まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第12回九州八十八ヶ所百八霊場めぐり~カープ日南キャンプの天福球場へ

2023年10月02日 | 九州八十八ヶ所百八霊場

油津商店街の夜とバファローズ・山本由伸のノーヒットノーランに酔いしれた翌日、9月10日。この日は午前中に九州八十八ヶ所百八霊場の第39番・潮満寺を訪ね、少し時間が取れそうなのでバスで城下町・飫肥まで往復し、油津から日南線に乗る。せっかくなので終点の志布志まで往復して、その帰りに南郷で下車して第40番・西明寺に立ち寄り、南郷から特急「海幸山幸4号」に乗車。宮崎から「B&Sみやざき号」で新八代に出て、最終の新幹線で広島に戻るのは23時・・という長い道のりである。

2日目の行程について、札所めぐり、飫肥、日南線、志布志、「海幸山幸」などのポイントを並べ、1日をどう回ればよいかいろいろ考えてみた。何パターンかある中で上記の行程と決めたが、「海幸山幸4号」に乗れるのは宮崎から「B&Sみやざき号」というルートがあると知ったからこそ組めた行程である。前回乗った「にちりんシーガイア14号」で日豊線経由で広島に戻るルートだと宮崎発に間に合わないが、バスで南九州を横断して九州新幹線につなげることができるのは大きい。

ということで、朝食は前夜コンビニで買ったもので済ませ、まずは潮満寺に向かうことにする。ただその前に、せっかくなのでカープのキャンプで使用する天福球場に行ってみることにする。球場も商店街から徒歩圏内にある。チェックアウトまで時間があるので、重い荷物はホステルの部屋に残しておく。

商店街の一角から、歩道部分が赤く舗装された歩道が伸びる。「カープ一本道」というそうで、この道に沿うと球場に着くそうだ。本拠地広島に負けないくらいの熱さである。日南でのカープのキャンプは1963年から行われているそうで、今年でちょうど60年である。沖縄でも1982年から二次キャンプが行われているのだが、やはりカープ=日南というイメージが強い。

「カープ一本道」を歩くこと5分ほど、日南線の踏切を渡ると球場の外観が見えてきた。

正面は格好の記念撮影スポットだろう。

天福球場はハコモノというよりは周囲の地形も利用した公園の中のグラウンドということで、ふらり訪れても外からグラウンドの様子を見ることができる。球場の外周も遊歩道になっているので、三塁側からぐるり回ってみる。観客席は内野のネット裏、ベンチ上くらいだけで、後はフェンスのすぐ近くまで行くことができる。

バックスクリーンから右中間の後方には室内練習場、ブルペンもある。

カープは1963年から日南でキャンプを行っているが、そのきっかけはこの天福球場ができたこと。当時カープは鹿児島、宮崎あたりでキャンプ地を探していたが、新しく球場ができるというのでカープ関係者が日南を訪れた。すると日南は2月の気温が鹿児島や宮崎より高く、また降水量も少ないという。また、都会から離れているので練習に集中できる(カープの厳しい練習にぴったり)として、日南を選んだという。

カープは当時セ・リーグのお荷物球団と言われていたが、キャンプ中には選手も地元の人たちと積極的に触れ合うことで少しずつファンも増え、またカープもその後強くなったことで日南の知名度も上がり、関係が深まったという。

観客席の一角が開いていたので中に入ってみる。キャンプの時はこのスタンドもびっしり埋まるのだろう。

正面に戻ったところにピラミッド型のモニュメントがある。「広島東洋カープ日南キャンプ記念碑」とあり、四角錐の四面にさまざまなプレートが掲げられている。

オーナー、歴代監督、選手とあり、監督のところには今季からの新井監督のものがある。選手についてはタイトル獲得者が対象のようで、近いところでは栗林(新人王)、九里(最多勝)といったところが並ぶ。こうしたものを見るとカープの歴史を追いかける気分になる。

最初は、天福球場の正面くらい見ればよしと思っていたが、球場を一周したり、こうしたモニュメントをいろいろ見るうち、思ったよりも時間が経過した。この記事だけみれば、カープのキャンプ地を整地として訪ねた広島在住のカープファンのように見える。

・・・で、この記事を前にした10月1日、カープは2023年の公式戦全日程を終了した。最後はマツダスタジアムでのタイガース戦で、引き分け以上で2位が確定してマツダスタジアムでのクライマックスシリーズ開催となったのだが、敗戦。これで3位ベイスターズが同率2位に追いつき、4日の最終戦でベイスターズが引き分け以上で2位としてクライマックスシリーズは横浜開催となる。

今季、バファローズ、タイガースがぶっちぎりで優勝したわけだが、クライマックスシリーズの残り2枠については接戦となった。パ・リーグはセ・リーグ以上に混戦である。ホークス、イーグルス、マリーンズ・・・どういう組み合わせ、どこの球場でファーストステージが行われるのやら・・。

潮満寺にはこれから向かうとして、その次、飫肥に行くバスの時間のほうが気になる、少し、歩く速度を速めることに・・・。

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