ブーローニュの森に近い、高級住宅街として知られるパリ16区に、その美術館は佇んでいる。歴史家ポール・マルモッタン(父親は実業家)の邸宅だったところで、蒐集した美術品と共に、フランス美術アカデミーに譲与され、今日のマルモッタン美術館に至っている。その間、モネの息子、ミシェルの父親の作品群の遺贈などもあり、モネなど印象派フアンには見逃せない美術館になっている。
とりわけ、”印象派”という言葉を生んだ、モネの名作”日の出・印象”が所蔵されているので有名だ。ぼくも、この作品が大好きで、この美術館で”日の出”を観るのを楽しみにしていた。この美術館では、この絵を観るだけでいいとさえ思った。地下のモネの展示室に、その絵は、美術館の代表作であるのに、ほとんど”ひそやかに”といった感じで、その姿をみせてくれた。大物なのに大物ぶらない絵だった。そういえば、この絵がはじめて展示されたとき、子供が描いた絵のようだ、とまで酷評された。人の評価なんてあてにならないと、この絵はささやいているのだろう。だからこんなに慎ましくみえるのだ。
モネの一連の睡蓮の作もあるが、晩年、白内障に罹り、ほとんど見えない目で、描いた”睡蓮”が印象的であった。赤く塗られたキャンパスの中に、ぼんやりと太鼓橋らしい橋や池の睡蓮らしき物が浮かんでいる。まるで、モダンアートのようだ(笑)。ほかに、ルーアン大聖堂、サンラザール駅などもある。一階には、シスレー、ルノワール、ピサロなどの作品も。ちょうど、ベルト・モリゾ特別展も開催されていた。ベルト・モリゾは、マネのモデルもしていたから、その肖像画はよく知られている。オルセー美術館にある。写真をみると、肖像画そっくりな美人で、身体も、モデルさんのようにすらりとしている。展覧会では、たくさんの作品が展示され、穏やかな気持ちになるようなものばかりだった。可愛い娘さんをモデルにしている絵も多く、身近な、家庭的な作品ばかりだった。いくつか気に入った絵ハガキを買ってきたので、載せておく。ぼくはあまり知らない画家だったが、ここでフアンになった。”日の出”がお近づきの縁となった(笑)。
元邸宅なので、建物の内装や家具や装飾品なども、見ごたえがあったが、撮影禁止なのが残念であった。 地下に降り、もう一度、”日の出”をみて、ぼくはマルモッタン美術館を離れた。
・・・・・
日の出・印象

白内障のモネが描いた”太鼓橋”

ベルト・モリゾ展から


マネが描いたベルト・モリゾの肖像画

マルモッタン美術館

ベルト・モリゾ展
とりわけ、”印象派”という言葉を生んだ、モネの名作”日の出・印象”が所蔵されているので有名だ。ぼくも、この作品が大好きで、この美術館で”日の出”を観るのを楽しみにしていた。この美術館では、この絵を観るだけでいいとさえ思った。地下のモネの展示室に、その絵は、美術館の代表作であるのに、ほとんど”ひそやかに”といった感じで、その姿をみせてくれた。大物なのに大物ぶらない絵だった。そういえば、この絵がはじめて展示されたとき、子供が描いた絵のようだ、とまで酷評された。人の評価なんてあてにならないと、この絵はささやいているのだろう。だからこんなに慎ましくみえるのだ。
モネの一連の睡蓮の作もあるが、晩年、白内障に罹り、ほとんど見えない目で、描いた”睡蓮”が印象的であった。赤く塗られたキャンパスの中に、ぼんやりと太鼓橋らしい橋や池の睡蓮らしき物が浮かんでいる。まるで、モダンアートのようだ(笑)。ほかに、ルーアン大聖堂、サンラザール駅などもある。一階には、シスレー、ルノワール、ピサロなどの作品も。ちょうど、ベルト・モリゾ特別展も開催されていた。ベルト・モリゾは、マネのモデルもしていたから、その肖像画はよく知られている。オルセー美術館にある。写真をみると、肖像画そっくりな美人で、身体も、モデルさんのようにすらりとしている。展覧会では、たくさんの作品が展示され、穏やかな気持ちになるようなものばかりだった。可愛い娘さんをモデルにしている絵も多く、身近な、家庭的な作品ばかりだった。いくつか気に入った絵ハガキを買ってきたので、載せておく。ぼくはあまり知らない画家だったが、ここでフアンになった。”日の出”がお近づきの縁となった(笑)。
元邸宅なので、建物の内装や家具や装飾品なども、見ごたえがあったが、撮影禁止なのが残念であった。 地下に降り、もう一度、”日の出”をみて、ぼくはマルモッタン美術館を離れた。
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日の出・印象

白内障のモネが描いた”太鼓橋”

ベルト・モリゾ展から


マネが描いたベルト・モリゾの肖像画

マルモッタン美術館

ベルト・モリゾ展
