まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

love unpunctual

2009-01-15 | フランス、ベルギー映画
 「ジレンマの前座劇」
 フランソワ・オゾン監督の、約30分の短編映画。
 遅刻癖を直さない恋人ロゼットと別れる決心をするブリュノだが、友人ピエールに諭されたり、いざ魅力的なロゼットを前にすると...
 登場人物は、ブリュノ、ピエール、ロゼットの3人だけで、話もブリュノの部屋だけで展開。ちょっとした小舞台劇みたいです。
 恋愛や遅刻することについての、フランス人らしい哲学や考察が、なかなか面白いです。ワケワカメな小難しさはなく、なるほどね、とか、そんな考え方もあるのか、と聞いてて楽しかったです。正当性や誇りは愛を貶めるものなのか?と怒るブリュノに、正当性や誇り?そんなもの愛に似合わないと答えるピエール、とか。自分の価値観とピッタリ符合する恋愛って、やっぱ難しいのかな。その難しさを楽しめれば、恋愛の達人になれるのでしょうけど。
 それにしても、フランス人ってヤヤコシイ人種ですねえ。フランス人の若者って、フツーにあんな会話や考え方してるのかな。フランス人だから何となくオシャレに見えますが、日本人があんな会話してたら、カッコつけてんじゃねえよ!と失笑ものかも。
 
 人気男優ふたりが短い時間ながら、それぞれ魅力を発揮してます。
 ブリュノ役のルイ・ガレル。彼ってホント、超個性的ですよねえ。見た瞬間、強烈なインパクトを与える顔。ヘンな顔だなあと思ってたら、ふとした瞬間にハっとするほど美しく見える不思議な顔。それと、彼って映画界最強に美白美肌男優なのでは?彼もフランス男なので、酒もタバコもガンガン飲んで吸って不摂生してそうだけど。いったい、どんなケア&メイクしてるんだろ?
 許すべきか別れるべきか、それが問題だ、てな感じでハムレットみたいに悩んでるブリュノ。コミカル、とまではいかないけど、遅刻魔な恋人にイライラ、でも早く会いたい!でソワソワな、ちょっとツンデレな演技が可愛いルイルイです。そしてルイルイといえば裸王子。短編でも、やっぱ脱いでます。話の後半からラストまでは、ずっとパンツ一丁です。
 ピエール役は、007最新作の悪役も楽しみなマチュー・アマルリック。彼もホント、唯一無二な独特顔してますよねえ。でも、何か可愛い。大きな黒目がちのドングリ眼が好き。神経質なブリュノをからかったり優しく説教する年上の友人を、おちゃめに知的に演じてるマチュアマです。
 ピエールって、ただの友人なのかな?何となくゲイっぽかったけど。まあゲイの匂いは、オゾン監督の香水みたいなものですが。
 ロゼット役のヴァイナ・ジョカンテは、ジェニファー・コネリーにチョイ似で美人。三つ編みが可愛かった。
 それにしても遅刻癖と嘘つきって、魅力的な女にだけは許される病気?
コメント (2)
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