チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「あとみよそわか」 幸田露伴の言葉

2024年09月27日 | 私見

晴、24dp、87%

 「あとみよそわか」という言葉をご存知でしょうか?明治の文豪「幸田露伴」が娘「幸田文」に残した言葉です。「あとみよ」とは後ろ、物事の後を見ること。つまり自分のしたことを振り返ることです。「そわか」とはサンスクリット語で語呂合わせで「幸田露伴」がつけたものだそうです。一人娘の「幸田文」に掃除の仕方まで躾けた父「幸田露伴」が物事終わった後に、今一度自分のした仕事を振り返るように教えた言葉です。

 「幸田文」の作品の中でこの言葉を知りました。そして数十年ずっと私の胸に仕舞って心がけてきたつもりです。この言葉を他の方から聞くことも、何かの文章で見ることもありませんでした。ところが昨日、70歳を超す日本在住の韓国人女性の文章に「あとみよそわか」と書かれているのをみてびっくりしました。旅先を離れる前に「あとみよそわか」と書かれていました。「幸田露伴」の言葉などという注釈はありません。飛行機に乗る前にし忘れたことはないかと「あとみよそわか」と読む人がみなさん知っている言葉のように書かれていました。

 この韓国人女性は70歳を超していらっしゃるのにとても素敵な方です。日本で「李朝喫茶」を営んでいらっしゃいます。素敵とはこんな人をいうのだと思うほど容姿も、時折書かれることも凛と筋が通っています。こんなふうに70代を生きられればいいなぁと、お名前を見る度。写真や文章に触れさせてもらいます。日本生まれかどこの学校を出ているとか存じません。写真で見る長身に髪を結いあげ、洋服も独特な雰囲気、書かれていることは平坦でありながら、しっかりとご自分の視線があります。そういう方が『幸田文」の本を読み自然に「あとみよそわか」と書かれているのに感銘しました。

 私はずっと胸に仕舞っていた「あとみよそわか」をごく最近たった一人の人に教えました。孫娘です。初めて口にしました。あと何十年か生きていくだろう孫娘にも「あとみよそわか」を胸に刻んで欲しい思いです。まだ10歳の孫娘、あと幾度かこの言葉を彼女に伝えます。

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「紀ノ国屋」が福岡にオープンしました。

2023年11月28日 | 私見

晴、15度、69%

 福岡の繁華街のデパートに「紀ノ国屋」が出来ました。オープンしたのは10日ほど前のことです。デパートからの知らせに、どんなスペース作りになるのかと、想像していました。

 40年以上前の東京での主婦としての生活、青山の「紀ノ国屋」は良い食材の宝庫でした。周りには各国の大使館がありますから、世界中のスパイス、ハーブが揃い、当時では先駆けのインストアーベイカリーでは各国のパンが焼かれていました。アップルパイが箱入りでアメリカンチックだったことは今も変わりません。「チコリ」や親指ほどのアボガドを初めて買ったのも「紀ノ国屋」でした。お金がないので見るだけのこともありました。そして世の中が急に贅沢な時代に突入して西武や伊勢丹のデパ地下が良い食品を揃えるようになりました。デリを備えたり、インストアーベイカリーがガラス張りになったり、チーズも世界中からの物が並んでいました。それでも「紀ノ国屋」の品揃えには及ばなかったように思います。

 30年日本を離れていました。その間にこうした高級スーパーはあちこちに出来て、「紀ノ国屋」も支店がたくさん出来ました。その上、「紀ノ国屋」ロゴのショッピングバックの到来です。帰国の度にあのバックを持ち歩いている人が増殖しているのに驚きました。

 昨日はフランスパン用の全粒粉とフランスの塩を「富澤商店」に買いに行きました。「紀ノ国屋」のおかげで「富澤商店」の販売スペースは半減したそうです。ついでに、「紀ノ国屋」を覗きました。何か目新しい物、珍しいものがあればと店を回りました。 チーズだって個装の小さなポーションでしか売られていません。パンは毎日運ばれてくるそうですが種類も少ない。「こんなものなのね。」と何も買いませんでした。一番がっかりしたのは、店の奥に例の「紀ノ国屋」ロゴの入ったグッズのコーナーがあったことでした。バック以外にたくさんお商品が並んでいました。興醒めしました。

