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【cinema】『ウォーム・ボディーズ』(試写会)

2013-09-14 19:15:43 | cinema
'13.09.03 『ウォーム・ボディーズ』試写会

久々の試写会! 会場のなかのZEROは駅から遠くて不便だけど、試写会なら贅沢は言ってられない!w すごく見たかったのでよろこんで行ってきた♪

ネタバレありです!

「ゾンビのRは空港で仲間とそれなりに楽しく暮していた。時々、空腹を満たすため、仲間と人間襲撃に出かける。ある日、人間襲撃中に一人の少女と出会い・・・」という話。これ、おもしろかった! バカ映画です。ただ、『宇宙人王さんとの遭遇』(感想はコチラ)と少し違うのは、そもそもコメディーとして作られているということ。まぁ、『宇宙人~』も、もしかしたら笑わせようとしてたのかもしれないけどw でも、結果バカになっているという部分では、正当なバカ映画はアチラの方で、コチラはバカを狙っているわけだから、MJ(みうらじゅん氏)言うところのバカ映画とは違うのかもしれない。ただ、自身は見終わった後「バカだなぁ」と思ってしまったので、やっぱりこれはバカ映画ということにする!←別いいけどw(o´ェ`o)ゞ

"I am Zombie Filled with Love"というタイトルの7ページのオンライン用短編小説がネット上で人気となり、原作者のアイザック・マリオンが更に話をふくらませ「ウォーム・ボディーズ ソンビRの物語」という作品に仕上げて小説家デビューを飾った。"ロミオとジュリエット"を引用したこの小説に魅了された1人が製作者のブルーナ・パパンドレア。ゾンビ・ロマンスと評されたこの作品はゾンビ目線で描かれているのが特徴。『50/50 フィフティ・フィフティ』(感想はコチラ)のジョナサン・レヴィン監督が脚本も担当。ゾンビ・ミーツ・ガールの作品が出来上がった。アメリカ全土が熱狂するスーパーボウル開催の週末に公開したにもかかわらず、興行収入初登場1位を獲得! 52カ国での公開が決定しているのだそう。

おもしろいのはRの一人称のナレーションで進むこと。ゾンビについて詳しくないので、そもそものゾンビ設定と、今作のゾンビ設定がどの程度違っているのかは不明だけど、今作でのゾンビは呻くことは出来るけれど、ほとんど喋ることは出来ない。顔色が悪く、猫背でノロノロとしか歩けない。冒頭、R目線のカメラがゆっくりと空港内を映し出す。最初は、彼の足元辺りから。こんなに姿勢が悪くちゃ人に好かれないというようなことをRがつぶやく。人とちゃんとコミュニケーション取らなきゃみたいなことをつぶやいたところで、そういえば自分はゾンビだったと言い出すw ゾンビだからには死んでしまったわけだけど、今では何故死んだのかも、生前は何をしていたのかも思い出せない。Rは汚れた赤いパーカーとジーンズ姿。こんな格好だから無職だったのかも?というセリフが淡々と語られる。爆笑というよりは、クスッという笑い。意外にバトル・シーンなんかもあるけど、Rの一人語りは基本このゆるゆるしたトーン。個人的にそれが好きだった。

何故、Rなのかは"R"がつく名前だったから。本当の名前は思い出せない そう、ちょっと切ないのもポイント。ただし、R自身はそんなに気にしてない様子。それもまたイイ。もう既に死んでいるので、働く必要もなく空港内をぶらぶらするだけ。『ワールド・ウォーZ』(感想はコチラ)と同じく、どうやら感染病が蔓延したようで、今では人類の方が少ないらしい。空港は完全にゾンビに占拠されたようで、多くのゾンビがダラダラ歩いている。Rには親友Mがいる。バーのカウンターで隣に座って「うー」と呻き合うだけw でも頑張って会話をする。R「お、お腹・・・(空いた)」、M「ま、街・・・(に行って人間を襲おう)」っていう会話が笑える! よく考えたら人間を襲って食べちゃうわけなんだけど、このゆるさがカワイイ 実は空港にはゾンビの他にガイコツもいる。ガイコツというのは空腹に耐えられなくなって、自らの肉を食べてしまったゾンビたち。すでに人間らしさは全くなく、ターミネーターのような状態。空腹になればゾンビたちを襲うので天敵となっている。

さて、親友Mたちと食料調達のために街へ向かったR。ノロノロとしか歩けない自分に対し「なんてのろいんだ・・・」ってつぶやくなど相変わらずおもしろいw 残された人間たちは、グリジオ大佐を中心とした自警団を組織。ゾンビの侵入を防ぐ壁を築いた。『ワールド・ウォーZ』でも、イスラエルは壁を築いていたけど、ゾンビと戦うには壁は有効なのかな? まぁ、別にゾンビ相手じゃなくても、安全な場所を確保するために壁を築くのは普通か(o´ェ`o)ゞ 兵士たちもいるようだけど、人手不足なのか、若者たちを中心としたグループを組織。ゾンビの来襲を事前に防ぐため、壁の外へ派遣する。そのメンバーの中に、グリジオ大佐の娘ジュリーもいた。いくら訓練したとはいえ、自分の娘をゾンビ退治のメンバーにしちゃうってスゴイなと思うけど、そうしてくれないとRと出会えないからねw

Rたちゾンビはジュリーたちが見廻りしているビルを襲う。襲撃シーンはなかなか迫力があったけど、例によってRのナレーションが入るので、なんだか和んでしまう。ゾンビは死んだ人間なわけだから基本死なないけど、頭を撃ち抜かれると死んでしまう。なので、ジュリーたちも頭を狙って銃を撃つ。ジュリーの勇姿に一目惚れしてしまったR。直後に彼が襲ったのは、なんと彼女の恋人! 彼の方から襲って来たからなんだけど、主人公が人を喰うという衝撃的なシーンも、Rの「いい時計だ」というセリフで笑ってしまう。どうやら、脳を食べると、その人物の思い出を共有出来るらしく、Rはその記憶からジュリーへの思いを共有する。人間 vs ゾンビの戦いは、圧倒的なゾンビの勝利。Rはとっさにジュリーを連れて来てしまう。どうやら、ゾンビにはゾンビ臭があるらしく、その臭いがないと人間だとバレてしまうため、自分の血をジュリーにつけるR。そういうシーンはおもしろかった。

