晴れ、26度、86%
昨日、我家はごく普通の朝を迎えました。主人を送り出して、気付くと日本の友人、知人からメールが入っています。開けてみると、どなたも香港の治安を心配してくださっています。そこで、慌ててテレビを点けました。香港島2カ所、九龍サイド1カ所の道路に香港の大学生たちが座り込みの道路封鎖をしていると言います。その頃、九龍サイドの会社がある地下鉄の駅から出た主人からメッセージが入りました。学生の座り込み、バスまでが道を塞いでいると伝えてきました。
我家は、香港島の北側斜面に住んでいます。香港島の2カ所の占拠地は、金鐘の政府の庁舎建物近辺、銅鑼湾のそごうデパートの前。いずれも、片側3車線はある道幅のあるところに座り込んでいます。つまり、その一帯は車が通れません。テレビニュースのテロップにもバスの一部不通、迂回することが流れています。それを受けて、香港島の中西部の学校は休校になりました。そして、我家の一番近くを通るバスは、一台も上がって来ることが出来ません。
学生たちのこうした道路占拠はの発端は、2017年に予定されている香港行政長官の選挙のあり方に、中国政府が白書を送り出し、民主的でない選挙が行われる形相が強くなってきたことに因ります。香港人は、ここだけは唯一民主的な中国だという自負があります。いえ、中国人ではないという思いも感じられる程です。ただ長く住んでいるだけの私ですら、学生たちの気持ちがよく解ります。でも、道路を占拠すること自体は違法行為です。一部、北京の天安門事件の二の前のような鎮圧が起こることを懸念する向きもあります。市民側は、あの天安門事件のときのような、緊迫した空気ではありません。道路を迂回するとか、地下鉄を使えば、皆、日常の生活を送っています。天安門事件のときのお米の買い占めのような騒ぎは全くない状態です。しかも、天安門事件時は、中国政府がとった武力鎮圧が、戦時下の日本軍の行為と類似していると香港の日本人のまで、身の安全を守るように領事館からお達しがありました。
朝、市場に行くと月曜日ですから、新鮮な野菜や魚も店先に並んでいます。車の量が減ったぐらいで、普通の生活をしています。午後、用事でセントラルの日本領事館に行きました。銀行も株の取引所も皆通常通り。見出しの写真は、領事館の入っているイクスチェンジビルから九龍サイドを見たものです。海は占拠されていませんから、スターフェリーはいつもの通り。空を見上げても、いつものように3、4分に一機の割で飛行機が飛んでいます。
今日も、香港島の中西部の学校は休校が決まりました。明日の国慶節の花火は取りやめになりました。あさっては、重陽節で明日から2連休です。さて、この占拠、どう始末を付けるのでしょうか。