 昔の「紀ノ国屋」の輝きはものが少なかった時代だからだけではありませんでした。「紀ノ国屋」のトイレを覚えていらっしゃる方も多いと思います。女性トイレは「パウダールーム」と「トイレ」とに分かれていて十分な広さで赤い絨毯が敷き詰められていました。ホテル並みのトイレでした。

 今やポチんとスマホで世界中のものが手に入ります。私も大層お世話になています。出向いて買い物に行くのは生鮮食品ぐらいです。あれだけ好きだった本屋さんですら行きません。高級ではなくみんなの「紀ノ国屋」に変わろうとしているのでしょうね。私には眩かった青山の「紀ノ国屋」の記憶が鮮明です。

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マグカップ

2010年07月04日 | 私見
晴れ、30度、75%

毎日使うマグカップ。
大きさも、形も色も、毎日使うものだから選んでしまう。

手前の紺のは家人用、白いのがわたし用。
普段飲むものが、ミルクティー、カフェオレ、ココアの私は、それらの色が一番きれいに見えるように白にした。
  
同じ形で、大きさが3種類あったけど、中くらいの物。
毎朝、このカップで始まる。
買ったとき、蓋にもソーサーにもなる物が付いていたけど、いつの間にか使わなくなった。
スエーデン製。随分長く使ったので、少し色があせてきている。

以前、初めてうかがった家でマグカップにコーヒーを入れて出してくださった。
よく、アメリカ映画などで来客にマグカップを出すシーンがあるけど、どうも私はしっくりしない。
やはり、お客にはソーサーを付けた小ぶりなカップを使いたい。
朝はこれと決めているけど、新しいコーヒー豆に替えた時や、新しい紅茶の缶を開けたときは
カップアンドソーサーを使う。

だから我が家にあるマグカップは、この二つだけ。
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朝 走ること(4)

2010年06月25日 | 私見
曇り、29度、84%

毎朝、10キロ走ると当然シューズの傷みは激しい。
最低でも、一年に一足以上履きつぶす。

敗れたり、靴底が薄くなってめくれたり、でもなかなか新しいのに替えることができない。
何足もまわして履くのではなく、一足ずつ履きつぶす。
新しく靴を下ろしたら、すぐに次のを買っておく。

いつ何があっても、新しい靴が予備にある。
今のシューズをそろそろと思い始めて2ヶ月は過ぎただろうか?

一昨日も雨にあたり、洗濯機で、 ゴロンゴロンと洗ったばかり。
右の小指のところは破けてソックスが出る。かかともスポンジなんかが出てきてる。

裏は、滑り止めのウネウネがほとんどない。

新しいのに替えた途端、なぜ早く替えなかったのかと、後悔するほど履き心地が違う。
分っているけど、きっとまだ数ヶ月、この靴のお世話になるだろう。
毎朝一緒の、親友。
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いい形、きれいな形、気持ちのいい形(1)

2010年06月22日 | 私見
曇り、29度、83%

大粒のにわか雨が朝,夕かまわず降る。これも香港の夏の特徴。
雨上がりの空に二本の飛行機雲。

身の回りに、好きなものしかおかなければ、楽しいに違いない。
写真の量りは、雑誌のグラビアなどで見て、いいなと、思っていたもの。
スイス製。

まさか、香港でお目にかかれるとは思っていなかった。
香港に、一軒だけ菓子を焼く器具などを専門に扱っている店がある。
フランスのマトファーの焼き型、クイジナートなども置いている。
そこの店の隅に、ぽつんと置いてあった。
喜んだものの、値段を見てびっくり。600ドル、7200円ぐらいする。
量りごときにこの値段は、と考えた。それに、パンを焼き始めたとき買った日本製の量りが
しっかりと働いてくれている。
考えること2~3ヶ月。まだ売れていない。お店の人に在庫があるか確かめておいたのだが
ひとつしか入荷していないとのことだった。
えいとばかりに、思い切って買う。
古いのは、誰かに使ってもらおうと天井裏にしまった。