Rは自分の家に彼女を連れて行く。実はRはジャンボ機内に住んでいる。これが、こだわりの住まい。どこから集めたのかは分からないけど、レコードのコレクションがスゴイ! インテリアもカワイイ。親友Mや他のゾンビがどんな暮らしぶりなのか全く描かれないので不明だけど、やっぱりRはゾンビとしては特殊なのかも? ゾンビ達が周囲を歩き回っているので、しばらく家にいなければダメだとジュリーを説得。しばし、幸せな時間を過ごす。一緒にレコードを聴いたり、オープンカーに乗ったりと、恋の始まりの予感 Rがゾンビでなければw

しばらく空港生活を満喫していたジュリーとRだけど、ゾンビにもガイコツにも見つかって追われてしまう。必死でジュリーを守ろうとするRの姿を見て、親友Mを始め数人(?)のゾンビたちの中には何かが芽生える。鼓動の音とともに、胸の辺りが光る描写はベタだけどかわいくて好き。ジュリーとRがガイコツに追い詰められたのを助けてくれたのも親友。ジュリーとRは街へと向かう。廃墟となった住宅街で一軒の家で食料を得て、ベッドで眠りにつくジュリー。ゾンビは夢を見ないはずなのに、ジュリーの夢を共有するR。確実に変化が起きている。眠りにつく前、Rはジュリーの恋人を食べたのは自分だと告白した。ジュリーが最近の彼が変わってしまっていたこと、心が離れていたことを話したからでもあるのだけれど・・・ でも、普通に考えて相手がゾンビだからとはいえ、自分の恋人を食べられたと知っては一緒にいられるものではなく、Rが気づくとジュリーの姿はなかった。まぁ、そりゃそうだよね・・・ だから、この後の展開がホントはビックリなんだけど、そもそも2人が恋する話だと分かって見てるわけだから、ツッコミ入れちゃダメだしw

Rは諦めて空港に戻ろうとすると、親友Mや他のゾンビたちに出会う。Rとジュリーの存在が自分たちに人間らしい変化をもたらしたと言う。そして、それをよく思わないガイコツたちが2人を追っていると言うのだった。ジュリーを助けたいRは、以前食べたジュリーの恋人の脳の記憶を元に、秘密の通路を通って壁の中へ行く決心をし、ゾンビたちも彼を応援する。まぁ、この辺りは王道ってことでw Rは無事に壁の中にたどり着き、ジュリーのもとへ。古い洋館のような大きな建物。Rが近くまで来ているとは知らず、豪華なベッドで親友とRのことを話すジュリー。彼はあなたの恋人を喰った敵だと言われても、ますます燃え上がるジュリー。あれ?(o゚ェ゚o) これは?!そう、前述したとおり、ロミオとジュリエットを引用しているわけだから、当然この後待っているのはバルコニー・シーン。いくら変化しているとはいえ、Rはゾンビなのだから、相変わらず姿勢が悪く動きも遅いし、喋りも遅くてハッキリせず、その上表情もほとんどなく、何より顔色が悪い! でも、ロマンチック・シーンをやるってとこが笑える。もちろん、笑わせるシーンだけど、別に感動したってOK! さすがに感動はしなかったけど、頑張れR!とは思っていたw 未読なので原作にもあるシーンなのかは不明だけど、映画としては絶対やりたかった場面だと思う。

その後のジュリーとのラブラブ・シーンや、Rがゾンビであることを隠すために、メイクするところなんかもコメディー要素。特にメイクシーンなんて"プリティー・ウーマン"かかってるしw あれ?ここだよね? ナレーションでは饒舌なRだけど、ゾンビなので実際はほとんど単語くらいしか話せない。その代わりに彼の気持ちを代弁するのが音楽。これは良かったと思う。でも、せっかくのメイクもパパにバレて、ジュリーとRは人間からもガイコツからも追われるハメに。でも、壁の外では親友を中心としたゾンビたちが立ち上がっていた! その光景を見て、さらにゾンビたちに助けられた人間たちは、彼らと協力してガイコツを倒して行く。一方、Rとジュリー。戦場となっているのは、ショッピング・モールのような所なのだけど、立体駐車場(だったかな?)に追い詰められる。ここで、意を決したRはジュリーを抱きしめ、「僕が君を守る」と言いながら、下の噴水をめがけて落ちて行く! イヤ、何階なのか不明だけど、落下の衝撃を受け止められるほど、噴水深くないでしょ!?ナンデヤネンΣ(*`Д´)っ)) というツッコミはなしで!! だってRが最も輝くシーンだから! イヤ、Rはジュリーに対してはずっと優しくて紳士的だったし、ゾンビやガイコツから彼女を守ってきた。でも、いかんせんゾンビだから・・・w まぁ、このシーンもゾンビであることには変わりないけど、人間メイクもしてもらったし、動きも喋りも早くなってるし!←力説w

