雨、6度、92%
暖かな香港で30年過ごして、帰国して8年になりました。寒さが堪えます。昨年まではタートルネックのセーターにもう一枚セーターを重ね着していました。ところが昨年の今頃首筋、背中と痒みが出ました。乾燥肌になったのかと、自然成分のボディクリームに替えました。すぐに痒みがなくなり、また冬を迎えました。この冬は服の着方を変えました。タートルネックのセーターは着ずに、首元は大判のスカーフをグルグルと巻いてセーターを着ています。
スカーフは一枚羽織るだけでも温かです。旅行時には荷物にならず、シワにもならないので必ずトランクに入れます。タートルのセーターと同じくらい首元を温めてくれています。ありがたいことに今年はどこにも痒みがありません。昨年の痒みは乾燥もあるのでしょうが、ウールに負けていたのかもしれません。
大判のスカーフを数枚持っているのにこの数ヶ月、この一枚だけを首元に巻いています。 「去年の雪」と名前のあるスカーフです。大好きな「宿木」が描かれ、雪遊びをする子供たちも描かれています。適当に首に巻くのですが、その日その日で柄の出るところが変わり、色具合が変わり、それに合わせてセーターの色を決めます。「去年の雪」は数枚ある大判スカーフの中でも好きな二枚のうちの一枚です。春になると首元から外します。シミや汚れがつかないようにと願います。そして私の手で優しく洗い、アイロンをかけて次の出番を待ちます。
旅先で思わず天候が変わった時、長い飛行機の旅で寒さを感じた時、一枚のスカーフの温かさに救われました。あとひと月、ひと月半かな、私の首元は「去年の雪」が守ってくれます。