こんばんわ。
残念ながら、21歳、熱海富士の史上最速初優勝は見られなかった。やはり、本割の朝乃山で決めておきたかった。元大関がいつになく強い圧力で押し、難なく寄り切り、熱海富士、痛恨の4敗目。朝乃山、もう少し手加減してくれよ、と叫んだが通じなかった。そして優勝決定戦に残ったのはやはり貴景勝一人だった。戦前のぼくの予想では、貴景勝は本割直後だし、休養十分の若い熱海富士が優位と見ていた。貴景勝の突きを凌ぎ、熱海富士が左上手をとり、ぶん投げる、そうそう昨日の豊昇龍のように。そんな相撲を想像していた。
ところが、なんてこった、貴景勝が突きもせず、張りもせず、いきなり左に動く注文相撲。熱海富士、突っ込み、転がる。”結果が良ければ”とはこのことか。こんな決定戦は見たくない。場内もざわめいていた。大阪場所なら罵声のひとつも飛んだだろう(笑)。余程疲れていたのか、豊昇龍にやられた残像が強烈に残っていたのか。インタビューでは、”熱海富士の右差しを徹底して封じようと思ったので、ああいう形で決まるとは思わなかったですけど、きちっと集中して自分のやることをやりました”とのこと。
でも協会としては、大関の優勝で、来場所が綱とりになり、ほくほくだろうと思っていたら、佐渡ケ嶽審判部長は、「大関の責任を果たしてくれたかな」ともいいながら、続けて「内容はあまり、ああいうのは見たくなかったというのが正直なところ」と歯切れは悪い。来場所の明確な綱とりには否定的だった。
若武者をかわして、優勝をもぎとる貴景勝
憮然とする熱海富士
4回目の優勝、貴景勝。
ぼくの初日段階での優勝力士予想はこうだった。
本命・琴ノ若、対抗・朝乃山、穴・高安、大穴・熱海富士の4強だった。結局、本命、対抗は早々と脱落したが、三番手、四番手は千秋楽まで優勝争いに残った。そして、14日目に熱海富士が単独トップに立ち、なんとか、ぼくの面目が立っていた。しかし、千秋楽、逆転され、無印の貴景勝に抜き去られ、ぼくの面目はまるつぶれとなった(笑)。
でも、15日間、好取組目白押しでずいぶん楽しませてもらった。熱海富士はじめ若手も育ち、高安、朝の山、正代、御嶽海の元大関倶楽部も全員勝ち越しで元気だし、来場所が楽しみだ。
ベランダに出ると上弦の月プラス1.
熱海富士ならぬ大船富士。
では、おやすみなさい。
いい夢を。
お彼岸のお墓参りに。お寺の白い彼岸花。