まぁ、予想通り2人は助かるのだけど、駆けつけたグリジオ大佐に肩を撃たれてしまう。水の中に倒れ込むR。すると、血が広がって行く。Rは人間になったのだった。動揺するグリジオ大佐。泣きながら説得するジュリーに、先に反応したのは部下たち。次々と構えていた銃を下ろす。ゾンビたちはぎこちなさを残しつつも、どんどん人間らしくなって行く。街を見下ろす場所に並んで座るRとジュリー。Rはまだ自分の名前を思いだせない。Rのままでいいよと笑って終わる。なるほど・・・ まぁ、Rがゾンビのままでもいいじゃないかとも思ったけど、人間に戻るのは、この映画の中ではゾンビという存在が、いろんなことを象徴してるからなのでしょう。ゾンビになってしまったという事実はともかくとして、Rがどんどん人間化していったのは恋したからで、人間になりたいと思ったから。ゾンビ達はRに影響されて、まだ人間らしく生きたいと思った。ニートや引きこもりが海外でも問題となっているのか不明だけど、無気力に生きている人々の象徴なのかなと思ったり・・・ ゾンビたちは確かに人間を食べていたけど、お互い歩み寄ってみれば共存の道も開けるわけで、偏見をなくして、争いをなくそうってことなのかもしれない。とまぁ、深読みしなくても、恋愛コメディーとしても楽しめる。ゾンビ好きの方には、この設定がどうなのかは分からないけど・・・

キャストはまぁ良かったと思う。ジュリーのテリーサ・パーマーはカワイイけど、どこかで見たような顔立ち・・・ 演技は特別上手いとも下手とも思わなかったけど、ゾンビに恋してしまうというビックリ少女を、普通に演じていたのは良かったと思う。それが、求められていたことだと思うので・・・ Rのニコラス・ホルトは『X-MEN ファースト・ジェネレーション』に出ていたんだね? 録画したけど未見なので見てみよう♪ 正直人間に戻っても好みのタイプではなかったのだけど、トム・クルーズ似のイケメン。なのにほぼ顔色が悪く、唇も紫のゾンビメイクで、ほぼ無表情w いつも右肩が下がっていて、前屈みなのも大変だったと思う。Rがいつ自分の恋心を自覚したのか分からないまま、ジュリーのために突っ走るけど、その感じも良かったし、なによりナレーションでのオトボケぶりが良かった。ジュリーを怖がらせまいと「キモイのはダメ、キモイのはダメ」とか、ちゃんと爽やかにできたら「できたじゃない!」とかは、字幕の勝利っていう気がしなくもないけれど・・・w 親友Mのロブ・コードリーが良かった! 『俺たちフィギュアスケーター』に出てたみたいだけど覚えてない 親友というにはかなり年上だけど、Rが気になって仕方がない感じや、いち早く自分たちの変化に気づくなど、おいしい役どころでもあったのだけど、どこかかわいくて笑っちゃう感じにしていたのが良かった! この映画を見たいと思った理由の1つが、グリジオ大佐のジョン・マルコヴィッチ! 出オチという以外に特別マルコヴィッチじゃなくてもいいような役だったけどw

アイデア勝負って感じもするけれど面白かった! ゾンビメイクは薄め。なので、ゾンビ苦手な人でも見れると思う。肉や脳食べるシーン出てくる分『ワールド・ウォーZ』よりは、グロだけど全然大丈夫! まぁ、自分そんなにダメじゃないので、参考にはならないか?w ゾンビの服装としてどうなのか不明だけど、基本はゾンビになった瞬間の服装なわけで、Rの姿が赤いパーカーとジーンズというのも良かった。製作者たちが原作に惹かれたのは、ゾンビから見た世紀末の描き方だったそうで、そういう意味ではセットや画に終末観があったかも。個人的にRがジェット機内に住んでる設定は好きだった

怖くないし、そんなにキモくもないので、恋愛映画としてカップルで見に行くのもイイかも 怖くないゾンビ映画見たい方(いるのか?)オススメ! ニコラス・ホルト好きな方もオススメ!

『ウォーム・ボディーズ』Official site


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【cinema】『タイピスト!』

2013-09-10 02:50:20 | cinema
'13.08.31 『タイピスト!』鑑賞@HTC有楽町

これ見たかった! フランス映画祭のチケットプレゼントから始まって、可能な限り試写会応募したけど全滅 最近ホント試写会当たらない・・・ ということで、自力で行ってきた♪

ネタバレありです!

「1958年フランス。田舎出身のローズは秘書になるため、ルイが経営する保険会社の試験を受ける。タイプの早打ちの腕を見込まれ1週間の試用期間を得るが、ローズはミスばかり・・・ 本来ならば不採用となるところ、タイプの早打ち大会に出場することを条件に採用される。その日からルイの特訓が始まるが・・・」という話。これはおもしろかった! ジャンルとしてはラブコメということになるのでしょうが、Twitterなどでも話題になっているとおり、これはスポ根モノでもあったりする。その両方の意味で王道のストーリー。全く捻りを加えることなく、ど真ん中に剛速球を投げ込んできた感じ。それくらい、王道でパワフル。これは好き!

この作品が長編デビュー作のレジス・ロワンサル監督がテレビ(だったかな?)で、1950年代に行われていたタイプライター早打ち大会の様子に感銘を受けたことから生まれた映画。第二次世界大戦が終わり、開放された女性達は社会に出ていくことを夢見始める。彼女達の憧れの職業が秘書だったのだそう。女性解放運動となるウーマン・リブは1960年代後半に起こるけれど、そこにつながる流れのようなものは既に作品の舞台となる1958年からあったらしい。

主人公のローズはノルマンディーの田舎町の雑貨店の娘。母親を早くに亡くし、父親と2人暮らし。友達も店員の女性くらい。父親は地元の青年との結婚話を勝手に進めてしまう。このままここで年を取りたくないと考えている。って書くと悲壮感漂っちゃってるし、よくある女性の自立を描く生真面目な映画みたいだけど、語り口はあくまでポップ。色で言えばピンクとか、ラデュレのマカロンみたいな色。だから、軽い気持ちで見ることができる。

