裏庭の塀の補修もやってもらいます。

 土木工事のお若い職人さんは朝来るのも遅く、コンビニのお弁当箱は我が家の縁の下にポイ。お昼休もは2時ごろまで、いやはやストレスが溜まります。ところが塀の左官工事の年配の職人さんたちに代わってからは、朝は7時半には家の前にトラックが停まります。8時に仕事開始、夕方も5時半ごろまで仕事をしてくれます。塀の下地塗りがほぼ出来上がるピッチの良さです。

 それにしても私の守備範囲が広がりました。 下の道から見た我が家です。庭の掃除、道の掃除が一気に増えます。それでも庭からもらう喜びがあるのはこの1年半で実感しています。友人からいただいたモモさんの記念樹「花桃」の木や私の61歳の誕生祝いにいただいたアカシヤの木は新しい方の庭に移植の予定です。

 昨日から裏庭の塀の仕事に入りました。庭におじさんたちが出入りします。それを窓越しに見るココさんは大興奮、家中駆けずり回ります。仕方ないので目隠しにカーテンを閉めました。人の出入りが多く無用心です。工事が終わるまでは私も家に蟄居いたします。「会いに行くよ。」と約束している友人のところにも行くのが後れそうです。日々の工事進捗状況を写真とともに主人に送るのが日課です。きっと香港でこの庭の完成を楽しみにしていることでしょう。

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台所の空調

2018年07月23日 | 家の改築

曇、27度、80%

 暑いので1日空調を稼働させています。1日付けっ放しなのは居間の空調だけです。お手洗いとお風呂場を除くとどの部屋にも空調があります。全て改築後につけたので2年ほどしか経っていません。ところがこの2年間一度も掃除をしたことがありませんでした。そこで昨日空調の掃除にかかりました。

 香港で30年使っていたのは全てクーラーでした。除湿作用がついた機種もありましたが、概ね冷房のみです。それでも長い間フル稼働させますから、月に一度はフィルターを洗っていました。最新の空調の構造を知りません。そこで取扱説明書を出して来ました。我が家の空調は全て同じシリーズのものです。

 脚立を出して来て表の蓋を開けました。びっくりするほどの汚れを覚悟していましたが、フィルターもごみ受けも綺麗なままです。拍子抜けします。自動清掃が時々回っているからでしょう、白い綿ぼこりが手のひらに少しだけ取れました。最後に台所の空調です。この空調はほとんど使ったことがありません。他の部屋と同じで汚れがないと思っていると、蓋を開ける時から手がべたつきます。うっかりしていました。外回りすら2年間拭いたことがありません。中のごみ受けは埃すら見えないのですが、フィルターが外回りと同じく油を手に感じます。 左手の換気扇とは1メータほどしか離れていません。フィルターを外して油をぬぐいました。

 使っていないのに空気中に浮遊している油が付着したと思われます。台所とはそんな場所です。壁も天井も油で汚れます。台所の空調は必要ないと言ったのに、主人が「一遍に付けなさい。」というわけで取り付けました。換気扇の性能も優れていますが、これまたモーターのような内部の掃除が大変です。空調があることでこれまた掃除の対象が一つ増えました。

 帰国して全ての電化製品が新しいものに変わりました。日本製ですから性能もよく、掃除も楽にと工夫されています。たくさんの取扱説明書を読んで、やっと使い慣れて来たところです。台所の空調の掃除がちょっと重荷に感じます。換気扇のように使用頻度が高ければまだしも、使わないのに汚れます。昨日夕方に雷雨がありました。その音を聞きながら台所の天井を見上げます。本当に必要なものを見極めて生活に取り入れることが肝心です。

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日本のシステムキッチンはよく出来ている。

2018年06月12日 | 家の改築

雨、18度、91%

 古い木造家屋にシステムキッチンを入れたのは3年ほど前です。整然としたシステムキッチンに憧れていました。香港では30年、マンションに造り付けられた台所でした。最近でこそ香港でもシステムキッチンが売られていますが、何分にも外食が多い香港人の台所は狭く小さなものでした。一番長く住んだ最後の家の台所のダブルシンクを見たときは大喜びしたものです。

 私が選んだのは、LIXILの製品です。小さな私に合わせて調理台の高さなどを決めてもらいました。収納は細々した物が多いのでたくさん入るタイプを選びました。棚の仕切りなどは、日本らしく細かくなっているものを取り外して、仕切りの数を減らしました。流し下のハッチの戸袋は使い勝手が良さそうなので残しました。その戸袋、底が深く掃除に難儀していました。

 昨日、雨の中を庭のライトを修理に電気屋さんが来るのを待っていました。妙に中途半端な時間です。そこで台所のハッチの掃除を始めました。気になる戸袋、どうも取り外しができるようです。そこで、外して丸洗い、でも底の部分はうまく洗えません。そう思っていると、底の部分は板状で柔らかなプラスティックで出来ていて、押すだけで外すことができました。 解体して洗い、乾かしている様子です。ラップや包丁を仕舞っている縦長の戸袋の底のゴミがすっかり取れました。

 こんな細かい作りもやはり日本の物だからと感じます。こんなこと当たり前に思われるでしょうが、30年も日本での生活から離れていた私には驚きです。ただ、LIXILのお姉さんが「収納力は抜群です。」とおっしゃったにも関わらず、台所中央にアイランドを作りその中にも電気製品、菓子作りの道具を納めています。そこで、狭かった香港の台所を思い返します。L字型の作り付けの台所でした。香港からの引っ越しの時捨てた台所道具もあったのに全部収納できていました。昔ながらの作りでしたが、収納力だけを比較すると香港の方が優れています。この家の台所のハッチの開け閉めの軽さや音がしないこと、細やかな作りは日本ならではと感じ入っています。

