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【cinema / DVD】『宇宙人王さんとの遭遇』

2013-09-08 17:52:29 | cinema / DVD

『宇宙人王さんとの遭遇』鑑賞
録画しといた『宇宙人王さんとの遭遇』見た。素晴らしいバカ映画!ホメてます!地球にやって来た宇宙人は何故か中国語を話す。笑わせようとしてないのに笑ってしまう!まさに王道のバカ映画!スキ(゚∀゚)ラヴィ!! #映画 Posted at 06:08 PM



ネタバレありです!

ベネチア国際映画祭で創造産業賞を受賞した作品。うーん。普通に見てたらtweetどおりのバカ映画ってことなんだけど、そこは実は裏に込めた思惑があるよねぇw 監督ご自身が「隣人をどれだけ信頼すべきか、偏見とは何か、といった道徳的・倫理的問題を探求したかった」と語ったそうなので、これは言われているように"中国の脅威"ということだけではないのでしょうけれど、やっぱりいろいろ勘ぐってしまうのはしかたがないことw

主人公はローマ在住の中国語通訳ガイア。急な依頼で法外な報酬の仕事が入る。仕事場までは目隠しで連れて行かれ、通訳する相手は暗闇で顔も見えない。若い男性の声で流暢な中国語を話す相手は非常に冷静で紳士的。にもかかわらず、彼を尋問する局長は高圧的。どうやら男性はある女性の家に不法侵入し、再び戻ってきたところを捕らえられたらしい。局長が聞き出したいのは何故戻ってきたのかと、戻るまでの2週間どこで何をしていたかということ。どんなに尋問しても、女性に謝罪しに戻った、さまよっていたから場所は特定できないを繰り返す男性。苛立つ局長。局長の態度を不審に思うガイア。相手の顔が見えないと通訳できないと主張するも、何故かかたくなに拒否される。

見ている側としては、最初から好戦的で怒鳴ってばかりいる局長よりも、冷静な態度で応対する男性に好意的な気持ちになるけれど、相手が中国語を話していることに若干不安を覚える。中国の方に対して失礼かもしれないけれど、映画などで描かれる中国人は"したたか"というイメージなので。まぁ、タイトルからネタバレしているわけだから、この男性の声の主が"中国人"ではないのは明らかなのだけど、これはやっぱりそういう意図があるのだと思う・・・

ガイアの申し出が受け入れられて、王さんと名乗る人物の正体が明かされる。バカ映画であると書いたのは実はこの正体の造詣が・・・ これは素晴しい! 大爆笑してしまった。どうやら低予算で撮られた作品らしいけれど、このクオリティー&デザインは・・・ 素晴しい この時点でバカ映画決定! 何度も書いているけど当blogで言うところの"バカ映画"とは、尊敬するMJこと、みうらじゅん氏言うところの、真剣に作った挙句バカになっている作品のこと。自身は見ている間や、見終わった後「バカだなぁ」と思わずニヤリとしてしまう映画のことを呼ぶことにしている。その感覚もひとそれぞれだと思うので、もちろん今作を見てもそうは思わない方もたくさんいらっしゃるかと思うけれど、個人的にはこの時感じた「バカだ!」という感覚はずっと変わらず、ラスト王さんの衝撃の一言を聞いた瞬間もニヤリとしてしまったので、今作はバカ映画とさせていただく!あくまで自分の感覚。

ガイアは王さんを信じてしまうけれど、それは王さんの言葉を通訳しているからという部分は大きいのかも。局長は中国語を理解できないわけで、彼は王さんの言葉の中のニュアンスとかそういう部分を読み取ることはできない。ガイアが苦労して装置の名前とかを訳して「このように訳しました」と注釈しているとおり、言語や文化、生活習慣が違うと完全に理解しあうことは難しい。ガイアは何度も局長の暴力的な態度や、電流を流すなどの拷問に抗議している。もちろん、人としては間違った態度ではないと思うけれど、"通訳"としては私情を挟んではいけないのかもしれない。でも、挟んでしまうのが人情というもので・・・ 王さんとしてはその辺りもついているわけだから、その辺りも見どころ。

局長は退席したまま戻ってこず、所内の空気がおかしなことになって来た中、ガイアは脱出に成功する。所内に軟禁されていた王さんを通報した女性が助けてくれるけれど、王さんを助けに戻るガイア。それこそ命がけで助けたのだが・・・ この光景も安っぽくてイイ! ほめてます! そして、王さんがガイアに言う衝撃の一言! 素晴しい