最初にローズが向かった街がてっきりパリなんだと思っていたら、後にパリに行くことになるので違ったらしい。地理弱いのでノルマンディー地方で大き目の街はどこなのかサッパリ分からない・・・ ローズはそこでルイが経営する保険会社の秘書に応募する。父親の跡を継ぎ、社長兼社員として1人で会社を切り盛りしている。採用枠1に対して応募者は長蛇の列。度の入っていないメガネをかけてまで、頭が良い女性であることを演出するライバルに対し、野暮ったいローズ。面接でも上手く自分をアピールすることが出来ない。このままでは落とされてしまうと思ったローズは、得意のタイプを打ち始める。ルイに止められても1本指タイプの手は止まらない! まとめていた髪は乱れ、ワンピースの肩がズレてブラひもが見えてしまうけど、おかまいなしに続けるローズ。あっという間に書類を仕上げてしまう。その姿に若干引き気味ではあるものの、タイプを打つ早さに目を止めるルイは、1週間の試用期間を与える。

話はこんな感じでポップなコメディータッチで進む。ローズはタイプを打つ速度はスゴイけれど、それ以外はまるでダメ。秘書として雇うことは無理だけれど、タイプの早打ち大会に出ることを条件に採用ということになる。コーチはルイ自身が行う。早速特訓が始まる。1本指での早打ちには限度があるので、10本使いに変えるように言うけれどローズは言うことを聞かない。地元の大会に出場するけど、ローズは敗退してしまう。その日からルイが鬼コーチぶりを発揮! 自宅に住まわせ、仕事中はもちろん、家に帰ってからも特訓は続く。タイプライターの各指が担当するキーを色分けし、その指に同じ色のネイルを塗る。この色合いがマーブルチョコみたいでカワイイ 10本の指が左右同時にバラバラに動くようにと、ルイの親友のボブの妻となっている幼馴染のマリーにピアノ教師になってくれるよう頼んだり、早朝のジョギングまで! これは完全にスポ根モノw

もちろん、その裏で2人の恋も密かに進んでいるのだけど、これもちゃんと障害がある。まずはルイが年上であること。ルイが何歳設定なのか不明だけど、30代半ばくらいなのかな? 一方、ローズは20代前半? まぁ、男女で考えれば障害になるような年の差でもないけれど、当時の時代背景や相手が上司であることを考えれば、そう簡単に踏み込めない感じは分かる。ローズは早い段階でルイに恋するけれど、実はルイはマリーをずっと愛していて、ボブの妻となり2人の子供の母となった今も忘れられない様子。それは、早い段階から描かれているし、2人の子供たちが両親の馴れ初めの話をねだることで、3人の関係が分かる仕組みなのだけど、後にマリーとルイは恋人同士であったことが明らかになる。この感じは良かったと思う。最初は、ルイの一方的な思いのように見えるので、ローズの恋は実を結ぶのか?と心配になるけど、恋人同士だったマリーとの関係はルイの行動により終わっていることが語られる。マリーの中では完全に自身の友人でもあり、夫の親友でもあるという関係になっている。もちろん、複雑な関係ではあるけれど・・・

クリスマス・シーズンを実家で過ごすようにと帰されてしまったのは、ローズと父親の関係を修復させたいという思いもあるけれど、ルイがローズに女性を感じてしまったからでもある。最初の出会いでブラひもを見せられているけど、その時には感じなかった思いを、雨の日に感じてしまう。それは、彼女を意識しているからなのだけど、それを認めたくはない感じ。それはもちろん、上司が部下ととか、年齢に差があるからとか、マリーへの思いとかいろいろあると思うけど、やっぱりマリーの時と同じく決定的なことから逃げているから。マリーがローズをルイの家族が集まる家に、彼の婚約者だと連れて行ったのは、ローズの気持ちを知っていたからでもあるけれど、ルイのそういう部分を自身の経験から知っていたから。この辺りはワンマンな父親がルイをなじるのを、ローズが弁護することで、逆に頑固親父に気に入られちゃう感じとか、酔ったローズが勢いでルイとダンスする感じとか、コミカルシーンでもあったりする。2人の間にはその後も障害が現れるけど、ローズが大会を勝ち抜いて行くにつれ、ルイが身を引いていくのは、1958年当時の映画であれば、男女逆だったであろうに、あえて逆なのは現代っぽくて良かった。

2人の恋愛も見どころではあるけど、やっぱり本作の見どころはタイプ早打ち大会。与えられた課題をどれだけミスなく早く打てるかを競う。スタートの合図で一斉にタイプを打ち始める。タイプライター打ったことないのでよく分からないのだけど、一行打ったらレバーを操作して行を変えなきゃダメなのかな? レバーをガーンってやっていたw そのガーンも含め、早くタイプするのはもちろん、課題のめくり方、用紙の変え方まで工夫して早さを競うのは、もはやスポーツ。実はワープロ検定1級持っているので、早打ちはしたことある。もちろんブラインドタッチ!←これと10本指打ちをルイがこだわっていたのでw 試験の時はスゴイ緊張した。指が震えて、生まれたての子馬みたいになったw 10分間で何文字入力するんだったかな? 日本語の文章は漢字変換あるから不利 とまぁ、自分のことはいいかw とにかく若い女性たちがワンピース姿でものすごい勢いでタイプを打ちまくり、タイプした用紙を抜き取り、新しい紙をセットして、またタイプしまくる姿は感動をおぼえると同時に笑える。ストップの合図で一斉に両手を上げる姿が好き 地方大会から勝ち上がって行くにしたがって、女性たちの服装、髪形、メイクなどが洗練されていくのも女子としては楽しめるポイント。ついにパリ大会出場を決めたローズは、こんな服じゃ出場できないと洋服を買いに行く。すごく分かる。女子は1日の気分が服装で決まることだってあるからね!