パンを焼くとき、菓子を作るとき、この量りがあるだけで楽しい。
古いのは、息子の友人の子がもらってくれて一安心。

2年ほど前、六本木の美術館に行く機会があり、久し振りにリビングモチーフに立ち寄った。

ガラスのショウケースの中に見慣れたこの量り。幾らかは忘れたけど、確かに私が買った値段より高かった。ここでまた、なぜかほっとする。
使えるものがあるのに、高いものを買ってしまった、やましさが、ずっと胸にあったのだ。
古いものは、使ってもらえるところに落ち着き、少しでも安く買えた、という言い訳が
成立。どうしても、買い物に言い訳をつけてしまう。

あっ、3~4年前から香港にはもう一軒、調理器具を専門に扱う店ができている。
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装丁(1)

2010年06月18日 | 私見

曇り、30度、79%
本を読む楽しみに、ほんの紙の質や装丁が左右してくることがある。
もちろん、内容が一番だけど。
読みたかった本が、装丁や、紙の質や字の段組にまで気に入ったものだと、ほんとに幸せになる。

この、小野次郎の著作集、1986年の本だ。
装丁は、平野甲賀。
独特の書体。一目見ただけで彼の装丁は見分けることができる。
これは、カバーで、本体ではない。薄いケント紙かな?
表紙をめくると中は、ウイリアム モリスの壁紙のパターンになっている。
中は二段組。
20年以上前のの本だとは思えないくらい、いつ見ても新鮮だ。
こんな飽きないものを身近に置いていたい。

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一日は

2010年06月01日 | 私見
土砂降り、25度、77%
朝の間は、雨の前にしてはうっとおしくなく日が照らないぶん温度も上がらなかった。
一日は,訳あって雨でない限り山に登る。
山といっても大仰な山ではなく、標高436メートルのMt.Butler。
香港島で一番高い山が552メートル、これは我が家の裏山に当たる。

Butlerは香港島の東側。ウイークデイでも朝早くからたくさんの人たちが登る山。
そう高くないものの頂上までは50分ほどかかる。
暑くないといっても、かなりの汗。
頂上からは、天気がいいと南シナ海とビクトリア湾が見渡せる。

毎月ここに来て空を見上げると、すごく空に近くなったような気がする。
今日のような天気の日には、クワガタを見ることができる。
ここ数年その数がずっと減ってきている。今日は、メスの死骸を一匹発見。

名前を知らない小さな花。この花を撮ったときにはかすかな風が吹いていた。
山を下り、市場で16日の端午の節句のために粽用の、はすの葉を求める。

15枚買って150円。横浜の中華街だと随分の値がするのに。

お弁当の写真は、山登りのためのものではない。
7時半に家を出て、買い物をしても10時半には家に戻っている。

このお弁当は、家人のため。4月のはじめに随分体調を崩し、入院までした。
退院後は、しばらくお弁当持ちで出勤したが、昨晩、久し振りにリクエスト。

ありあわせのものだけど、山に出る前に作った。
お弁当って、つめる時が一番楽しい。
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エコバック

2010年05月29日 | 私見
うす曇、29度、90%

家人がランバンでスーツを求めたら、エコバックをくれた。
エコバックを使い始めたのが1994年。なぜ覚えているかといえばこれも頂き物のエコバック。
1994年10月、オリバーという香港の高級食材店でイタリアフェアを記念してくれたもの。あの頃は、このバックをレジで出すとレジの人がいぶかったものだ。
次に買ったのは、クラバトリーのもの。一番これを使ったように思う。痛んできて新しいものを買いたくてもなかったので、持ち手は二度付け替え、そこもつぎを当てている。
次のは、何か本で見て欲しくてパリのパン屋のポアレーヌにメールで頼んだもの。
開けてびっくり、とにかく小さな私には大きすぎて、持ち手も袋の本体も縫いつめて使っている。
2ねんほど前から使い始めた、フォションのものは、三色、季節や服の色に合わせて使っている。
昨年から、香港ではレジでバックを50セントで買うようになった。
今では、ほとんどの人がエコバックを持って買い物に出る。持ってないと、少ないときなど
手にそのまま持ち帰る人もいる。レジバックの有料化は、確実にこの町で根付き、人々も目の前の環境問題として意識を持ち初めた。主婦の目からすれば、地球を包む大気が云々というより、理解でき実践できることだと思う。
それにもまして、私はいろいろなエコバックを入手しやすくなった。
生活の必要品、水からミルク、野菜、肉、魚を運んでくれる私の相棒たち。
たくさんのしみをつけてがんばってくれている。
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