河津桜並木の賑わいから抜けだし、ひっそりと静まりかえっている来宮神社を訪れました。ここに、樹齢1000年以上の大楠があると聞いていたからです。
鳥居の脇の大きな楠が、すぐ目に入りました。でも、これではないことが、「天然記念物の大楠は奥」という表示で分りました。社殿の横にも、また大きな楠が、フェンスに寄りかかるように立っていました。これでもありませんでした。社殿にお参りして、ふと横をみると、天然記念物は社殿のうしろという立て札がありました。
真打ちは最後に出てきました。大事そうに柵に囲まれ、人が入って土を固めてしまわないようにしていました。
幹周が14メートル、高さは24メートルの巨木です。国の天然記念物に指定されています。その太い幹には、しめ縄が渡されていて、いかにも、山の神さまという風情でした。横に回ると、太い幹に大きな洞があり、この木が1000年という風雪に耐えてきた歴史を感じさせます。
こういう、長寿の巨木を前にすると、誰でも、敬虔な気持ちになります。私達の何十代もむかしの先祖の人たちが生きていた時代から今日まで、ずっと、私達の生活を静かに見守っていてくれている、そして木自身も、数々の天災や戦さなどの人災を乗り越えて、今日に至っている、そんなことが心に浮かび、人々を沈黙させるのでしょう。
私の尊敬する、小学校時代の先生はもう80才近くになりますが、毎年、地方の巨樹を訪ねるのを楽しみにしています。巨樹巡礼ですね。そして、毎年の年賀状に、その見聞記(詩)をのせておられます。今年は上越市の虫川の大杉でした、・・やがて冬 襲い来る暴風雪に この大杉がどう立ち向かうのだろうか そんなことを思いながら 石段をゆっくり下りました・・おわりの文章だけ紹介しました。
先生は校長先生を辞められて、60代から70代前半までの体力のある頃には、山林の一部を借りて、下草刈りをご自分でなさるなどして自然林の保護に力をつくされていました。そして、旅に出ては、その土地の巨樹を愛で、その土地のお酒とお料理を楽しみます。とてもいい晩年をすごされています。
私も、今回の大楠見物をきっかけに、先生のように、桜だけではなく、巨樹巡礼も始めてみようかなと、思いました。
・・・・・
熱海の来宮神社は、近くに梅園もありますので、何度か訪れたことがありますが、ここ河津の、同じ名前の来宮神社は、今回が初めてでした。当社には鳥精進、酒精進の行事があり、氏子は12月18日から23日まで、禁酒し、鳥も卵も食べられません。その由来は、祭神、杉鉾別命が酒に酔い、野原の枯れ草の中で眠ってしまった、その時野火が起こり、火に囲まれて絶対絶命の状態になった、すると小鳥の大群がやってきて、水を含ませた羽から水滴をたらして消火し、命を助けたと、いう伝えからきています。酒好きの私としては、耳の痛い話しです。
私もこの日ぐらいは、お酒だけは許してもらって、鳥精進くらいはしようと思い帰宅しました。ワイフが夕食に、牛肉のすき焼きを用意してくれていました。鶏肉でなくて良かった、今日は鳥精進できたと喜んでおりました。でも食事の途中で、はたと気づきました。すき焼きを生卵につけて食べていたのです。明日こそ、酒精進、鳥精進の二本立てでいきたいと思っています。
鳥居の脇の大きな楠が、すぐ目に入りました。でも、これではないことが、「天然記念物の大楠は奥」という表示で分りました。社殿の横にも、また大きな楠が、フェンスに寄りかかるように立っていました。これでもありませんでした。社殿にお参りして、ふと横をみると、天然記念物は社殿のうしろという立て札がありました。
真打ちは最後に出てきました。大事そうに柵に囲まれ、人が入って土を固めてしまわないようにしていました。
幹周が14メートル、高さは24メートルの巨木です。国の天然記念物に指定されています。その太い幹には、しめ縄が渡されていて、いかにも、山の神さまという風情でした。横に回ると、太い幹に大きな洞があり、この木が1000年という風雪に耐えてきた歴史を感じさせます。
こういう、長寿の巨木を前にすると、誰でも、敬虔な気持ちになります。私達の何十代もむかしの先祖の人たちが生きていた時代から今日まで、ずっと、私達の生活を静かに見守っていてくれている、そして木自身も、数々の天災や戦さなどの人災を乗り越えて、今日に至っている、そんなことが心に浮かび、人々を沈黙させるのでしょう。
私の尊敬する、小学校時代の先生はもう80才近くになりますが、毎年、地方の巨樹を訪ねるのを楽しみにしています。巨樹巡礼ですね。そして、毎年の年賀状に、その見聞記(詩)をのせておられます。今年は上越市の虫川の大杉でした、・・やがて冬 襲い来る暴風雪に この大杉がどう立ち向かうのだろうか そんなことを思いながら 石段をゆっくり下りました・・おわりの文章だけ紹介しました。
先生は校長先生を辞められて、60代から70代前半までの体力のある頃には、山林の一部を借りて、下草刈りをご自分でなさるなどして自然林の保護に力をつくされていました。そして、旅に出ては、その土地の巨樹を愛で、その土地のお酒とお料理を楽しみます。とてもいい晩年をすごされています。
私も、今回の大楠見物をきっかけに、先生のように、桜だけではなく、巨樹巡礼も始めてみようかなと、思いました。
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熱海の来宮神社は、近くに梅園もありますので、何度か訪れたことがありますが、ここ河津の、同じ名前の来宮神社は、今回が初めてでした。当社には鳥精進、酒精進の行事があり、氏子は12月18日から23日まで、禁酒し、鳥も卵も食べられません。その由来は、祭神、杉鉾別命が酒に酔い、野原の枯れ草の中で眠ってしまった、その時野火が起こり、火に囲まれて絶対絶命の状態になった、すると小鳥の大群がやってきて、水を含ませた羽から水滴をたらして消火し、命を助けたと、いう伝えからきています。酒好きの私としては、耳の痛い話しです。
私もこの日ぐらいは、お酒だけは許してもらって、鳥精進くらいはしようと思い帰宅しました。ワイフが夕食に、牛肉のすき焼きを用意してくれていました。鶏肉でなくて良かった、今日は鳥精進できたと喜んでおりました。でも食事の途中で、はたと気づきました。すき焼きを生卵につけて食べていたのです。明日こそ、酒精進、鳥精進の二本立てでいきたいと思っています。