パリ大会では現フランス・チャンピオンとの決勝が見モノ。美人でゴージャスで性格が悪いと絵に描いたようなライバルw チャンピオンがスポンサーのタイプライター会社の御曹司からもらった婚約指輪が、ユルユルしている状態が度々アップになるので、キーに引っかかってしまったりするのかと思うと、じゃまで本領発揮できないのかな?と思わせる程度。その後も世界チャンピオンがローズを動揺させる作戦に出るシーンはあるけど、競技自体は基本フェアなのも良かった。

パリ大会の死闘を征したローズには、前出のフランス最大手のタイプライター会社がスポンサーにつく。もちろん、元チャンピオンは切り捨てられちゃったのだからヒドイ話 さらに、世界大会に出場するローズの妨げになるとルイは身を引いてしまう。一躍人気者となるローズ。チラシのかわいいワンピ姿のローズは実はタイプライターのCMに出演している姿。どこに行っても大人気だけど、心は空しい。世界大会へ向けての特訓もイラ立つばかり。この辺りローズの衣装がどんどん素敵になっていく部分も含めて、オードリー・ヘップバーンの映画を彷彿とさせる安定の展開。この時点でヤキモキはするものの、ローズが世界チャンピオンになるのはまだしも、ルイと結ばれることは誰の目にも明らか。それじゃなきゃヤダしw (´・д・`)ヤダ

世界大会には各国代表が参加しているけど、もちろん敵はラスボスであるアメリカ代表。ふくらませたヘルメットのような髪型、つり上がった黒ぶちメガネ。と、これまた絵に描いたような強敵。相手に不足なし! もう言っちゃうけど、もちろんローズが世界チャンピオンになる。そしてルイとも結ばれてハッピーエンド! ルイと結ばれればチャンピンじゃなくてもいいっていうエンディングもあるかと思ったけど、イマドキ女子(1958年設定だけどw)は仕事も恋も手に入れる! ラストシーンは現代の感覚からしたら、恥ずかしくなるくらいの王道ハッピーエンド。だけど、これは1958年当時の映画へのオマージュでもあるからOK 見せ方が上手い。大げさな部分もポップでかわいく見せてしまう。

小物使いも上手い。ローズとルイのケンカの原因となるルイお手製のキーボード隠し。ブラインドタッチ習得のため、自ら考案して作ったわけだけど、誕生日プレゼントにはちょっと・・・ ローズにしてみれば、こんなロマンチックじゃないプレゼントは女性として傷つくわけで、でもルイにしてみれば忙しい時間の合間に一生懸命作ったわけで・・・ まぁ、どっちもどっちな気もするけど、自分のためを思って作ってくれたルイを思いやるローズは素敵。ごめんなさいってタイプ打ってで謝るのもシャレてる。そして、あのタイプライター。冒頭、夜中の雑貨店。ネグリジェ姿のローズが、ウィンドウにあった商品のタイプライターをそっと持ち出し、店内で打ってみる。楽しくなってどんどん打ってしまう。ここから一気に見ちゃう導入部はスキ 父親はこのタイプライターを誕生日プレゼントとして送ってくれる。ローズの生き方を認めてくれたということ。性能も良くデザインも素敵な最新型タイプライターではなく、古くて無骨だけど、いろんな思いがこもったこのタイプライターで勝つというのは、アクシデントも含めて王道展開だけど、ローズの真の実力ということでもある。そういうのが、ベタでありながら押し付けがましくなくて、とってもポップでカワイイ!

キャストも良かった。ルイのロマン・デュリスはあんまりタイプではないし、小柄で華奢なのも気がかりだけど、1958年当時のハンサムって感じで役に合ってる。目力が半沢直樹みたいだけど、個人的には演技も含めて堺雅人の方が好き。って全然関係ないけどw でも、長男に対して過剰な期待を持ち過ぎているあまり、彼に厳しい態度をとってしまう父親にコンプレックスがあるため、好きな女性に対しても自信が持てず1歩踏み出せないのに、強がってしまうという面倒な男であるルイを、繊細で傷つきやすいキャラにしていたのはロマン・デュリスのおかげ。ルイの母親役のミュウ=ミュウが少ない出演シーンでもさすがの存在感。マリー役のベレニス・ベジョが素敵! ボブは結構仕事で成功しているのかな? 中流家庭という感じだけど前半は野暮ったかったローズに対し、洗練された大人の女性として登場。ポップでかわいいローズのファッションとは違い、シックな色使いながら大胆な柄だったりと、こちらの衣装も素敵。かつての恋人が今では夫の親友であり、まだ自分を思っているという、実は複雑な立場。でも、自分は夫や家族を愛しているし、ルイのことも友達として大切に思っているというのがしっかり伝わってきた。そしてキュート! ローズのデボラ・フランソワはベルギー出身だそうだけれど、スゴイ頑張ってた! 最初は野暮ったく電話応対もまともにできない田舎娘だったのに、自信がついてどんどんキレイになっていくのが分かる。恋にも仕事にも一直線なローズの成長を、とっても自然にかわいく演じている。お笑い要素担当でもあるので、ブラひも見えちゃったりとベタなシーンもあるけど、あざとくなく素直に笑えた。レジス・ロワンサル監督が彼女を選んだ決め手は、オーディションで赤面したからだそうで、そういうピュアな部分が生かされていると思う。ローズ役に決定してから1日2~3時間のタイピング特訓を3ヶ月続けたそうで、タイピング・シーンは見モノ!

レジス・ロワンサル監督は、ローズ役のデボラ・フランソワに『麗しのサブリナ』、『昼下がりの情事』、『パリの恋人』、『マイ・フェア・レディ』を見ておくことと、マリリン・モンローを参考にするように指示したそう。当時の女性を理解するためだそうだけど、この作品自体それらの映画のオマージュにあふれている。垢抜けない田舎娘が、後に恋人となる男性の指導を受けて、洗練された女性になるなんて、そのまま『マイ・フェア・レディ』だし!

