気ままに

大船での気ままな生活日誌

すすきモミジとモクレンの蕾

2007-12-09 18:13:06 | Weblog
今朝の散歩道でふたつの小さな発見。ひとつは、すすきの葉っぱがきれいなオレンジ色を帯びた枯れ草色のモミジになっていたこと。こんなにきれいなススキの葉っぱをみたのは初めてかもしれない。



何故だろう、と考えてみました。はっと思い当たることがありました。数日前の初霜です。このお霜のファンデーションで、すかっり美肌になったのではないでしょうか。それで、ボクはその仮説を証明するために、付近のすすきの葉っぱをくまなく調べてみました。昼間には、鎌倉一のすすき野原にも行って、調査してきました。ところが、なんとなんと、こんなにきれいになっているのは、ここだけなのです。

結局、こう結論しました。お料理が、塩加減でうまくもまずくもなるように、ちょうど、ここに降りた霜加減がぴったりだった、という考えです。きっと、ボクが散歩の途中でいつもこのすすきちゃんを可愛がっているのを、お天道様がみていて、ここだけいい霜加減にしてくれたのです。

信州の野沢菜は霜にあたると、甘味が出ておいしい漬け物になるそうです。それで、わざわざ霜にあてるらしいです。それで、ボクは、きっと、この霜にあたった、すすきも塩漬けにすればほんのり甘くて、しょっぱい、おいしい漬け物になるのではと考えました。名前は”おおふ菜漬け”して売りだそうと思います。生葉の味は、実際食べてみましたが、甘くも辛くもなく、無味でした。今のところお腹も痛くならないので、毒性はないと思いますよ。

そして、二つ目の発見は、お寺の境内のモクレン。葉っぱが落ちてしまったら、突如、ハクモクレンの大きな蕾が顔を出していました。まだ冬に入ったばかりなのに、もう、早春の、あの大きな、真白な花を咲かせる準備を始めていました。すすきの”有終の美”をみたあとだけに、よけい新たな生命の息吹きが感じられ、なんだか、とてもうれしくなりました。





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フェルメール展を観る

2007-12-09 10:38:43 | Weblog
国立新美術館の”フェルメール展”がそろそろ閉幕というので観てきました。正確には「フェルメール”牛乳を注ぐ女”とオランダ風俗画展」で、フェルメールの作品は”牛乳を注ぐ女”の1点だけです。その他の展示作品はフェルメールの時代背景を知るための、17世紀当時のオランダ画家たちの風俗画や工芸品、それ以後の風俗画などで、多くはアムステルダム国立美術館の所蔵のものです。

フェルメールは、寡作で、生涯30数点の作品しか発表していませんが、今回展示された作品は、多くの方々から最高傑作と評されているものです。

ボクはとくにフェルメールのフアンというわけではないのですが、仕事でオランダのハーグに行ったときに、そこの美術館で観た、フェルメールの、”真珠の耳飾の少女”の、青いターバンの少女の目がとても印象に残っていました。そのとき、アムステルダムには行ったのですが、”牛乳を注ぐ女”にはお目にかかる機会はありませんでした。

今回、お会いできて良かったです。青いターバンの少女は目に惹かれましたが、牛乳の女性にはたくましい身体(汗)と、とくに、壺から注がれる、ひとすじ、流れ落ちる牛乳に目が釘付けになってしまいました。そして、少女のターバンと同じ、青色の前掛けとテーブル上の青のクロスも印象的でした。

うしろの白壁には何も飾りがなく、ちょっとした傷や汚れが精密に描かれています。そして壁と床の堺には、彼の生誕地であるデルフトの陶器製のタイルがはめ込まれています。背景はシンプルにして、主題に注目させる手法だそうです。

シンプルな色調、ごくありふれた日常の光景、そこから醸し出される深い静けさ、そしてローアングル。ボクは、はっと思いました、まさにこれは、小津安二郎の手法だ。ボクは、この絵をうしろの方で、しばらくの間、観ているうちに、この絵がとても好きになってきたのですが、小津好きのボクですので、これと関係があるのかも知れませんね。

そして、ボクは残りの絵を普通に楽しんで進んで行きましたが、出口近くのひとつの絵の前で足を止めました。”アムステルダムの孤児院の少女”という、ニコラース・ファン・デル・バアーイの絵でした。少女が読書をする立ち姿を描いたもので、紅と白の衣装の色使い、室内の静けさが感じられる、とても印象に残る絵でした。フェルメールに似ているとも思いました。アムステルダムにまた、行く機会がありましたら、是非、再会したいと思いました。

写真は、美術館で買った”牛乳を注ぐ女”の絵はがきです。横のは、フェルメールの故郷、デルフトの飾りものです。そういえば、デルフトでおみやげ品を買ったはず、とワイフが飾り棚の奥から見つけ出してくれたものです。
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