イタリアのSF映画って初めて見たかな? イタリア映画を見る機会もあまりないので、出演者はほとんど知らなかった。ガイアのフランチェスカ・クティカはフランス人のような顔立ち。ガイアが王さんを信じたことがラストのオチにつながるわkで、王さんの一言で見ている側がそりゃないよとならなきゃ意味ないわけで、そういう意味ではオチの瞬間まで、彼女の方が正しいことをしていると思わせないといけない。そういう意味では好演していたと思う。局長役のエンニオ・ファンタスティキーニ見たことあると思ったら、『あしたのパスタはアルデンテ』に出ていたそうで、しかもイタリアの名脇役なのだそう。なるほど納得の演技。彼の存在がこの映画を立派な"バカ映画"にしてくれたのだと思う! ほめてます!!

見方はいろいろなので、SFコメディーとして見ても楽しめると思うし、痛烈なメッセージを込めた風刺映画と見ても正解なんだと思う。自身はそういう部分も含めた"バカ映画"だと思う。いろいろツッコミどころ満載な部分も含めて好き

『宇宙人王さんとの遭遇』Official site


http://twitter.com/maru_a_gogo

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【cinema / DVD】『ノーベル殺人事件』

2013-09-08 00:00:00 | cinema / DVD
『ノーベル殺人事件』鑑賞
録画しといた『ノーベル殺人事件』見た。日本未公開作品を放送するWOWOWの企画。世界的ベストセラーのアニカ・ベッグンソンシリーズを『ミレニアム』のスタッフが映画化!犯人は割と早く分かったし、サスペンスとしては普通だけど、スウェーデンの街並みが美しくて、楽しめた!暗いトーンは好き♪ Posted at 01:38 PM



放送自体は7月だったと思うけど、8月にスウェーデン大使館で開催される試写会に応募していたので、見ないで待ってた。結果はハズレ・・・ ということで、ちょっぴり忘れていたのだけど、HDDの容量がヤバくなってきたので鑑賞。

見たいと思っていたのは『ミレニアム』のスタッフによる映画化だったから。女性記者アニカ・ベッグンソンが活躍する世界的ベストセラーシリーズだそうだけど、原作は未読。なので、どこまで忠実なのかは不明。ノーベル賞授賞式後のパーティーを取材中のアニカが、会場内で起きた選考委員の殺害事件を追うという話。華やかなパーティー会場での鮮やかな手際での殺人事件や、犯人を目撃したため重要参考人となったアニカは、警察からの緘口令により担当からはずされてしまうが、独自の調査で事件に迫っていくさまはスリリングでおもしろいし、女性が主人公だけど意外にもハード。息子のいじめを絡めて、家庭との両立を描くことで仕事を持つ女性が抱える問題点を描いているのは、"女性"を意識しているのかなとは思うけど、個人的には余分だった気も・・・ イヤ、働く女性の問題点は何故いつも家庭との両立ってことになるのかと? もちろんそれはそうだけど、家庭の問題に関わるのは女性だけじゃないハズ! 近所にすむいじめ加害者の両親に気兼ねして、何も言えない夫っていうのはありがちだけど、世の中変わってきてるんだし、夫が家事や子供の世話をしてたっていいわけで、別にここはしっかり支えてくれてる夫でもいい気がするんだけど、まぁ原作がそうなのでしょう・・・

冒頭の殺人事件は鮮やかな手際から暗殺のプロが関わっているわけだけど、プロを雇うからにはてっきり大きな陰謀が?!と思っていたら、真相は意外にこじんまりしてたw そんな個人的な思惑でプロの暗殺者を雇うんだ?!ということにビックリしたので、それはそれでおもしろかったのでOK さすが『ミレニアム』のスタッフだけに、スピード感があっておもしろい! 事件自体はそんなに目新しいものではないので、スゴイおもしろかった!!ってことにはならないけど、普通に面白い。見ている間は楽しめた。主演のアニカを演じるマリン・クレピンは若干小じわなどが目立つけど、年齢設定的には30代半ばくらいと思われるのでOK 長身でスタイルがよく美人! グズグズ悩んだり、モタモタしてイライラさせることがないのは現代のヒロイン像にピッタリ!

北欧の暗く重厚な街並みが素敵 先日ご紹介した「新米刑事モース」のイギリスの田舎とはまた違う、古くて素敵な町並み。どっちも好き!

うーん・・・ 正直『ミレニアム』を期待しちゃうと、ちょっとガッカリかなぁ・・・ でも、サスペンス映画としては普通に楽しめる。北欧サスペンスお好きな方オススメ。

ノーベル殺人事件|WOWOWオンライン


http://twitter.com/maru_a_gogo


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