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【tv】「美の巨人たち:ベラスケス アラクネの寓話」

2012-07-08 17:12:34 | tv
ベラスケスの「織女たち」は「ラス・メニーナス」の続編なのね!((φ(・д・。)ホォホォ アラクネと女神パリスの神話と、猫、ティツィアーノ、そしてルーベンス。それらを描くことで、自分の真の心は、芸術に関して誰にも迎合しないという、意思表示なんだね… 素晴らしい! Posted at 10:39 PM



今さら説明の必要もないと思われる長寿番組。毎回、絵画だけでなく、陶芸、建築、彫刻など様々な作品を1つ取り上げて、鑑賞のポイントを紹介する番組。ドラマ仕立てだったり、様々だけど今回は"絵画警察"という2人組みの刑事が、絵画の謎に迫るというもの。

この日はベラスケスの「アラクネの寓話」 タイトルがなく、長い間「織り女たち」と呼ばれていた作品。tweetにもあるとおり、この絵にはベラスケスの絵画に対する思いが込められていて、その意思表示がたくさん見られるのだそう。そして、これはあの有名な「ラス・メニーナス」と対をなす作品なのだそう。



これが「ラス・メニーナス」"女官たち"という名前のこの作品は、実は絵の背景中央の鏡に写った国王夫妻の目線で描かれている。左はしで絵を描いているのがベラスケス本人。この絵について語り始めると論点がズレてしまうので、今作に関係のある2点だけ。まずは犬が描かれていること。犬は従順を表す。これは国王に対する服従を表している。そして、左上にかかっている絵! この絵が実はルーベンスの「パラスとアラクネ」を描いているのだそう。ベラスケスはルーベンスを敬愛していたそうで、ここにこの絵を描いたことは、ルーベンスへの敬意でもあり、今作「アラクネの寓話」の予告でもあるのではないかとのこと。



こちらがルーベンスの「パラスとアラクネ」 tweetではパリスと書いてしまったけど、正しくはパラス。アラクネとは織物が得意な女性で、女神パラスに勝負を挑み、勝利はしたものの、図案が女神の怒りを買い、クモにされてしまったという神話を描いているのだそう。で、さらにもう1枚関連の深い作品が登場する。



実はルーベンスはティツィアーノの「エウロパの略奪」を模写している。この「エウロパの略奪」とは、フェニキアの王家の娘エウロパを見初めたゼウスが、牛に姿を変えて彼女を略奪する話らしい。ゼウスって全知全能の神らしいけれど、女性好きで黄金の雨になってダナエの所にやって来たりするんだよねぇ・・・ 大好きな「ダナエ」(クリムト)の題材にもなってるし・・・(ノ∀`)アチャー と、話がそれた(笑) で、どうやらパラスの怒りを買ったアラクネの図案というのが、この「エウロパの略奪」だったらしい。

大変前置きが長いわけだけど(笑) 要するに「織り女たち」と呼ばれていた今作が、「アラクネの寓話」と呼ばれるようになったのは、上記2作品がこの作品に描かれているから。



で、再度見てみると・・・ 手前に老婆と背中を向けた若い娘が、織物をする姿が描かれており、奥の部屋に数人の女性が描かれている。部屋の壁にはタペストリーが掛かっている。実はこのタペストリーの図案がティツィアーノの「エウロパの略奪」であり、その手前に腕を振り上げる女性と、跪く女性が描かれている。これがルーベンスの「パラスとアラクネ」のオマージュ。

そして、手前の若い女性と老婆。老婆の脚を良く見ると、実は彼女が若い女性であることが分かる。ということで、この老婆がパラスであり、右の若い女性がアラクネであることが分かるのだそう。そして、老婆の足元に描かれているのが猫! 猫は従順ではないことの象徴。要するにベラスケスは芸術に挑み、決して服従しないという意思表示なのだそう。

この絵の中で、奥の部屋の右端にいる女性のみ、こちらに目線を向けている。これは「この意味が分かるかしら?」という問いかけなのではないかとのこと。なるほど・・・ 素晴らしい

ということで、長々書いてきたけれど、ベラスケスの芸術家としての姿勢に感動したということが言いたいワケです! 以上!(笑)

★美の巨人たち:毎週土曜 22:00~@テレビ東京
KIRIN~美の巨人たち~|テレビ東京


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【cinema / DVD】『アンチクライスト』

2012-07-08 17:06:04 | cinema / DVD
・・・ 『アンチクライスト』鑑賞 ・・・
録画しといた『アンチクライスト』見た。うーん… これきちんと理解するには、キリスト教とか、魔女狩とかの知識が必要なのかな?ってか、ホントに理解すると妻と同じことに?w でも、嫌いじゃない。残酷なのに美しい。 #eiga Posted at 10:09 PM



感想はtweetにつきるという感じ・・・ 公開時から賛否両論で物議をかもしていたわけだから、見る前からかなり曲者であることは覚悟していた。まぁ、ラース・フォン・トリアー監督作品なのだから、そもそも一筋縄ではいかないだろうし(笑)

