気ままに

大船での気ままな生活日誌

安宅コレクションを観る

2007-12-13 11:37:08 | Weblog
日本橋の三井記念美術館で開催されている”安宅英一の眼、安宅コレクション”を観てきました。この夏に、世田谷美術館の”青山二郎の眼”展で、ボクは朝鮮の陶磁器がとても気に入ってしまい、また、何かの機会に鑑賞していみたいなと思っていました。

安宅コレクションには約1000点の東洋陶磁器がありますが、そのうち850点が高麗時代からの朝鮮のものです。一方、中国陶器は唐から明までの、150点ですが、国宝が2点、重文が10点と厳選蒐集されています。

今回の展示は、これら国宝、重文がずらりと並ぶ、豪勢なもので、ボクも関白秀次が使用してたとゆう油滴天目(国宝)や、飛青磁花生(龍泉窯、国宝)には目は奪われました。でも、ボクが一番時間を費やした部屋は、朝鮮時代ものが並ぶ展示室でした。ちょっとゆがんだ形も面白いし、草花や虎や鶴の文様も楽しい、いつまでもみても飽きない陶磁器でした。これら個性的な陶磁器ちゃんに銘(あだな)をつけてくれたら、もっと親しめるのにと思いました。ほとんど、”粉青象嵌草花文扁壺”とか”青花辰砂蓮花文壺”とか、無個性の名前ですからね。

第6室に小品が並んでいました。ボクのぐいのみコレクションに入れたいものがありました。澱青釉紅班杯(金時代)とゆう”ぐいのみ”で、緑がかった青色が素敵で、一目惚れしてしまいました。でも、これだと、1杯半ぐらいで、1合のお酒が入ってしまいそうので、飲みすぎてしまうかもしれませんね(笑)。

とても、微笑ましいとゆうか、むしろ、うらやましい光景も目にしました。おふたり連れの老婦人がひとつ、ひとつの陶磁器の前で、本当に楽しそうに、小声で感想を述べ合っているのです。みて、この虎、目がぱっちりして可愛いわ、ほんとね、漫画みたいね、こっちの虎は猫みたいね、ふふふ(本当にそうなんですよ)、とか、この鶴はつるらしくないわね、ひょこひょこした感じね、とか。専門的な感想もありました、ここの、平らにするのは難しいのよ、むかしちょっと習ったことあるの、とか。こうゆう、人生の楽しみ方って、いいなと思いました。うらやましいと思いました。ボクも80才ぐらいになっても、こうゆうふうに楽しめたらいいな、と思いました。

外に出ると、もう夕闇が迫っていました。振り返ると、建物それ自身が重要文化財という、三井本社のビルがそびえていました。写真を撮って、帰ろうとすると、隣りの三越本店のイルミネーションがぱっと点いて、ボクを見送ってくれました。








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