まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

君は僕の光どんな時も~♪

2009-01-22 | 韓国映画
 「ユア・マイ・サンシャイン」
 老母と二人暮らしの冴えない独身男ソクチュンは、娼婦のユナと恋に落ち結婚。幸せな日々に有頂天となるソクチュンだが、ユナに夫がいたこと、そして彼女がエイズに感染していたことが判明し...
 評判通り、なかなかの佳作でした。暗い悲劇になりがちな内容、おまけに韓国映画なのに、全然お涙調ではなく、むしろ陽気で楽しい作りになっていたのが良かったです。もちろん泣かせるシーンもあって、ラスト近くの刑務所での面会シーンとか、冷血人間の私としたことが涙腺を緩めてしまいました。感動するシーンですが、これも泣け!泣け!なアザトイものではなく、見ようによってはソクチュンの激情は滑稽で、笑えるところに好感を抱けました。
 ソクチュンの一途な愛が、愉快かつ壮絶。あそこまで一点の曇りもなく人を愛せる、愛してしまうなんて、素晴らしいのと同時に怖くもある。ユナが娼婦だろうと夫がいようとエイズだろうと社会が冷たかろうと、ソクチュンには何の障害にもならないのがスゴい。愛は太陽、なくては生きてゆけないもの。私も誰かとっての太陽になりたいけど、すごい重荷でもあるよなあ。ソクチュンの愛は、かなりヘヴィだもんね。ユナは幸せ者だけど、責任も重大です。
 韓国って恐ろしい国だよなあ。実際のニュースでもおなじみ、事件の犯人がマスコミの前で晒し者にされるところとか。あと、チョン・ジョンミョンの単発ドラマ「花喫茶 純情」とかでも出てきた、あのデリヘルみたいな喫茶店とか、売春街の飾り窓とか、韓国って売春が合法なの?と思ってしまうほど堂々と商売してますよね。それにしても、やっぱ売春って怖い仕事だなと痛感。病気もそうだけど、ヘンな男に暴力振るわれたり殺されたりする危険性が高くて、リスキーすぎます。
 
 主演二人の好演を讃えたいです。
 ユナ役のチョン・ドヨン、さすがカンヌ映画祭女優賞を受賞した韓国随一の演技派女優。コケティッシュかつ哀感ある名演でした。ジメジメメソメソした涙涙な薄幸ヒロインではなく、どこか諦観したドライさと、でも初めての愛に夢中になる可愛さを、光と影を使い分けるように巧みに演じていて見事です。日本の同世代の女優に、彼女ほどの実力と女優魂がないのが残念ですね。
 でも何でウナは、娼婦に身を落としたのでしょう。あんなに可愛くて気立てがいいんだから、もっと真っ当な仕事できそうなのに。
 ソクチュン役のファン・ジョンミン。無知でダサいチョンガーという設定なのですが、全然イケてるんですけど?魔裟斗に似てる!太った魔裟斗、みたいで可愛い!朴訥で優しそうで、しかも屈強で精力絶倫そうな男らしいパワーがあって素敵です。今の時代、顔とスタイルがいいだけの軟弱で精子が薄そうな若い男より、ソクチュンみたいな男のほうが好き!な女、多いはず。
 ハッピーエンドだったので、とても後味が良かったです。二人とも頑張れ~!と、心からエールを送りたくなるラストでした。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする