おはようございます。
いよいよ春三月となりましたね。二月のおわりのきのうも春のような、うららかな一日でした。大船駅で伊豆の河津桜にしようか上野にするか迷ったが、電車が早く来た方に乗るという、いつもの”気まま選択”で上野へ。
東博の”仁和寺と御室派のみほとけ展”には開幕すぐに行っているが、後期展もぜひにと思っていた。それは大阪の葛井寺(ふじいでら)の国宝・千手観音菩薩坐像がお出ましになるからだ。この展覧会の一番人気の仏像さんだ。それもそのはず、ほんとに千本の手があるのだ。普通は千手観音と言っても、40本の手。その理由はそれぞれの手に25の力があるので、掛け算すると千になるということなのだそうだ。
大阪の藤井寺市の葛井寺の本尊で、毎月18日に御開帳で拝観できるとのことだが、ここ東京で、間近に見られる、めったにない機会。もちろん写真撮影は禁止。でも、図録は買わない主義者(笑)には、ぴったりの5枚組みの絵ハガキがあった。小野裕次撮影で全体像だけでなく、各部分の拡大写真もある。ここにその画像を残しておこうと思う。
全体像 奈良時代(8世紀)制作、日本最古の千手観音。像高131.3cm。

ふっくらしたおだやかな表情。東大寺法華堂の日光・月光菩薩によく似ているという声も。法華堂の仏像をつくった官営工房の作ではないかという説もある。頭上に十一面のお顔もある。表情がそれぞれで、大笑いしている顔もある。

千の手がにょきにょきと。

大きな手が40本、小さな手は1001本もある。手のひらにそれぞれ目が描かれているとのことだがよくわからない。唐招提寺の国宝・千手観音立像は953本の手をもつが、これを上回る。

千の手と目で衆生を救ってくださる。

葛井寺ではこのように安置されている。よくぞ、”下向”いただきました。

聞きしに勝る、素晴らしい仏像さまでした。仁和寺展のほかの仏像さんについては別にレポする予定です。
それでは、みなさん、弥生三月のはじめ、今日も一日、お元気で!