晴、1度、68%
立川志の輔さんが落語家だと知ったのは2、3年前のことです。長いこと日本にいませんでしたの、芸能人のことはあまりわかりません。志の輔さんが出てくる「ためしてガッテン」をよく見ました。小柄だけど話のキレがよくてスーツ姿がお似合いのおじさんと司会者の「志の輔」さんを思っていました。毎週木曜日、「志の輔」さんを見るためにテレビをつけます。
「志の輔」さんが噺家さんだと知って、福岡公演のチケットを買おうとしますがいつもすぐに売り切れです。「志の輔」さんがパルコ劇場でお正月ひと月公演を続けていることを知りました。こちらもすでに売り切れていましたが、応募枠があって応募に当たったと知らせが来たのが、今月25日でした。公演は29日です。慌てて、飛行機の手配をしました。
応募枠ですので最後列、ただしど真ん中の席でした。つまり小さく見える「志の輔」さんの真ん前です。寄席とは違い大きめのホールでの落語ってどんなものかと興味もあります。舞台に高座が作られて、まるで舞台装置です。
子供の頃は「落語」は身近にありました。「笑点」は毎週日曜日の定番番組、寄席の中継もよくテレビで流れていました。「噺家」の話ぶり、間の置き方、聴衆との一体感、子供心に記憶しています。
ひと月の間、数日のお休みを挟んで毎日公演があります。さぞお疲れではと「志の輔」さんの登場を待ちました。落語を聞きに来たというより「志の輔」さんに会いに来たのです。話しは3部構成、合間幕間に戻ります。春らしい萌黄の着物姿、「志の輔」さんの着物姿は初めてです。2つ目の噺は舞台が能舞台に変わり、能役者との二人芝居まで見せてくれました。大きな舞台だからできる余興です。暗転の後、高座が能舞台に変身、驚きますよね。
大変ご苦労なさって「噺家」になったと読んだことがあります。会社員もなさったとか、だからスーツが似合うのねとガッテン!小気味好い噺も好きですが、何と言っても人柄がにじみ出ている「志の輔」さんが好きです。
こんな贅沢を主人は許してくれました。「行っておいで。」主人が香港に帰った翌日に俄かに決まった「志の輔らくご」でした。「志の輔」さんを見れて、大満足の私です。