「愛し合っている最中に子供を亡くした夫婦。妻は精神のバランスを崩してしまう。セラピストでもある夫は、何とか救おうと彼女と向き合うが・・・」という話。これは、タイトルにもあるとおり、やっぱりキリスト教の知識があると、もう少し夫婦がああなってしまう感じとか分るのかな・・・ 後、妻がレポートを書いていたという魔女狩りについて・・・ "3人の愚者が来る"ってことにこだわってたみたいだけど、その逸話もよくわからないし・・・

冒頭、夫婦が激しく求め合う姿が描かれる。セリフはなしでヘンデルの「リナルド」のアリアが流れ、モノクロのスロー映像で映し出される。そしてその間、彼らの幼い息子はベビーベッドを抜け出し、ベビーフェンスも開け、窓辺のデスクの上に乗り、開いていた窓から落ちてしまう。この映像もスローで描かれる。雪が降りしきる中、楽しそうに笑いながら落ちていく幼児の姿をこんなに美しく映すことの残酷さ・・・

妻は幼い息子が、度々ベッドを抜け出し歩き回っていることを知っていたのに、何もしなかった自分を責め、精神バランスを崩してしまう。これは伏線。担当医師の処方が気に入らない夫は、自ら彼女のセラピーを担当することにする。セラピストと寝てはいけないと言い、激しく求めてくる妻を拒めない夫。この時点でセラピーは正しく行われないことが分る。

妻の心を占めているのは"恐怖"であることに気づいた夫は、その元になっている山小屋へ向かう。閉ざされた森で夫婦2人で向き合うことになる・・・ どんぐりの実が落下し屋根に当たって落ち着かない山小屋で、妻はますます追い込まれていく。

夫は息子の検死結果から不審な点を見つける。息子の足首は変形していた。原因は妻が靴を左右逆にはかせ続けていたから。証拠の写真が何枚も出てくる。その写真を撮ったのは自分なのに、その時には全く気づいていない。夫はあまり育児に参加していなかったのでしょう・・・ 妻が息子の徘徊を知っていたのに、きちんと対策をとっていなかったのは何故か? ベビーベッドの柵を上まで上げていれば、フェンスを開けられないように工夫していれば・・・ 夫はそのことにすら気づいていなかった。妻は、息子が窓に近づいていることも知っていたのではないか・・・ そういうのを全て映像で見せるのが上手い!

妻は魔女狩りに関するレポートを書いていたと思われる。彼女の資料が並べられた部屋を夫が見つける。レポートを書いていたことは知っていたのに、この部屋を見たのは初めてなのは、何故か・・・ 夫は妻を愛していたと思うけれど、彼の愛は身勝手だったのかも・・・ そういう描写は特にないけど、自分が妻を救えると思っている時点で身勝手なのかも・・・ 上手く言えないけど・・・ 妻は助けて欲しかったけど、支配されていると思ったのかも・・・

でも、この魔女狩りの研究をしていたこと、そしてラストへ向かっての行動は、"女"でいることが耐えられなかったのかも・・・ 女の業というか・・・ 彼女は育児ノイローゼだったのかもしれない。でも、彼女はそれを"悪魔"だと考えたのかも・・・ そして、その"悪魔"は自分の中の"女の業"="魔女"だと・・・ まぁ、ああなってしまうと、もう本当のことはラース・フォン・トリアーにしか分からないということで(笑)

象徴的に死産してしまった子鹿をぶら下げたままの母鹿、狐、カラスが出てくる。たぶんこれが3人の愚者なんだろうと思うけれど・・・ 鹿もさることながら、血まみれの姿で出てくる狐、妻から逃れるため逃げ込んだ穴で騒ぎ出したため、素手でたたき殺してしまうカラス、巣から落下してしまったところをを鷹(鷲?)に食べられてしまう雛鳥など、動物虐待じゃないか(*`д´) と思うシーンが多々出てくるけど、これが何故かことごとく美しい・・・ こんな残酷なシーンを美しく撮っちゃダメでしょ(笑) と思ってしまくらい美しい・・・

キャストはほぼ2人芝居。夫のウィレム・デフォーと妻のシャルロット・ゲインズブールがすごかった! ボカシ入りまくりの大熱演! まぁ、ボカシは映倫がしたことだけど(笑) 女優を徹底的に追いつめることで有名なトリアー監督。かなり追いつめられたのでしょうね・・・ こんな役やって浮上できるのかしら? やっぱり女優さんや役者さんはすごいな・・・

かなり重くて、残酷な描写もあり、見ていて辛いけれど、冒頭のシーンのように、全てが美しく撮られている。手放しでオススメしにくい感じではあるけれど、見る価値ありだと思う。

『アンチクライスト』Offcial site


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映画『ダークナイト ライジング』予告編3【HD】 2012年7月28日公開

2012-07-08 00:25:35 | 【動画】cinema
映画『ダークナイト ライジング』予告編3【HD】 2012年7月28日公開


早く見たくてウズウズしている『ダークナイト ライジング』の予告第3弾!
より人物の関連性とか分りやすくなってる。
ネタバレしたくはないけれど、やっぱり気になって見ちゃう(o´ェ`o)ゞエヘヘ

ジョゼフ・ゴードン=レヴィットかわいい
最初は悪役って聞いてたけど、違うのかな?

早くみたい!!
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