気ままに

大船での気ままな生活日誌

上弦の月

2013-08-14 21:40:32 | Weblog
テレビで懐かしの歌謡曲を聞いて、ベランダに出て、ふと、夜空を見上げると、上弦の月。





ぼくが思い出す、上弦の月が出てくる歌謡曲というと、よしだたくろうの”旅の宿”かな。

旅の宿

岡本おさみ 作詞
吉田拓郎 作曲

浴衣の君は ススキのかんざし
熱燗とっくりの首つまんで
もう一杯いかがなんて
妙に 色っぽいね

僕は僕で あぐらをかいて
君の頬と耳は真っ赤っか
ああ風流だなんて
一つ俳句でもひねって

部屋の明かりを すっかり消して
風呂上がりの髪 いい香り
上弦の月だったっけ
久しぶりだね 月見るなんて

僕はすっかり酔っちまって
君の膝枕にうっとり
もう飲み過ぎちまって
君を抱く気にもなれないみたい

1972年7月1日発売か。昭和47年だと、まだ独身だった。遊び廻っていた頃だ。今もそうだけど。

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円朝の幽霊画コレクション

2013-08-14 18:26:33 | Weblog
三遊亭円朝の幽霊画コレクションが公開されていると(天声人語で)知ったので、早速、観に行った(汗)。以前、やはり、このコラムで、老後を楽しく生きるには、キョウイクとキョウヨウがポイントだということを教えてもらったから、即実行したわけ。教育と教養ではありませんよ、今日行く!今日用がある!

向かった先は、谷中の全生庵。山岡鉄舟が明治維新の際、国事に殉じた人々の菩提を弔うため、富山国泰寺の禅師を迎えて開山した寺。鉄舟と1歳違いで仲の良かった円朝のお墓もある。お盆にはお墓詣りと幽霊はつきもの。ちょうどいい時期に訪問することができた。

本堂の一画に、すべて掛け軸の幽霊画がずらりんこん(これはぼくの造語で、ずらりと並んでいる様を示す言葉;汗)。いくつか数えなかったが、50くらいはあったのではないか。応挙の幽霊をはじめ、大御所クラスでは広重、暁斎、芳年のものもある。珍しいところでは、高橋由一の”幽霊無実”なんてえのがあった。これは、ちょっと怪しいような気がするね(笑)。お菊さんの”皿屋敷”(池田綾岡)なんてのもありましたがね、これは幽霊というより、顔を見せない美人画ってとこですな。カメラはダメだってんで、パンフの写真を載せておきやした。なんだか円朝の口調になってきてしもうた。

やっぱり幽霊画は美術館で観るより、お寺さんで観るのが一番、怖くていいですナ。

幽霊画コレクションの一部


もちろんお墓詣りもしてきましたよ。




その後、上野に廻り、トーハク常設展を楽しむ。鉄舟の書でも展示されていれば、その写真で締まるんですが、ありませんでした。
で、歌麿で〆ます。やっぱり、幽霊女より生身の女性の方がいいかな。




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大野麥風展/大日本魚類画集と博物画にみる魚たち

2013-08-14 06:04:38 | Weblog
東京ステーションギャラリーで開催されている、大野麥風展は素晴らしいものであった。1937年に西宮書院から出版された『大日本魚類画集』で、木版画の原画を担当したのが、大野麥風で、”原色木版二百度手摺り”を当代最高の摺り師が担当。会員制度で頒布されたこの500部限定の木版画集は、1944年まで各回12点、6期に分けて断続的に刊行されたとのこと。本展では、全72点が展示されている。

学術図鑑のように、魚は正確、精密に描かれているが、図鑑とは違い、水中の風景と共に、泳ぎまわる姿で描かれているので、たとえていえば、杉山寧の鯉の絵のような風情がある。それら72点もずらりと並んでいるのだから見ごたえがある。それに、日本魚類学の父といわれる田中茂穂と釣り師の上田尚のふたりが、それぞれコメントをつけているのが面白い。田中は、魚の生態や名前の方言、そして上田は釣り方や調理法などについてである。”鯛は海の女王なら、鮎は川の女神”とか、”鯛があでやかな上方女ならば、すずきは、いなせなあづま男”とかの文章にはついにやり。

すばらしい摺りであるが、麥風もこれに深く関わっていることが、”摺り見本への書き込み”の展示品でよくわかる。もう少し淡くとか、この線は細くとか、ずいぶん細かい指示を出している。

加えて展示されている、江戸後期の博物学者、栗本丹洲と高木春山の魚介類の精密な描写にも驚くが、昭和37年横浜生まれの杉浦千里のエビカニ類の細密描写と色の鮮やかさに度肝を抜かされてしまう。39歳で夭折してしまうが、もっともっと活躍して欲しかった。

図録も、写真がとてもきれいで、買いたかったが、いっぱいになってしまった本棚を思い出し、ぐっと我慢。ただ、杉浦千里のエビカニ類の絵ハガキは買わないわけにはいかなかった。









高木春山《くろあんこう》


杉浦千里の作品(ケント紙・アクリル)






魚類も
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