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ステンドグラス

2018年04月20日 | 家の改築

晴、13度、69%

 我が家は築80年以上の古い日本家屋です。2年ほど前に改築を終えました。座敷は畳を外してフローリングに替え、天井板を外して梁を見せました。床から天井までの高さが4、5メートルだそうです。屋根の尖った頂上は天井板があった頃には板で塞がれていた場所です。天井板を外したので明かり採りに強化プラスチックのようなものが入りました。透明なガラスならまだしも、主人も私も少し波があるプラスチックがどうも気に入りません。高い天井間際です。見上げなければ見えない所です。主人が「ステンドグラスを入れよう。」と言い始めました。この古い日本家屋にステンドグラスです。ステンドグラス一般のイメージから一番遠い存在です。

 やっと探し当てたステンドグラスの製作者の方にオリジナルの模様を作っていただきました。お願いして半年、昨日ステンドグラスの取り付けが終わりました。 こんな高い場所です。赤やブルーの強い色は避けました。透明に見えるガラスは刷毛ではいたような筋が入っています。わずかオレンジと黄色の彩色ガラスです。

 天井の高い所ですが部屋が明るく感じます。取り付けが終わった昨日の午後は、このステンドグラスが正面から見える場所に椅子を移して時間を過ごしました。

 家の外から見えるステンドグラスではありません。あくまでも家の中から楽しむステンドグラスです。小さい頃から教会に行くことが多かった私ですが、ステンドグラスからの光は心を鎮めてくれます。透明なガラスとは一味も二味も違った光に変わります。

 作者の方がこのデザインに名前をつけてくださいました。「胎動」です。これからの季節座敷で過ごす時間が増えます。ステンドグラスが楽しみの一つになりました。

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玄関の間に段通を入れました。

2018年02月23日 | 家の改築

晴、3度、70%

 我が家には玄関の三和土から上がると2畳ほどの玄関の間があります。この玄関の間に続く座敷同様、改築の際フローリングに替えました。そこにシルクのラグをひきました。 このラグの上で耳の聞こえなくなったモモさんが、家に私がいるにも関わらず、玄関を見つめて座っていたものでした。シルクのラグの模様も素敵ですが、シルクですのでウールに比べて薄手です。主人が厚い敷き詰めのカーペットに変えなさいと仰います。玄関は家の顔ですから敷き詰めるカーペットでは座敷とのバランスが取れません。そこで玄関の間にラグを探しました。

  座敷も大きなペルシャのウールのラグです。なかなかこれくらい大きなラグは見つかりません。このラグもシルクのラグも同じところから求めました。玄関には明るい色をと考えます。この店のサイトをのぞいていると、綺麗なブルーが目に入りました。中国の段通です。同じウールの絨毯でも、ペルシャと段通では柄はもちろん艶が違います。 中国の柄らしくダブルハッピネス、コウモリも織り込まれています。サイズも玄関の間に丁度です。このお店、ラグが世界のどこから発送されるのかわかりませんが注文後5日以内に届きます。早速玄関の間に敷きました。 

 毛足の長さも長くヌメッとした足の裏の感覚です。ブルーの色が玄関をさらに明るくしてくれます。玄関の間なんて無駄な空間です。座敷につながるこの空間は、玄関を入った方に余裕をくれるように思います。モモさんがいつも座っていた場所でココさんがお出迎えいたします。

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ウッドデッキ

2017年11月28日 | 家の改築

晴、12度、70%

 家の改築の設計は全部主人がしました。改築ですから大まかなところは変わりません。部屋数を少なくして、階段の取り付け位置が変わり、水周りが整えられました。部屋が減ったところにウッドデッキが作られました。始めウッドデッキと聞いて、ピンとこない私でした。内心そんなもの要らないと思っています。ウッドデッキは裏庭に面して作られました。

 他所のお宅を見ても、ウッドデッキには通常屋根がありません。ところが我が家は深いひさしが出ています。この深いひさしは居間を暗くしています。デッキの回りにはL字型と直線のベンチも作られました。広さにしてどれくらいでしょうか?そこに古いバタフライのテーブルを置きました。L字のベンチに座ってこのテーブルを囲みます。直線のベンチは私が足を伸ばして横になれる長さです。L字のベンチの後ろには、庭仕事のものを入れた壺やワインの木箱が置いてあり、モモさんが使ったクレートも置かれています。

 帰国して10ヶ月、朝起きればこのデッキの窓を開けるのが私の朝一番の仕事です。モモさん、ココさんの朝のご用達。夏の朝は、窓を開けるとまず蚊取り線香を焚きました。お昼ご飯はほとんどこのデッキでとります。寒からず暑からずの夜には、ワイン片手にデッキで空を眺めます。夕飯もデッキでいただくこともあります。居間が暗くなったので、デッキで本を読んだり、手紙を書いたり、このデッキで過ごす時間が長くなりました。

 寒い時はしっかり着込んでデッキに出ます。春めき始めた3月終わり、このデッキで日向ぼっこをしているモモさんの写真があります。まだ病状が悪くなる前のことです。今ではココさんが庭のドングリやぬいぐるみのおもちゃを散らかしています。 一緒に庭に出てるかと思ったら部屋に残っていたココさん、窓越しにこちらを眺めています。

 起きている間は、このデッキと台所にいる時間が長いと思います。「ウッドデッキ」と聞いた時のあの違和感はどこに行ったやら、このデッキは私にとって大事な生活空間となりました。深い庇のおかげで雨の日はぼーっと座って雨の音、匂いを楽しみます。流石に大雨の時はテーブルやクッションは部屋に避難です。私の育った家、こんな変わり様を父母はどう見てくれているかしら、喜んでくれていると思います。

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