晴、3度、60%
昨日は朝から異常なまでに温かな一日となりました。座敷の雨戸を朝開けると、春の気配の中甘い香りがふっと鼻を掠めます。「咲き始めた!」沈丁花です。
低木、しかも大きなマキの木の後ろにある沈丁花は私が立っている縁側からは姿が見えません。昨年末、いえ、十一月には花芽をつけていました。緑の花芽が次第に赤く染まり、寄せ集まりの小さな花がひとつふたつと開きます。花が開き切るともっと香りは高くなりますが、咲き始めは薄ピンクと濃いピンクののコントラストが可愛い沈丁花です。 白花もあります。香りの良い花木の3つのうちの一つに数えられます。沈丁花、クチナシ、金木犀。それぞれの香りは季節を知らせてくれます。
この家の庭には小さい頃からクチナシがありました。私がこの家にいなかった40数年の間にキンモクセイが植えられていました。沈丁花は私の帰国後、私が穴を掘って植えました。5年目の沈丁花、木の大きさは3倍近くになりました。3大香木が全部庭に揃いました。
帰国後、造園の人たちが作っただけの庭は索漠としたものでした。一年経ちまた一年経ち、庭の緑が濃くなり、全体が調和し始めています。今少し暖かくなると庭仕事再開の季節です。
北側の庭には梅が香っています。家の中にはヒヤシンスが3つ咲いています。 父母に沈丁花を供えました。玄関には梅の花をいけました。家の中も外も春の香りで満たされています。