とにかくポップでキュート! 前述したとおり色に例えるとマカロンみたいなイメージの映画。古めかしいルイの家のインテリアも素敵だし、ボブとマリーの家のミッドセンチュリー・モダンな感じも好き! 女性たちの衣装も素敵。パーティー・シーンでローズが着たゴールドのドレスも素敵だけど、やっぱりチラシのワンピースが好き

女子は絶対好きだと思う! スポ根モノの要素もあるので男性も楽しめるのでは? 初期のオードリー・ヘップバーン作品や、1950年代のオシャレ映画好きな方是非!!

みんなタバコ吸い過ぎ!w

『タイピスト』Official site


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【動画】東京ガス アヤノメシ

2013-09-09 23:36:47 | 【動画】funny

【動画】東京ガス アヤノメシ



東京ガスのバリューリースのwebコンテンツ「アヤノメシ」アヤノコウジとアヤノゴウがそれぞれ新しいガスコンロを使って料理を作る。



綾野剛が"手羽先のコーラ煮"、綾小路きみまろが"ドミニカ風バナナのオーブン焼き"を作る。もちろんガスコンロの宣伝を随所にちりばめているのだけど、これスゴイね! 綾小路曰く「中高年でも分かりやすい」w



料理が出来るまでの間、中高年の奥様方を呼んで綾小路のネタ披露。奥様方の間に綾野剛が座ってるのが笑える! 
「そのようなお顔に化粧をされて、よくいらっしゃいました」とか言われてるし


ということで動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))


東京ガス アヤノメシ



おもしろい((´∀`))ケラケラ

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【動画】 東京ガス バリューリース 綾野剛 × 綾小路きみまろ

2013-09-09 23:31:18 | 【動画】funny

【動画】 東京ガス バリューリース 綾野剛 × 綾小路きみまろ



東京ガスのCMがおもしろい! ガスコンロを変えて快適になったということを、「アヤノコウジがアヤノゴウになった感じ」と説明すると、何故か喫茶店でそれぞれと向かい合って座っているところを想像するお友達。「私も綾野剛がいい!」って、そりゃそうだろw


ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))


CM 【綾野剛 × 綾小路きみまろ】 東京ガス バリューリース




これ好き~


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【cinema / DVD】『パプリカ』

2013-09-09 00:00:00 | cinema / DVD
『パプリカ』鑑賞
録画しといた『パプリカ』鑑賞!これおもしろかった!!アニメ作品だけど実写映画を見てるみたいな感覚 全然リアルじゃないのに不思議… "夢"に関わるってことで『インセプション』の元ネタ?とも言われているけど、確かに似てる部分はある でも、全く別物として楽しめた!好き☆ #映画 Posted at 03:09 PM



8月にWOWOWで放送された今敏監督特集の1本。失礼ながら今敏監督については、TLに流れてきた膵臓ガン闘病を綴ったブログを拝読して初めて知った。その時、『インセプション』(感想はコチラ)の元ネタではないかと言われていた今作の監督であることも知った。今回の特集で放送されたので録画しておいた。

ネタバレありです!

パプリカというのは、夢を共有する装置"DCミニ"を使って、サイコセラピーを行う女性のこと。実は、この装置を開発した研究所の職員、千葉敦子と同一人物。DCミニが盗まれ、悪用され悪夢を見せて精神を崩壊させる事件が起きる。パプリカの患者であった刑事の粉川、開発者である時田と共に犯人を追うという話。

夢を共有するなんて、現時点ではあり得ないことで、しかもアニメなのになんだかとってもリアル。リアリティーじゃなくてリアル。上手く言えない・・・ 実写を見ている感覚とも違う・・・ アニメは好きだけど、そんなに見る方じゃない。吹替えに俳優やタレントを使うの好きじゃないけど、最近のアニメ声が苦手。パプリカの声は当時アイドル的人気だった林原めぐみ。彼女の声がギリギリOKだったこともあり、リアルな感じがしたのかも? そもそも実写>アニメと思ってないので、実写っぽいから優れていると考えているわけじゃないし・・・

アニメでも邦画でも字幕読む必要がないと、家で見てるとついついiPhone見ちゃったり、何かしちゃったりw なので、実は見落としてる部分は多いと思うけど、『インセプション』みたいに夢の階層が別れてるってことはなかったと思うので、混乱しちゃうようなことはなかったと思う。まぁ、『インセプション』も混乱しなかったけどw

"夢を共有する"というコンセプトは同じだけど『インセプション』はビジネスだけど、今作は治療目的。ただし、悪用されたとはいえ夢を操作してしまうという部分が重要なんだと思うので、その辺りが元ネタと言われる所以? 真偽のほどは定かではないけど、両方見た感じではtweetにもあるとおり、別モノとして楽しめた。とちらも好き。"夢"をアニメで表現したのも素晴らしいし、実写で表現したのも素晴らしい!

アニメ好きの方なら自分なんかにオススメされるまでもないと思うけど、普段あまりアニメ見ない方オススメ! 『インセプション』好きな方是非!!

『パプリカ』Official site


http://twitter.com/maru_a_gogo


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【cinema / DVD】『宇宙人王さんとの遭遇』

2013-09-08 17:52:29 | cinema / DVD

『宇宙人王さんとの遭遇』鑑賞
録画しといた『宇宙人王さんとの遭遇』見た。素晴らしいバカ映画!ホメてます!地球にやって来た宇宙人は何故か中国語を話す。笑わせようとしてないのに笑ってしまう!まさに王道のバカ映画!スキ(゚∀゚)ラヴィ!! #映画 Posted at 06:08 PM



ネタバレありです!

