曇、26度、84%
ココナッツのクッキーをのせているワイヤーを見て、いいねと言ってくださった方がいました。 ワイヤーの小物に凝ったのは15年近く前のことです。香港にフランスのフローリスト、クリスチャントルティエのお店が出来ました。今までに見たことないようなフラワーデザイン。お店の中も素敵です。セントラルのプリンスビルの中、窓を一面に取った店の中を覗くのが楽しみでした。花器はシンプルな透明のガラスです。それなのにアレンジや花の組み合わせが、やはりフランスなのねと、思わせます。
その店で、私が少しずつ買ったのは、お花ではなくワイヤーの小物でした。確か当時、日本でもワイヤの小物作りが流行り始めていましたが、ワイヤーが違います。針金という感じの日本のワイヤーとは違い、少し古っぽくみえるワイヤーです。しかも、かなりしっかりした編み方。
時折お菓子をのせる手のひら大のスタンドです。細部の作りが凝っています。
一時、ツタを入れていた吊のバスケット。手入れが悪く錆を付けてしまいました。
その頃買った「WIRE」。この本の中には我家のワイヤーの小物が全て載っています。大きな鳥のゲージ、アイロンを置くアイロン台。布団たたき!と私が思わず思った、絨毯たたき。この本を見ていると欲しいワイヤーが沢山あります。そうこうするうちに、このトルティエの花屋さんは仕舞ってしまいました。ある日行ったら、もうお店がなかったのです。
その後、パリに行く機会がありました。その時、探し当ててトルティエの店に行ったのですが、残念なことにお店のオープンの時間より随分早く着いてしまいました。香港のお店同様にガラス張りのその店、ガラス越しに一番欲しかったワイヤーの果物バスケットが見えています。目の前にあるのに、結局、買えず仕舞い。欲しいものって、時にはタイミングを外してしまいます。今度見つけたら迷わずに買うつもりです。