ベネチア国際映画祭で創造産業賞を受賞した作品。うーん。普通に見てたらtweetどおりのバカ映画ってことなんだけど、そこは実は裏に込めた思惑があるよねぇw 監督ご自身が「隣人をどれだけ信頼すべきか、偏見とは何か、といった道徳的・倫理的問題を探求したかった」と語ったそうなので、これは言われているように"中国の脅威"ということだけではないのでしょうけれど、やっぱりいろいろ勘ぐってしまうのはしかたがないことw

主人公はローマ在住の中国語通訳ガイア。急な依頼で法外な報酬の仕事が入る。仕事場までは目隠しで連れて行かれ、通訳する相手は暗闇で顔も見えない。若い男性の声で流暢な中国語を話す相手は非常に冷静で紳士的。にもかかわらず、彼を尋問する局長は高圧的。どうやら男性はある女性の家に不法侵入し、再び戻ってきたところを捕らえられたらしい。局長が聞き出したいのは何故戻ってきたのかと、戻るまでの2週間どこで何をしていたかということ。どんなに尋問しても、女性に謝罪しに戻った、さまよっていたから場所は特定できないを繰り返す男性。苛立つ局長。局長の態度を不審に思うガイア。相手の顔が見えないと通訳できないと主張するも、何故かかたくなに拒否される。

見ている側としては、最初から好戦的で怒鳴ってばかりいる局長よりも、冷静な態度で応対する男性に好意的な気持ちになるけれど、相手が中国語を話していることに若干不安を覚える。中国の方に対して失礼かもしれないけれど、映画などで描かれる中国人は"したたか"というイメージなので。まぁ、タイトルからネタバレしているわけだから、この男性の声の主が"中国人"ではないのは明らかなのだけど、これはやっぱりそういう意図があるのだと思う・・・

ガイアの申し出が受け入れられて、王さんと名乗る人物の正体が明かされる。バカ映画であると書いたのは実はこの正体の造詣が・・・ これは素晴しい! 大爆笑してしまった。どうやら低予算で撮られた作品らしいけれど、このクオリティー&デザインは・・・ 素晴しい この時点でバカ映画決定! 何度も書いているけど当blogで言うところの"バカ映画"とは、尊敬するMJこと、みうらじゅん氏言うところの、真剣に作った挙句バカになっている作品のこと。自身は見ている間や、見終わった後「バカだなぁ」と思わずニヤリとしてしまう映画のことを呼ぶことにしている。その感覚もひとそれぞれだと思うので、もちろん今作を見てもそうは思わない方もたくさんいらっしゃるかと思うけれど、個人的にはこの時感じた「バカだ!」という感覚はずっと変わらず、ラスト王さんの衝撃の一言を聞いた瞬間もニヤリとしてしまったので、今作はバカ映画とさせていただく!あくまで自分の感覚。

ガイアは王さんを信じてしまうけれど、それは王さんの言葉を通訳しているからという部分は大きいのかも。局長は中国語を理解できないわけで、彼は王さんの言葉の中のニュアンスとかそういう部分を読み取ることはできない。ガイアが苦労して装置の名前とかを訳して「このように訳しました」と注釈しているとおり、言語や文化、生活習慣が違うと完全に理解しあうことは難しい。ガイアは何度も局長の暴力的な態度や、電流を流すなどの拷問に抗議している。もちろん、人としては間違った態度ではないと思うけれど、"通訳"としては私情を挟んではいけないのかもしれない。でも、挟んでしまうのが人情というもので・・・ 王さんとしてはその辺りもついているわけだから、その辺りも見どころ。

局長は退席したまま戻ってこず、所内の空気がおかしなことになって来た中、ガイアは脱出に成功する。所内に軟禁されていた王さんを通報した女性が助けてくれるけれど、王さんを助けに戻るガイア。それこそ命がけで助けたのだが・・・ この光景も安っぽくてイイ! ほめてます! そして、王さんがガイアに言う衝撃の一言! 素晴しい

イタリアのSF映画って初めて見たかな? イタリア映画を見る機会もあまりないので、出演者はほとんど知らなかった。ガイアのフランチェスカ・クティカはフランス人のような顔立ち。ガイアが王さんを信じたことがラストのオチにつながるわkで、王さんの一言で見ている側がそりゃないよとならなきゃ意味ないわけで、そういう意味ではオチの瞬間まで、彼女の方が正しいことをしていると思わせないといけない。そういう意味では好演していたと思う。局長役のエンニオ・ファンタスティキーニ見たことあると思ったら、『あしたのパスタはアルデンテ』に出ていたそうで、しかもイタリアの名脇役なのだそう。なるほど納得の演技。彼の存在がこの映画を立派な"バカ映画"にしてくれたのだと思う! ほめてます!!

見方はいろいろなので、SFコメディーとして見ても楽しめると思うし、痛烈なメッセージを込めた風刺映画と見ても正解なんだと思う。自身はそういう部分も含めた"バカ映画"だと思う。いろいろツッコミどころ満載な部分も含めて好き

『宇宙人王さんとの遭遇』Official site


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【cinema / DVD】『ノーベル殺人事件』

2013-09-08 00:00:00 | cinema / DVD
『ノーベル殺人事件』鑑賞
録画しといた『ノーベル殺人事件』見た。日本未公開作品を放送するWOWOWの企画。世界的ベストセラーのアニカ・ベッグンソンシリーズを『ミレニアム』のスタッフが映画化!犯人は割と早く分かったし、サスペンスとしては普通だけど、スウェーデンの街並みが美しくて、楽しめた!暗いトーンは好き♪ Posted at 01:38 PM



放送自体は7月だったと思うけど、8月にスウェーデン大使館で開催される試写会に応募していたので、見ないで待ってた。結果はハズレ・・・ ということで、ちょっぴり忘れていたのだけど、HDDの容量がヤバくなってきたので鑑賞。

見たいと思っていたのは『ミレニアム』のスタッフによる映画化だったから。女性記者アニカ・ベッグンソンが活躍する世界的ベストセラーシリーズだそうだけど、原作は未読。なので、どこまで忠実なのかは不明。ノーベル賞授賞式後のパーティーを取材中のアニカが、会場内で起きた選考委員の殺害事件を追うという話。華やかなパーティー会場での鮮やかな手際での殺人事件や、犯人を目撃したため重要参考人となったアニカは、警察からの緘口令により担当からはずされてしまうが、独自の調査で事件に迫っていくさまはスリリングでおもしろいし、女性が主人公だけど意外にもハード。息子のいじめを絡めて、家庭との両立を描くことで仕事を持つ女性が抱える問題点を描いているのは、"女性"を意識しているのかなとは思うけど、個人的には余分だった気も・・・ イヤ、働く女性の問題点は何故いつも家庭との両立ってことになるのかと? もちろんそれはそうだけど、家庭の問題に関わるのは女性だけじゃないハズ! 近所にすむいじめ加害者の両親に気兼ねして、何も言えない夫っていうのはありがちだけど、世の中変わってきてるんだし、夫が家事や子供の世話をしてたっていいわけで、別にここはしっかり支えてくれてる夫でもいい気がするんだけど、まぁ原作がそうなのでしょう・・・

冒頭の殺人事件は鮮やかな手際から暗殺のプロが関わっているわけだけど、プロを雇うからにはてっきり大きな陰謀が?!と思っていたら、真相は意外にこじんまりしてたw そんな個人的な思惑でプロの暗殺者を雇うんだ?!ということにビックリしたので、それはそれでおもしろかったのでOK さすが『ミレニアム』のスタッフだけに、スピード感があっておもしろい! 事件自体はそんなに目新しいものではないので、スゴイおもしろかった!!ってことにはならないけど、普通に面白い。見ている間は楽しめた。主演のアニカを演じるマリン・クレピンは若干小じわなどが目立つけど、年齢設定的には30代半ばくらいと思われるのでOK 長身でスタイルがよく美人! グズグズ悩んだり、モタモタしてイライラさせることがないのは現代のヒロイン像にピッタリ!

北欧の暗く重厚な街並みが素敵 先日ご紹介した「新米刑事モース」のイギリスの田舎とはまた違う、古くて素敵な町並み。どっちも好き!

うーん・・・ 正直『ミレニアム』を期待しちゃうと、ちょっとガッカリかなぁ・・・ でも、サスペンス映画としては普通に楽しめる。北欧サスペンスお好きな方オススメ。

ノーベル殺人事件|WOWOWオンライン


http://twitter.com/maru_a_gogo


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【Googleのロゴ】レオニダス ダ シルバ生誕100周年

2013-09-06 00:24:38 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



レオニダス ダ シルバ生誕100周年

名前は聞いたことあるような・・・
ということで、毎度のWikipeidaで調べてみた!

レオニダス・ダ・シルバ(Leônidas da Silva)は、
ブラジルのサッカー選手。ポジションはフォワード。
「黒いダイヤモンド」「ゴム人間」と称された。
バイシクルシュートのパイオニアとして知られる。

1929年、サンクリストヴァンFRでプロとしてのキャリアをスタート。
リオデジャネイロ州のヴァスコ・ダ・ガマ、ボタフォゴを経て、
1936年に同州のフラメンゴに加入。

フラメンゴでは彼がクラブ史上最初の黒人選手だった。
1942年にサンパウロ州のサンパウロFCに移籍し、
1951年に引退した。
ブラジル代表では、
1938年に行われた第3回ワールドカップ・フランス大会で、
7得点を挙げ得点王となった。

・・・とのこと。
今回、記載内容が少なかったので全コピ(o´ェ`o)ゞ

このロゴはオーバーヘッドシュートだよね?
カッコイイ

ちなみに検索画面のロゴも同じ



Feliz Aniversário!


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【Googleのロゴ】丹下健三 生誕100周年

2013-09-04 01:02:02 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



丹下健三 生誕100周年!

もちろん知ってる! 代々木体育館を設計した方だよね?
一応、毎度のWikipediaで調べてみた

丹下 健三(たんげ けんぞう)は日本の建築家、都市計画家。
一級建築士(登録番号第15182号)。

「世界のタンゲ」と言われ、
日本人建築家として最も早く国外でも活躍し、認知された一人。
第二次世界大戦復興後から高度経済成長期にかけて、
多くの国家プロジェクトを手がける。
また磯崎新、黒川紀章、槇文彦、谷口吉生などの、
世界的建築家を育成した。
位階勲等は従三位勲一等瑞宝章、文化勲章受章。
フランス政府よりレジオンドヌール勲章受章。
カトリック教徒(洗礼名:ヨセフ)。

ちょっと時間がないので、生い立ちや功績など詳しくは、
Wikipediaを見ていただくとして、
設計を手がけた代表的な建物だけ挙げておく!

広島平和記念公園
東京カテドラル聖マリア大聖堂
東京都庁舎
代々木第一体育館

先日東京カテドラル聖マリア大聖堂が、
「美の巨人たち」で取り上げられていたけど、
生誕100周年だからだったのね(o´ェ`o)ゞ

そうそう! ご自宅もカッコイイ!

このロゴは代々木第一体育館!
オリンピック招致にもかけているのかな?
とってもイイね!Σd(゚∀゚d)イカス!

ちなみに、検索画面のロゴも同じ



お誕生日おめでとうございます


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Once Upon Another Time Sierra and Ramin

2013-09-02 01:02:35 | 【動画】RaminKarimloo
Once Upon Another Time Sierra and Ramin


同じくRaminのライヴにゲスト出演したSierraとのリハーサル?

"Once Upon Another Time"は「Love Never Dies」のPhantomとChristineのデュエット曲!
この曲ホント美しい Sierraの声の美しさが際立つ!

この動画UPされたことと、RaminがインタヴューでSierraとならもう一度演じたいって答えていたことから、
もしかしたら「Love Never Dies」が再演されるのではないか?と期待が高まっている!

2人なら絶対見たい

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